同人用語の基礎知識

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絵描きから絶大な支持を受けるツール

 「Photoshop」 とは、Adobe 社 (アドビ社/ ホームページは こちら です) より発売されている、写真や 画像 などの編集加工用ソフトウェアです。 名称通り写真屋さん的な使い方の為のソフトですが、レイヤー による高度な編集機能、抜群の発色性能、美しいレタッチ・減色性能などなど、イラストCG 描きの為に使っている方も非常に多い人気ソフトです。

 Adobe 社には Illustrator と云うイラスト制作用のドロー系ソフトもあるのですが、ベクトルグラフィックソフトは使い慣れていないと扱いづらいですし (ベジェ曲線 の引き方など)、多くの同人作家が行う、「紙に描いた 下書き や線画をスキャナーで取り込んで色づけや加工を施す」…と云うCGワークには、Photoshop での方が行いやすかったんでしょうね。 CG作成が 16色CG からハイカラー、フルカラーへと移って行くに連れ、あっという間に 絵描きさん 御用達ソフトになり、そのまま圧倒的な支持を得て行きました。 愛称として 「写真屋」「フォトショ」「ホトショ」 などとも。

 日本の絵描きさんの間に広まってからのバージョンには、Ver.2.5J、3.0J、4.0J、5,0J、5.5、5.5J、6.0、7.0、普及廉価版の Elements、Elements 2.0 などがあり、最近のものでは、5.5 や 7.0 の評価が高いようです。 この他、体験版として LE や LE-J があり、スキャナーなどのハード製品に同梱された普及タイプのバージョンもありました。

 2012年からは、月額課金制 (サブスク型) の Adobe Creative Cloud サービスを同社が開始し、それまでの買い切り型のバージョンと並行で提供することに。 その後は買い切り型の販売を停止し、現在はサブスク型のみでの提供となっています (それ以前に買い切り型で購入したものもインストールすれば使えます)。

相次ぐ値下げでやっと手が届くように…?

 圧倒的評価を受ける Photoshop ですが、もともとはプロ用、業務用としてのソフトだっただけに、何しろ販売価格が高いのが難点ですね。 良いのは分かっているけど手が出ない…なんて思っている人は多いと思います。 最近では価格もかなり下がってきましたが、最新版のフルパッケージを店頭購入なんてのは、ちょっと勇気がいる金額ですし (Ver.7 日本語版の定価は、2002年12月末現在で Windows 版、Macintosh 版ともに 96,000円)。

Photoshop LE-J
Photoshop LE-J

 違法コピー (割れ) は論外としても (秋葉原のちょっと奥まった店でやってる正規品の裸売りなんてのも似たようなものですね…)、筆者 や筆者のまわりでも、入手のためにあれこれ手を尽くしたのは、今となってはちょっとした思い出ですね。

 たいていは、ソフト同梱のスキャナーを購入する、同梱版や体験版から地道にアップグレードする (かなり割安になります)、あるいはアカデミーパックを利用する (当時はまだ大学行ってる知人が多かったです)…なんて方法を採っていました。 仕事で使う友達などでは、清水の舞台から飛び降りるつもりで店頭買いした人もいましたが。

かつては 「重いソフト」 の代表みたいな感じでしたが…

 ちなみに筆者は、同梱体験版 LE-J からの地道なアップグレード派でしたが、導入当時は求められるハードウェア的なハードルも高かった印象がありますね。

 初めてインストールしたマシンは NEC 最後の 486 マシン、PC-9821 Ap3 でしたが、HDD とメモリを足して (32M) Windows 3.1 上で起動したところ、起動だけしかできない…なんて有様でした…。 そいや Windows 95 の時代なんて、新しくパソコン組んだ知人はベンチマークの結果と共に、「Photoshop も サクサク です」 などと、当時は云っていたものでしたね。

 現在筆者は DTP やウェブデザインや各種資料などを作る仕事をしていますので、サブスク利用によって最新バージョンを使っていますが、CS になった時は UI (ユーザインタフェース) が結構大きく変わり、4.0 とか 5.5、7.0 に慣れていたのでぜんぜん使いこなせなくて焦りました。 しかし2003年登場の CS 以降の全体的な UI やツール・機能類はその他のグラフィックツールとほぼ共通するようなものでもあり、仕事にせよ趣味にせよパソコンで画像を取り扱うなら今後もこの形で使いづづけることになるので、何とか頑張って覚えました。

「無限の可能性をあなたに…」 極端な画像修正が話題に

 コスプレイヤー さんの写真などを加工する際に、単に色調や明るさ、コントラストを適正なものに変調したり、その写真データを掲載する印刷物やウェブサイトなどに適したサイズにリサイズ (一部分を切り取って トリミング したり、縮小したり) をするのではなく、ほとんど別人状態にまで美化し修正しまくってしまうのを、俗に フォトショップマジック と呼びます。 後に、この種類の写真をまとめた画像が出回り、「無限の可能性をあなたに」(Photoshop CS3 のキャッチコピー) などとも呼ばれるようになっています。

 これら画像の修整は、元々昔からある街の写真屋さんがネガフィルムの現像や焼付けを行う時に、それなりにやっていたことでした。 「Photoshop」 もそもそもは、そのソフト名で分かるようにこれらを行うアプリケーションソフトなのですが、写真屋さんが 「お見合い写真」 などを本人より良く見えるよう 「修正」 を行うその妙技を、「Photoshop」 や 「パソコン」 を使った修正では、さらに簡単に高度に行えるようになります。

 結果、被写体となっている人物の欠点を隠したり、ありえないほど美化したり、ほとんど原型が分からなくなるまで仕上げる人も現れました。 アイコラ のように別人の顔や体を使うわけではありませんが、部分的に縮小したり拡大したり、伸ばしたり縮めたりで、まるで別の写真、別の人間になっている場合も少なくありません。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2001年11月13日)
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