パソコン蛾物故割れた/ 物故割れた

うっかりリンクを踏んだら…ノートン先生大激怒！ 「パソコン蛾物故割れた」

　「パソコン蛾物故割れた」（もしくはパソコン蛾ぶっ壊れた、物故割れた） とは、パソコン （PC） で ネット を利用中に、うっかり ウィルス や ブラクラ などが仕込まれた有害サイトにアクセスしてしまい、パソコンが起動しなくなったり動作が不調になること、パソコン内のデータが破損してしまったことを表す ネットスラング の一種です。

　言葉の成り立ちとしては、「ぶっ壊れた」 の 誤変換当て字 による表現 （物故割れた） です。　「ぶっ壊れた」 が 環境 によっては正確に変換しないので、それに引きずられる形で文節が切り離され 「パソコンが」 の 「が」 も、「蛾」 になってしまっています。

　実際にこの言葉を入力するとこうした誤変換が日本語変換ソフトではしばしば起こりますから （FEP の辞書ファイルによる）、慌てふためいて誤変換のまま 書き込み している 雰囲気 にリアリティもあり、以降はそのままの形で 掲示板 ２ちゃんねる などで広く使われるようになりました。　使い勝手の良さ、誤変換の面白みもさることながら、実際にパソコンが壊れたなら書き込みができるはずもないので、その可笑しみもあるのでしょう。

　その後は アスキーアート （ＡＡ） などが作られる一方、パソコンやインストールしたソフトウェアが壊れることはないものの、同じく有害だったり挙動が不安定になるなどの不都合が生じるケース （例えば極端に重いサイトや、精神的ブラクラ （マイクラ） などへの リンク を踏んでしまった） などでも、ことさらに 「パソコン蛾物故割れた」 と書きこむケースもあります。

　なお ゲーム の世界における、いわゆる ぶっ壊れ とは直接の関係はありません。

パソコン以外のものでも使われる 「○○蛾物故割れた」

　なお、この言い回しが言葉として広がる中で、パソコンの部分を他のもの （クルマやバイク、カメラなどの工業製品） にアレンジしたり、友人や知人などが一線を超えた、発狂 したなどを、「○○蛾物故割れた」 と表現する場合もあります。

　また前後して使われるようになった類似の言葉に、アンチウィルスソフトのノートンが反応したとの意味の 「ノートン先生大激怒」 や、現実にはありえないものの、パソコンのハードウェアが物理的に損傷したとの 「パソコンが火を噴いた」「ディスプレイが砕け散った」 などもあります。　これらは単独で使う場合もあれば、パソコン蛾物故割れたとあわせて表現する場合もあります。

　間違って変なリンクを踏むことがないよう、気をつけてネットを利用しましょう…。

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（同人用語の基礎知識/ うっ！/ 2006年３月11日）