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コマネチ/ コマネチポーズ

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体操界に現れた白い妖精の衝撃的なレオタード 「コマネチ」

良い運動になるらしい… (寐津菟かき子)
良い運動になるらしい… (寐津菟かき子

 「コマネチ」 あるいは 「コマネチポーズ」 とは、漫才師・お笑い芸人のビートたけしさんが考案し、1980年代前半に大流行した一発ギャグと、それに伴う独特なポーズや振りつけのことです。

 内容はシンプルで、足を大きく ガニ股 に開き、両手を下にして足の付け根、股間のあたりに振り下ろしながら 「コマネチ!」 と叫ぶものです。 またそのまま両手を何度も曲げ伸ばしして 「コマネチ!」 を連呼することもあります。

 このギャグの 元ネタ は、1970年代から1980年代かけてオリンピックや多くの国際的競技大会で大活躍をしたルーマニアの伝説的体操選手、ナディア・コマネチさんが着用していた 体操着 (レオタード) の股間部分の切れ込み (ハイレグ) です。

 コマネチさんは1976年のモントリオールオリンピックで3個の金メダルとオリンピック体操競技初の10点満点を獲得、続く1980年モスクワオリンピックでも2個の金メダルを獲得など、出場した大会で空前の記録を積み重ね、女子体操の女王として君臨していました。 そのまま日本でも人気となりますが、大手メディアが報じる超絶技巧の体操の妙技や 「白い妖精」 と呼ばれた愛くるしい ルックス と共に、当時はまだ珍しかったハイレグのレオタードも注目を集めました。

 ネタ 自体は前述のようなポーズをしてコマネチさんの名前を叫ぶだけの便乗ギャグですが、モチーフ となったレオタードの切れ込みのインパクトともども一世を風靡するギャグとして大流行し、とくに小学生くらいの子供たちはこぞって真似るネタとなっていましたね。 とくに股間を強調するスタイルなため、男子はともかく女子がやると、ちょっとした エロさ も感じさせるものでした。 これは女子が股間を強調という部分もさることながら、ガニ股でマヌケな恰好をするという部分が、特殊な ヘキぶっ刺さる という部分もあるのでしょう。

 ちなみにレオタード自体は1960年代から日本でもバレエを中心としたダンスの練習着として広く使われていましたが、一部のマニアや フェチ を除き、ある種のお色気コスチュームとして一般人の間に本格的に 認知 されるようになったのは1980年代、コマネチさんブームや前後して盛り上がっていた新体操やダンス・エクササイズブームの到来からです。

コマネチさん来日の際は、たけしさんとWコマネチポーズも

 「コマネチポーズ」 の評価は人それぞれです。 実際のところ単にハイレグの切れ込みがどうこうというより、ハイレグによってより目立つようになった股間の脹らみなどが男性からの下世話な興味を掻き立てた部分もあり、現代にこのような 「いじり方」 をしたら 炎上 しかねない 昭和 っぽいギャグだとも云えます。 とはいえその後もテレビなどでビートたけしさんや他の芸能人らによる実演が何度もされており、毒気のない無邪気な笑いとしてすっかり定着することとなっています。

 ちなみに来日したコマネチさんが 2011年10月にBSフジのバラエティー番組 「たけしの等々力ベース」 に ゲスト出演 した際は、初対面のたけしさんが 「このギャグで有名になったようなもの」 と謙遜して水を向け、コマネチさんは笑顔で 「では分け前を半分貰わないと」 とユーモアを交えて応えるなど和やかなムードで進行し、その後は2人並んで夢の 「Wコマネチ」 共演 を披露しています (さらにたけし軍団の面々とのコマネチ合戦も)。 ギャグ誕生から31年目のことでした。

 なお2015年4月にフジテレビ系 「ワイドナショー」 にたけしさんが 出演 した際にコマネチネタの話題が出ると、肖像権の使用料としてたけしさん側からコマネチさん側へ 「200万円くらい払ったもん」 との コメント もありました。 この際もたけしさんは 「(コマネチさんが) 気付きやがって…」 とネタとして悔し気に語っています。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2007年7月10日/ 項目を分割整理しました)
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