謙遜したり、自虐風自慢になったり 「JTC」
「JTC」 とは、「Japanese Traditional Company」 の略で、日本の伝統的な企業を意味する言葉です。
歴史が長い古い企業と云うよりも、もっぱら一部上場 (プライム)・採用銘柄 (日経平均株価指数の構成企業) のような誰でも名前を知っている大手メーカーや大企業を指すケースが多く、「縦割り組織で風通しが悪く、意思決定も遅い非効率な大企業」「安定はしているけれど組織が大きすぎて自分の意見が通らない面白みのない会社」 といった ネガティブ な ニュアンス を持ちます。 自身が JTC 勤務だった場合にはいくばくかの 自虐・自嘲を含んだ使われ方をする傾向が高いでしょう。
ネット で何かを書いたり、さほど親しくない相手との会話などにおいては、具体的な企業名や業種名を出すことなく自分の大雑把な勤務先の規模を控え目・へりくだった形で提示できるので便利に使える言い回しでしょう。 もう少し具体的に述べる必要がある場合は、例えば 「Nがつく JTC」 みたいな云い方をすることもあります。 一方で、聞き手が中小零細企業勤務者や非正規雇用者の場合、ある種の 自虐風自慢 に聞こえなくもありません。
似たような表現には 「親方日の丸」 といった云い方もあります。 親方が日本国である、すなわち国家公務員やそれに準じる公的団体の職員であるとの意味です。 こちらの場合、単に公務員だとのフラットな隠語というよりは、国がバックにいて潰れることのない組織、あるいは仮に破綻しても最後は国が税金で面倒を見てくれる団体だとの揶揄がこもっています。 ほとんど、あるいはあまり景気に左右されない組織や団体であり、JTC 同様に縦割りで決定が遅く硬直した組織だったり、責任者が責任を取らない組織だとの意味も含みます。
このあたりの言葉の使い方は、直接的に自分の ステータス を示すものでもあるので、おおむね同じ規模の会社や似たような給与待遇、あるいは生活環境の人間同士であれば成り立っていても、異なる相手との会話では注意を要するものでしょう。 謙遜、あるいは純粋に愚痴のつもりで使っていても、相手はそれですら 「羨ましい」「お前が愚痴るような環境にすら届かないでいる自分への当てつけか」 と思うような状況はよくあります。
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
関連する同人用語・オタ用語・ネット用語をチェック
