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日常に飛び込む目にも眩い… 「パンチラ」

 「パンチラ」 とは、主に女性の下着である パンツ が、スカートがめくり上がるなどして第三者の目にチラリと見えてしまうことを指す言葉です。 そうしたシーンや写真、それを描いた などは、パンチラシーンとかパンチラショットと呼びます。 チラリと見えることを俗にチラリズムなどと呼びますが、パンツチラリズムということになります。 対義語はパンモロあるいはモロパン (パンツがもろに見える) でしょうか。 イタリア語っぽくパンツィーラ、ドイツ語っぽくパンツァーチーラと呼ぶこともあります。

 マンガアニメ といった創作物においては、日常生活にも存在するちょっとエッチなアクシデントだとして、ラッキースケベとか サービスカット と呼ばれることもあります。 パンチラが登場する話や放送回はとくにパンツ回とかパンチラ回と呼びます。

パンチラあれこれ

 パンツが第三者の目に入るケースは色々と種類がありますが、スカートめくりのように意図的にスカートをめくり上げてパンツの 露出 を促す場合もあれば、風が吹いてスカートがまくられる、あるいは階段などの高低差のある場所で丈の短い ミニスカート の裾から自然にのぞく場合もあります。 転んでスカートがめくれたなども同様です。 現実にはまずあり得ませんが、スカート姿で鉄棒の逆上がりをするとか、創作物などでは女性自らがお色気作戦としてスカートの裾をめくり上げてチラリとパンツを見せるといった描写もあります。

 一方、ひと昔前までの ブルマ などで、足ぐり部分がズレてパンツがはみ出す場合もありますが、この場合はパンチラではなくハミパンと呼ぶ方が多いでしょう (半ズボン を履く男子の場合も同様)。 またぴっちりしたデニムパンツを着用していて椅子に腰かけたり屈んだりした際に、デニムの上からパンツの上部が見えることもありますが、こちらもハミパンと呼ぶことが多いでしょう。 女児や幼女にありがちな常時ハミパンというかパンチラは、国民的アニメ 「サザエさん」 のワカメのそれにならいワカメパンツみたいな呼び方をすることもあります。

 パンツ一枚だけの姿もパンチラとは呼ばず パンイチ (パンツ一丁) と呼ぶか、女性の場合はむしろ上半身が裸である (ブラがない) 方に着目し、トップレスとかノーブラと呼ぶ方が多いかもしれません。 なお 全裸 なら マッパ (真っ裸) です。

 パンツ自体はただの下着ですし一枚の布に過ぎず、そもそも年頃の女子がスカートをはくとなれば、パンツの上にもう一枚パンツ状のものを着用するケースが多いでしょう (ペチパンツとかオーバーパンツ、あるいは冬場なら 防寒 の毛パンとか)。 とはいえそれを知ってか知らずか、男子にとってはある種の 永遠 の憧れとも云えるのがパンチラかも知れません。 まだ女の子のことをよく知らない 童貞 の少年にとっても、パンツ以上のあれこれをすっかり経験したいい年をした大人の男性であっても、街中で自分好みの女性のそれを偶然見かけると 「ラッキー」 と内心思う人は少なくないでしょう。

 その結果かどうか、一般にパンチラという シチュエーション は強い 萌え要素シチュ萌え だと理解されています。 一方で、女性にとっては 不運不幸 もいいところではあります。 単に見せるつもりのない相手にパンツを見られたという部分 (単なる偶然) だけでなく、それによって相手から性的なまなざしが自身に向けられているというのが明確化するのが不快に感じられる理由でしょう。 前述したパンツの上にパンツ状のものを重ね履きするとか、階段やエスカレーターで手でスカートの後ろ部分を押さえるといった対策は必須のものとなっていると云えますが、生パンだろうがその上に履くペチパンだろうが、性的な興味関心で見られたという部分はなんら変わらないので、どちらにせよ不快感は除けないということになります。

