鮪が泳げる環境ならイラストも観られる 「マグロ」
「マグロ」(鮪) とは、さば科の遠洋性回遊魚で、体長が1メートルから3メートル程度に及ぶ比較的大型の魚です。 最高級品はクロマグロ (本マグロ) で、背は黒灰色、腹は白色で、成魚は 「しび」 幼魚は 「めじ」 と呼びます。 市場に出回るマグロ類は大きく分けて4つほどの種類に分類され、前述したクロマグロまたは本マグロの他にミナミマグロ (インドマグロ) やメバチマグロ、キハダマグロなどがあります。 いずれもお刺身やお寿司の ネタ としてよく用いられます。
「ツナ」 と呼ばれることもあります。 一般にツナというとマグロが連想されますが、実際はカツオを含めたより広い範囲を指す言葉です。 ツナとして食卓に上るのは、缶詰 (油漬けや水煮されたツナ缶) など加工された食品としてのものが多いでしょう。 原材料はキハダマグロやコシナガマグロ、カツオなどです。 低脂肪・低カロリーであるため健康志向の商品として愛され、とくに圧倒的知名度を持つはごろもフーズの商品である 「シーチキン」 が一般名詞化されて使われることもあります。
日本においてマグロの最上級品とされるのは、津軽海峡で水揚げされる 生 (非冷凍) の青森県大間産、天然本マグロでしょう。 豊洲市場 (移転前/ 築地市場) における新春恒例の本マグロ初セリにおいては、その日の1番マグロに1億円を超える値が付けられています。 黒いダイヤとも呼ばれ、歴代最高値は2019年1月5日に付けられた3億3,360万円でした。 お刺身や寿司ネタとしてはもっとも人気のあるもののひとつで、鮮やかな赤身はさっぱりとしており、脂がのったトロや中トロ、大トロは濃厚な味わいで人気があります。 とくに大トロは、寿司ネタではもっとも高価なものとされています。
一方、近海ものの一部を除き、その多くが遠洋で漁獲され冷凍状態で市場に並べられるため、性行為の際に布団の上でごろりと寝そべったまま動かない、性に対して消極的だったりパートナーに対するサービス精神のない女性をそれに喩えて 「マグロ女」 とか 「マグロ」 と呼ぶことがあります (対義語はトビウオ女)。 なお冷凍マグロは初セリで高値がつくこともなく、そもそも生マグロと冷凍マグロではセリ場も違います。 しかし流通量は7〜8割が冷凍もので、日常 で口にするマグロのほとんどは冷凍ものでしょう。
これほど美味しくまた高価でもあるマグロですが、かつては人気のない下魚として安価で取引がされていました。 これは魚に対して庶民が求める味覚や嗜好の変化もあるのですが、少なくない理由にマグロの 「足の早さ」 もあります。 一般に足が早い (傷みやすい) 魚は外気温の影響を受けやすい小型魚が多く、冷凍・冷蔵技術のない時代にあっても大型魚のマグロは傷みに強そうな感じがしますが、実はマグロは魚の中でも珍しい温血魚 (部分的温血性) であり、水温より20度も高い体温を保つことができます。 また強靭な身体から運動能力も極めて高く、網や釣り糸によって水揚げされると身体を冷やす海水がないままに全力で暴れまくって時に50度を超えるほどの体温となり、身は焼けて黒ずみまた酸っぱい風味が生じてしまいます。 これでは見た目も味も期待できず、それどころか腐り始めた状態とも区別がつかず、「訳アリ品」 のような扱いになってしまったのですね。
現在は水揚げと同時に機械的に急速冷凍を行いますが、熟練の漁師らが手間をかけ、特殊技能で即座に〆られたマグロは冷凍せずとも風味を落とさず、これが大間産 天然本マグロの人気と高値の理由のひとつともなっています。
パソ通時代に一世を風靡した画像フォーマット 「MAG」
おたく や 同人 に近い ネット においては、1990年代に パソ通 の世界で一世を風靡した 画像 フォーマットの 「MAG」 を指して使うこともあります。 それ以前に普及していた MAKI の発展形で、画像が配布される際には lzh などの書庫内に同梱された リドミ (ドキュメント) の動作条件に 「鮪が泳げる 環境」 などとよく書かれています。ちなみにマグロ関係の ネットミーム として、テレビ朝日系列で 2007年1月4日・5日の2日間に渡って放映された 「新春ドラマスペシャル・マグロ」 の番宣 (番組宣伝) CM で使われた キャッチフレーズ を 元ネタ とする 「マグロ、ご期待ください」 があります。 また両手を広げたポーズを、すし店 「つきじ喜代村 すしざんまい」 のテレビCM やメディア露出の際に登場する同社社長、マグロ大王こと木村清さんの 「決めポーズ」 を由来に 「すしざんまい」 と呼ぶこともあります。





