同人用語の基礎知識

前世の仲間探し/ 戦士症候群

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オカルト雑誌のペンフレンド募集欄に掲載された不思議な手紙

 「私は転生した戦士、かつての仲間を探しています」 …といった、自分の前世を探り、その当時いたであろう仲間を募る事、およびそれを雑誌で呼びかける為の手紙・投稿の事です。 オカルト雑誌、「TZ」 ( Twilight Zone トワイライトゾーン ワールドフォトプレス社) の文通欄で、読者に対しそうした投稿をしないよう呼びかけた時にこう呼ばれ、定着しました。 「戦士症候群」 などとも呼ばれます。

 投稿しないよう呼びかけられるくらいですから、編集部にはそうした手紙や投稿が殺到していた訳ですが、それがどのような内容のものであったのかは、当時を知らない人にとってはかなり謎かも知れません。 そのまま引用するのは差し控えるとして、だいたいこんな感じだったんですよ…ってな文章を、ちょっと作ってご紹介します。

ありがちだった投稿内容の再現

 パラミヤンと言う言葉に何かを感じた方、ご連絡下さい。 聖少女ウー、アベール、カナ、セスキー、ルーイ、セミー、マッドザーワの皆さん、覚醒していたら62円切手を同封の上、ご一報下さい。 有明聖七本筆、パラミ聖騎士団などの言葉にインスピレーションを感じた方もお願いします。 「黄金の筆」、「賢者の消しゴム」 はこちらにあります。 どうかよろしくお願いします。

 ちょっと大げさに書いているかも知れませんが (^-^;)、実際こんな感じの手紙が文通欄に溢れていた時期があったんです。 ほとんどの差出人が中高生の女の子で、まるで何かのマンガか小説の設定のようですが (もっと云うと危ない宗教か電波系の人のつぶやきのようですが)、本人達はごく普通の女学生で、しかもいたって本気だったようです。 直接影響を大きく与えた作品には、少女マンガ 「僕の地球を守って」 (日渡早紀著/ 白泉社刊/ 全21巻/ 略して 「ぼくたま」) や、ヒロイックノベル 「グインサーガ」 シリーズ (栗本薫著) などがありました。

自殺ごっこ事件で社会問題にもなりました

 こうした 「前世の仲間探し」 ブームは、当時新聞やテレビニュースを賑わせた女子中高生の自殺ごっこ事件や (この手の内容の書置きをした集団自殺未遂事件がいくつか起きていました)、さらにこうした事件を 「気持ちは理解出来る」 とした一部の女の子達の風潮で、社会問題化しました。 それが上記 「TZ」 誌での呼びかけにつながる訳ですが、前後に起こった様々な事件と共に、「アニメやマンガばかり見ていると、現実と幻想の区別がつかない連中が生まれる」 と云うマスコミ得意の論調が作られる、一つの要因ともなりました。 また当時はTZ誌のほか、日本におけるオカルト雑誌のパイオニア、「ムー」(学習研究社/ 1979年〜) や 「ワンダーライフ」(小学館/ WL/ 1988年〜1992年)にもこの手の投稿があふれており、一種のニューエイジ運動やその考え方を髣髴とさせる雰囲気がありました。

 ワイドショーを観ていた当時も、過去の出来事となった今も、筆者は首をかしげるばかりの現象ではあるんですが、まぁ大半の人は冗談やノリだったんだと思います。 本気だった人はちょっとその後が心配ですが (^-^;)、多少乱暴に云うと、例えば精神医学の世界では 「感応精神病 (フォリアドゥ(Folie a deux)」 なんてのがあるんですが (直訳すると 「2人狂い」 になってしまいますが、まぁ相手に対する思いやりを起因とする妄想の共有…とでもすれば良いのかな。 決して “感染” するわけではありません (^-^;)、それの連鎖、エスカレートなのかも知れませんねぇ… (集団ヒステリー症とか)。

 この辺の解釈は、やり過ぎると結局マスコミの論調と同じになる危険もあるので、なんとも困るところです…。

付録1/ ニューエイジとは

 ニューエイジ (New Age) とはキリスト教的な終末思想の中のひとつの概念、思想で、今ある世界はいずれ滅びるが、その後にはやがて新しい世界、すなわちニューエイジがやってくるという考え方、およびそれを信奉する人々のことです。 運動として1970年代頃からアメリカ西海岸を中心に盛り上がり、科学や西欧的な合理主義と決別、もしくは一定の距離を置き、ヨガや瞑想、アロマテラピー、パワーストーンなど、神秘世界と現実との架け橋となる波動系の技術や道具を通じて大いなる意思 (それはしばしば自然現象や避けがたい運命という形で現れる) と疎通し、来るべき世界の準備をしようとするものです。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2000年9月7日)
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