同人用語の基礎知識

扉/ 扉絵

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本全体の 「表紙」 と、マンガ それぞれの 「表紙」

 「扉」 とは、マンガ や小説 (SS/ ショートストーリー) などの 作品 タイトル、表題の掲載される大ゴマ、もしくはその作品それぞれの 表紙 (書籍全体の表紙ではなく、作品のみの表紙) に相当するページのことです。 「トビラ」 とも書きます。

 「表紙なら表紙でいいじゃないか」 という気もしますが、そのマンガを掲載する書籍全体の 「表紙」(表1(表表紙)、表4(裏表紙) と、収録作品それぞれの 「表紙」 との区別がつかなくなるので、1冊の 同人誌 全体のものや 「装丁」 としてのそれを 「表紙」、作品ごとのそれを 「扉」 と呼んで区別します。

 また複数の扉を持っている書籍の場合は、最初の 「書籍全体にかかる扉」 を 「本扉」 とし、それ以外の扉を 「中扉」 と区別して呼ぶ場合もあります。

 なお マンガ などの一般的な 「扉」 は、「扉絵」 といわれるストーリーとは直接関係のない特別な一枚 イラスト (登場 キャラクター の顔など) と、その作品のタイトル、サブタイトルや作者名などが入る体裁ですが、ストーリーの一部分を大ゴマとして、そのまま 「扉」 とする場合もあります。 また1ページだけでなく、見開き2ページにわたるようなもの、逆にページの一部分だけを使った小さいものもあります (1ページの 「扉」 を使うほど規模が大きくない短編や、4コママンガなどが多いようです)。

奇数頁始まりか、偶数頁始まりか

 マンガや縦書きの文章などの作品の開始ページ (最初の1ページ目) は、和書の場合は本の見開きで向かって左側 (奇数ページ) から始まるのがキリがよくわかりやすく多いようですが、次のページを開いていきなり右側 (偶数ページ) から始まるようなものもあります。

 マンガや小説などの 原稿 では、本の中央部分 (「ノド」 と呼ばれる、本の綴じ部分) にはなるべく や文章を置かないのが基本ですので (逆に左右は、断ち切りギリギリまで結構ものが置ける)、「扉」 を作る段階で、奇数ページ始まりなのか、偶数ページ始まりなのかはきちんと計画したり、編集する人に確認するようにしましょう。

 また ノンブル でその作品の前に掲載される作品と見開きで隣接する場合、必ず分かり易い 「扉」 を入れるようにしたいものです。 別 作者 の作品ならともかく、同じ作者の場合、前の作品が終わって別の作品に移ったことに、読者 が気がつかない場合もありますので (読んでいるうちに 「何か変だな…?」 と思ってページを戻ったら、小さいタイトルが画面の隅にあったりしますw

 まあページ数に余裕があるなら、マンガとマンガの間に フリートーク だとか、簡単な4コママンガ、イラストのようなものを入れて、アクセントをつけると良いと思います。 ここらは1冊の本の設計図とも云える 台割り を練る時に、きちんと計画をするようにしましょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 1999年2月12日)
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