以前私が勤めていた会社での事ですが、同僚がトラブルを起こした事がありました。 職場の PC でエロサイト巡回していたのを取引先に見とがめられて、始末書騒ぎになったんですって。 即日通達がこちらにも来て、「業務に不必要な接続は厳禁」と念押し。 んも〜、履歴ちゃんと消すなり、取引先の人がいるなら場の空気を読むなり、うまく立ち回りゃいいのに、何やってんのよぉ〜って、もう当時は大迷惑でした… (;_;)。
ところでエロサイトと云うと、私はそっち方面はトンと興味がなくなって来ているので行かないんですが、たまに覗くと (って、見とるやないか!)、何とも云えない独特のムードがあって凄いですね。 うにうにチカチカとうごめく極彩色のバナー広告、踊るわいせつ用語、素人の画像リンクを装っていながらリンク先ファイルの拡張子が EXE の騙しの手口…と、まんま歌舞伎町かどこかの繁華街の暗がりそのままの、インビな雰囲気を醸し出しています。
とくに凄いと思うのは、1クリックだけで 「おっと旦那、これがダメならこっちはどうでげす?」と ポン引きちゃ! が云っているかのように次から次へと別窓が開いて画面全体をエロまみれにしたり、ブラウザの 「戻る」で戻ろうとすると 「ちょっと旦那ぁ〜、まだ帰るのは早いでげすぜ、へっへへ、まだこんなのもあるんでさぁ…」と云わんばかりに新しい画面に引き込んだり…の、しつこさとしぶとさ。
まぁどれも、初歩的な Java Script やダイナミック HTML で実現出来るような簡単な仕掛けばかりなんですが、Web 上でいかがわしい風俗店のポン引きテクニックをそのまま再現しているかのような “作り”には、ちょっと感動してしまいます。
インタネットの流行と共に、デパートだのスーパーだの車のディーラーだの、数多くの業界がサイト運営に乗り出していますけど、たぶん大金をつぎ込んで作っていると思われるこれらのサイトが、“単なるパソコンで見るカタログ”に過ぎないデキであるのに対し、エロサイトのこうした “実際のお店が持つ、アナログ的なムードの忠実な再現” には、集客が目的で再現を意図していないにせよ、なんだか全く別のベクトルを持つ可能性を感じてしまいます。
サイトのレイアウトや構成、コンテンツに、もちろん分かり易さや便利さ、機能性は重要な要素だと思います。 けど、例えば八百屋のサイトなら便利さより元気さが、玩具店のサイトなら分かり易さよりワクワクする場の空気が、ずっとずっと大切だと思います。 インタネットがごくごく普通で一般の人のものになりつつある今、そういう視点に立ったサイトの姿を模索するのも、一つの手じゃないでしょうか。
初出/ 2000年10月23日
喫茶《ぱらだいす☆あ〜み〜》Homepageより転載