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男女を兼ねる装いや考え方 「ユニセックス」

 「ユニセックス」(unisex)とは、男女の区別がないこと、あるいは男女どちらでも使用できることを意味する言葉です。 男女両用とか共用とか性別不問みたいな云い方になることもあります。 言葉の由来はそのまんまですが、uni (一つ)+ sex (性別) です。

 主にファッションの世界で使われることが多く、男女が同じようなスタイルや の服や アクセサリ、道具類を指したり、そうしたファッションをすること全体をを指して使われます。 ジェンダーフリー (Gender-free) やジェンダーレス (Genderless) といった呼び方がされることもありますが、こちらは性役割 (性別に基づく伝統的・固定的な役割分担、男らしさ・女らしさといった規範) をなくして個々人の多様性を尊重するとか、男女の区別や境界線そのものをなくしましょうという考え方で一線を画すものです。 しかし結果として同じような形になることはあります。

 もちろん男女で体の構造や形、大きさは異なるため、身体への合理的・機能的な理由に基づく違い (例えばサイズの違いとかボトムスにおける前ジッパーのあるなしなど) は別途考えられることもあります。 しかし色やシルエット、文化的な装飾の違い (例えば子供用の服で男児は青・女児は赤とか前開き服で右前か左前かとか、あるいはポケットの有無など) は違いをあえてつけない服やデザインと云うことになります。 サイズやシルエットについても、ダボッとしたゆったりめの作りとし、個人的な身長や体形の違いのみで男女の体格に制限を受けない、あるいは身体の線を隠すようなものを選べるようになっていることも多いでしょう。

 服、とくに民族的なそれなどは文化の結晶という部分もあり、かつ男女でそれぞれ歩んできた文化に違いがあることもあり、「男性らしさ・女性らしさを損なうものだ」 という意見もあります。 一方で個人の好みや装い、個性に性差や文化的な制限が加わることを嫌う意見が増える中、とくに若い人たちの間では評価され選ばれることの多い部分もあるかもしれません。

中性的とか、男女を問わずの意味で人に当てはめることも

 なお人の外見・内面の個性に対して使われることがあり、その場合は 中性的雰囲気 を持つといった ニュアンス で使われることが多いでしょう。 一般的には美少年や美少女などで中性的魅力のある人たちを指して使うことが多い一方、中高年や老人などで性別がよくわからない状態を ネタ として指すこともあります。 いわゆる 「男顔」「女顔」 というのは存在しますが、いうほど男女の顔の作りに違いはありませんし、髪型 や化粧によっては性別が判然としない容姿の人は結構多い印象です。 ただし ふたなり を直接的に指して使うことはあまりないようです。

 また性の対象を問わない人、異性・同性問わずどちらも対象とする人、いわゆる両刀使いを指すこともあります。 この考えはひと昔前までは性の対象を問わない無分別な人、露悪的 に雑食などと呼ばれることもありましたが、性別よりも人の個性や本質に注目しそれを 愛する という考え方から、近年では肯定的な見方がされることも多くなっています。

 なお男性が女性用の服を着ることは女装、女性が男性の服を着ることは男装、それぞれを含めた言葉に 異性装 があります。 コスプレ の世界などでは、男装・女装はありふれた存在ですが、かつてはいかにも男性用・女性用の服と思われていたものが時代の変化とともにユニセックス化し、必ずしも異性装にならない場合もあります。 この場合は 時間差異性装 (時間差女装・男装) みたいに呼ぶこともあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2016年6月9日)
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