パンツやパンチラをどう描くか、描かないか

 創作物においてパンチラが輝くのは、エロ な要素などない 健全 な作品においてでしょう。 18禁成人向け の作品ではそれ以上のことが当たり前に行われるので、パンチラシーンはクローズアップされないか、されても序盤の導入部分で軽く扱われる程度です。

 健全系の作品では、露出はパンチラやブラチラ (ブラが少し見える)、透け (服が透けてブラなどが見える、透けブラ)、手ブラ (手で胸や乳首を隠す)、着替えや入浴 (湯船に入っていて乳首とかは見えない) 程度まで、行為は軽い抱擁 (ハグ) や軽いキスがおおむね限界ですから、パンチラは極めて魅力的に描かれるケースが多いでしょう。 代表的なのはドラえもんにおけるしずかちゃんでしょうか。 そもそも絵やイラストでは風が吹いて偶然見えるなどはあり得ず、描写には明確な見せる意図が必ずあるという前提があります。

 一方で、いかにも 萌え っぽい絵柄や キャラデザ で、かつスカートも短いのに、頑なにパンチラを描かない作品もあります。 どう考えてもこの状態ならパンツ見えるだろって場合も、あれこれ工夫をして見えないようにします。 対象が女性の少女漫画などでそれに配慮する、作者やスタッフが安易なお色気描写を嫌い矜持を持って制作しているからなど理由はそれぞれです。

 少女漫画やアニメを好む男性も、パンチラを 「安易だ」「作品の 清潔感 を損なう」 などとし、制作側の 「避パンチラ描写」 を支持する層は少なくない印象です。 別にパンチラそのものが嫌いなのではなく、それが見たければそういうマンガやアニメを見る、この作品にそれは求めていないという訳です。 この場合、意味もなくパンチラやパンツシーンが続出するマンガやアニメをパンツマンガ、パンツアニメなどと呼んで揶揄・批判することもあります。

パンチラでときめくことができる青春時代

 こんなところで 自分語り してもあれですが、筆者 はわりとパンチラが好きな方ではあるものの、人生でパンチラを目撃したことって数えるくらいしかないんですよね。 そもそも出不精だし、移動は車が多いのでチャンス?もありません。 誤解を受けるのも嫌なので駅の階段とかエスカレーターとかではあからさまに下向いて利用していますし。  がいたので小学校低学年あたりまでは家庭内の日常ではありましたが、家族のパンチラなど別に何とも思いませんし記憶もあやふやです。 そもそも赤の他人の下着を見ると云うのも、子供の頃ならともかく、その後は罪悪感もあって避けたいみたいな部分もあります。

 そんな中、交際中の彼女のパンチラを初めて見た時の衝撃はすごかったですね。 お互い社会人なりたてくらいで週末にドライブするために朝から洗車場で車を洗っていて、傍らにしゃがんでニコニコしながらこちらを見ている彼女のパンツがつい目に飛び込んだのですが、そのドキドキ感はちょっと尋常ではなかったです (すぐにバレて 「どこ見てんだ変態」 とか笑われて隠されてしまいましたが)。

 一緒に住んでいたし 普通 の恋人がするようなことはその時点でだいたい済ませてはいたわけですが、というか朝とかすぐ横で毎日着替えたりもしているわけですが、野外での黒のミニスカの間から見える白パン、それも好きで好きで大好きな人のパンチラの破壊力はそれはもう大きなものでした。 これが 驚きの白さ ってやつかみたいな。 過去のパンチラ不遇はこの瞬間の喜びのためかみたいな。

 失われた青春時代を取り戻すかのような高揚感、大人になってもパンチラでそう思える自分への喜び。 同時に自分を信頼し安心しきって無防備になっている姿の愛しさや、見ようと思えばいつでも好きな人のそれを見れるという満たされ気分 (いやまぁ勝手に見るのは交際中でもなしだしその後信頼を裏切ったことはなかったはずですが) と幸福感はすごかったです。 この時に満たされた若き日の自己肯定感や 承認欲求 は、その後どれだけ人生に悲惨がやってきても乗り越える勇気を与えてくれるものでした。 こんな自分を 支えてくれた パンツ。 ありがとうパンツ…。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2001年11月13日)
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