トップスは首回りの開きで印象が変わる 「ネックライン」
「ネックライン」 あるいはただのネックとは、ファッション の世界において洋服 (トップス) の首回りの開き (襟ぐり・首ぐり) の形状や輪郭・アウトラインを指す言葉です。 首回りは多くの服における人の顔にもっとも近い部分であり、服それ自体の形状・デザインの見え方や与える印象に大きく関わるだけでなく、着用者の印象を変える効果もあります。 基本的には着用者の好みや用途によって選ばれますが、とくに顔の形に合わせて選ぶのが一般的です。
もっとも代表的なものは、丸首やUネック (クルーネック・ラウンドネック) と呼ばれるものでしょう。 文字通り首の周りが円形に開いたもので、アルファベットの 「U」 の字や、丸い曲線を描いてカットされたデザインのものを指します。 Tシャツ や 学校 の 体操着、セーターなどをはじめ丸首の衣類は多く、もっともオーソドックスな形状と云えるかもしれません。 一方のUネックはそれよりもやや襟ぐりが広く、ゆったりとリラックスした 抜け感 があり、とくに女性の場合は首元の 肌 の 露出 による艶っぽさも出てきます。
丸首もUネックもネックラインの基本とも云えるものですが、経年使用による何度もの洗濯や吊るし干しなどによって型崩れがすると、それ以外のネックに比べてそれがはっきりと出がちです。 首元がダラッとしたTシャツはいかにもだらしがない印象を与えがちでしょう。 丸首なのに伸びて結果的にUネックになることもあります。 干す時は首回りが自重や風で引っ張られ伸びやすいハンガーに掛けたりせず、肩部分で吊るすようにしましょう。
アルファベットの「V」の字のように首の下部が深くカットされたデザインのものはVネックと呼びます。 丸首などに比べると首回りがすっきり見え、シャープで大人っぽい印象を与えるとされます。 こちらも体操着やセーターでおなじみの基本となるネックラインであり、また首を長く見せる効果があるため、結果的に顔を小さく見せたり、Vの角度によっては肌の露出や鎖骨見せ、胸の谷間見せなど、より大人っぽいムードを出すこともできます。
ワイシャツ や ポロシャツ など前開きの見頃の合わせがある シャツ の インナー として用いる場合、シャツの首元からインナーを見せたくない時にも重宝します。 なおシャツの上にジャケットや ブレザー、あるいは ベスト などでV字型にシャツが見える場合、この部分をVゾーンと呼ぶこともあります。
丸首・Vネックをはじめ基本ネックラインと、その様々なアレンジネック
この他に基本となるネックラインとして、丸ではなく四角形となるスクエアネック、ラウンドネックを船底のように横に広く鎖骨に沿って開いたボートネック (首回りが綺麗に見え、上品な印象に)、丸首の胸元に前立て (ボタン) がついたヘンリーネック、丸首から首の下部を覆うように襟が伸びたハイネック、首を覆うような高い襟がついてそれを折り返して着るタートルネック、丸首の中央下部にスリットの入ったスリットネック、V字型の切れ込みが入ったオープンフロントネックなどがあります。
多くのトップスはこれら基本のネックラインをベースに、さらに細かい分類がされます。 例えばタートルネックの襟が首にフィットしないゆったりしたものをオフネック、さらに極端に大きくて前に垂れ下がるようなシルエットになるものをオフタートルネックとか、丸首が大きく開かれ縁にジグザグのカットがされたジグザグネック、丸首の縁に紐が通され ギャザー のようになったドローストリングネックなどです。 創作物などでよく描かれるものとして、女性用の一部の ワンピース やドレスで、胸元が大きく開いて胸のところに半円の ブラ のような布当てがついたようなカットのものはスイートハートネックなどと呼びます。
なお肩にかかる部分がないか極端に小さく、首元が完全に出ているものはオフショルダーネックと呼びます。 服がずり落ちないように首に紐やショルダーを通して吊るすタイプはホルターネック、肩に紐状のストラップをかけるものはストラップショルダー、片側の肩だけにショルダーのあるものをワンショルダーなどと呼びます。 ホルターネックはともかく、肩掛けのショルダー服などはそもそも首回りに何もないので、専門性の高い服飾的な扱いはともかく、一般的には純粋なネックライン扱いはされない方が多いでしょう。





