親しい相手からの同意や許可にもっとも使われがち 「いいよ」
「いいよ」 とは、親しい相手からの頼みごとや提案、要求に対して、許可・承諾、あるいは広く 同意 を表すもっともポピュラーな言葉・フレーズ のひとつです。 強調する場合は 「いいよいいよ」 と重ねることもあります。 子供から大人まで広く用いられ、家族や友人、恋人や、職場でフランクなやり取りができる同期や後輩といった同僚らに対して使うことが多いものでしょう。 よりカジュアルに 「いいよん」 みたいにいう場合もあります。
男性なら男言葉で 「いいぜ」、女性なら女言葉として 「いいわ」 がありますが、時代を下るとあまり使われることもなくなってきました。 他にちょっと丁寧な云い方として 「いいですよ」 があります。 学校 の先輩あたりには使えても、上司、取引先や 顧客 に対しては 「わかりました」 とか 「かしこまりました」 が適切でしょう。 ほとんど同じ使われ方をする言葉に 「OK」(おk) や 「了解」(りょ/ り) などがあります。
一方、状況や語気、トーンによっては 「問題ないです」 の意味になったり遠慮する際に使ったり、あるいは不満や不機嫌を示すためにも使われます。 「もういいです」 みたいな使い方ですね。 また 「いいよね」 と 「ね」 をつけることで逆に許可や承諾、あるいは同意を求めたり、その意味を強めたり自分自身への疑問形として 「な」 をつけて 「いいよな」 になるような使い方もされます。 「良いものや状態だ」「素晴らしい」「優れている」 といった意味になることもあります。 いずれにせよシンプルな言葉だけに多義的な使われ方がされます。
言葉としてはとてもカジュアルで、一般に 「タメ語」 扱いであり、前述の通り公の場や目上に対して使える言葉ではありません。 またあまりに短くそっけない言葉でもあるため、頼みごとに対して承諾・OKで使う場合は相手に対して 「気にするな」「任せとけ」 といった気安く ポジティブ な ニュアンス がある一方、提案やある程度フォーマルな承諾伺いなどに対する返信としてはややぶっきらぼうで、状況によってはたとえ相手がタメ語が許される関係であっても、「許可する」「認めてやる」 との上から目線の印象を与えて不快感を与えるかもしれません。
対義語は 「ダメ」(メッ) や 「ダメよ」、「イヤ」「イヤよ」「よくない」「いけない」 などです。
恋愛における 「いい?」「いいよ♥」 は何ものにも代えがたい
長い人生で使うことも使われることも多い言葉ですが、ある意味でもっとも心に響く 「いいよ」 は、困っていて助けを求めた時に家族や先輩、友人らが 「助けるに決まってんじゃん、当たり前じゃん」 みたいにノータイム・即答してくれる 「いいよ」 でしょう。 また意中の相手へのデートの申し込みとか、交際相手との初エッチや性的なあれやこれやの同意を求めた際に返ってくる 「いいよ」 も格別なものかも知れません。 単なる同意の返事には 「うん」 とか無言でうなづく、親指と人差し指を使った ハンドサイン のOKサインなどもあり、それぞれが複合することもありますが、相手と状況によっては生涯忘れられないような大切な記憶にもなったりします。
とくに思春期の頃に交際相手と公園で キス をするとか、あるいは部屋で二人きりになってこちらの 「いい?」 に対していたずらっぽく優しい表情で返される 「いいよ♥」 は、人によっては 一生 の宝物です。 普段の軽いだけの 「いいよ」 ではなく、イントネーションが少し違って迷いはないもののどこか心の揺れがかすかに乗るようなものはグッとくるものがあります。 仮にその直後にお邪魔虫のおかんがノックもせず飲み物を持って部屋に入ってきて思いを遂げられなかったとしても、自分を受け入れてくれた、勇気を振り絞って発した 「いい?」 にしっかり応えてくれたというその事実だけで圧倒的な価値があります (むしろ実際の行為よりそっちの方が後から思えば本体です)。
現代では性行為に明確な同意が求められる時代となり、「いい?」「ダーメ」「いいじゃん」「もう…仕方ないんだから」 みたいなやり取りは忌避されるようにもなっています。 まぁ恋愛などはそれぞれの関係性や性格、感情の問題が大きいし、不同意性交みたいな法律をいうほど強く認識して生活している人がどのくらいいるのかは疑問ですが、さすがに同意を得ずにムードで押し切るとか 「嫌よ嫌よもいいのうち」 みたいな感覚は時代錯誤だとされることが多いでしょう。
そうした感覚が蔓延していた時代に不本意な行為にズルズルと至って被害を受けた人には強めの同情を禁じ得ませんが (明確に嫌と云えないおとなしい人が被害に遭いがちなのも辛い)、「いやん・ばかん・あはん」 みたいな過去の艶噺や秘め事・情事における大人の駆け引きみたいなものまで全てキャンセルとするのも、それはそれで切ないものがあります。





