同人用語の基礎知識

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相互リンクやウェブリングを利用して、緩やかな連合を組む… 「同盟」

 「同盟」(どうめい) あるいは 「ウェブ同盟」 とは、インターネットアップ された似た趣味、同じ テーマ などで作られた個人の ホームページ (ウェブサイト)相互リンク などで緩く結びつけて、ひとつのグループとして連携させるサービスや 概念 のことです。 ウェブリング (webring) というサイト同士を連携させる仕組みやサービスを使っている場合は、とくに 「リング同盟」 と呼ぶこともあります。

 同盟の名称は様々ですが、一目で趣旨や内容がわかるものが多く、例えば 「〇〇ちゃん大好き同盟」「〇〇イラスト描き同盟」 といった名称になります。 あるいは同じ趣味を持つものなら分かるような隠語や、気の利いた言い回しで趣旨をあらわす凝った名称が選ばれることもあります。

同盟の参加方法や作り方は…?

 同盟に参加するためには、同盟を作った 主催者管理人 やリングマスター) へ参加申請をして許可を受けるか、同盟そのものを自分で作成します。 参加方法は、同盟の本部となっている主催者のサイト上で参加表明をするか、同盟の参加方法の説明に沿った手順を踏むこととなります。 一般的には交流掲示板などで参加表明の 書き込み をするとか、同盟のための バナー やウェブリング用のナビゲーションを自分のサイトに貼るなどが多いでしょう。 自分で作る場合は、自分のサイトで同盟を宣言して趣旨や参加規約、参加方法を 告知 するとか、ウェブリングでリングを作成して告知するなどになります。

 同人創作 の世界では、おおむね同じ ジャンルカテゴリ で活動しているサイトの管理人が集まるなどして同盟を形成しますが、同じような同盟が複数存在する場合、いくつも掛け持ちで参加する人もいます。 その場合は、同盟バナーやウェブリングが並ぶことになります。 それらの並びを見るだけで 「このサイトはこれこれこういう傾向のサイトなのだ」「管理人の好みはこうなのだ」 というのが個別にいちいち細かい説明や 属性名乗り をしなくても、一目でわかりやすい状態となります (後述します)。

 同盟や同盟参加者の目的はそれぞれで、同じジャンルのサイト管理人同士で緩やかなコミュニティを作るもの、単純にアクセスアップを目指すためのものや、ジャンルを鮮明にする目印、そのジャンルを代表するような大手サイトが主催・代表 となる同盟に参加することで、ある種の満足感を得ようとするものなど様々です。 連絡用に主催者のサイト (同盟の本部サイト) に交流コーナーといった名称の掲示板などが設けられ、サイトの宣伝などをそこですることもできます。

 また同盟に参加している複数の有力なサイトを主催者が 「同盟公認サイト」「同盟支部サイト」 に指定して、それぞれに交流コーナーなどのコミュニケーション機能を分散して設置している場合もあります。 活気のある同盟に参加することで、様々なサイトやその管理者、利用者を知ることができ、一気に趣味と人の輪が広がることもあります。

 何らかのリアルな イベント の開催に合わせ、それが催される 会場 を集合場所として同盟に参加している者同士で集まる オフ会 が行われることもあります。 同盟の集まりは好みや目的がはっきりしているだけに、とても楽しいものともなるでしょう。 同人系の小規模な オンリーイベント などでは、ほとんどの参加者が同じ同盟の仲間ということも稀に良くあり、イベント後の お茶会 などが大盛り上がりとなることもあります。

著名な同盟への参加の場合、「サイトの内容を簡単に説明する役割」 も

 この他、コミュニケーションやアクセスアップ以外のとても大きな参加理由の一つとして、「同盟参加によって自分のサイトの内容や傾向を簡潔に表せる」「説明が楽になる」 という点もあります。 サイト管理人によっては、こちらの方がより重要な参加理由かもしれません。

 同じ趣味やジャンル、例えば特定の アニメファン のためのサイトだとしても、実際はどの キャラ が好きなのか、どんな カップリング が好きなのか、創作活動の有無やその種類 (イラストマンガ か、あるいは SSコスプレ か、ネット専門同人イベント にも参加しているか) などなど、実際は多岐にわたる細かい違いがあります。 これらの違いはジャンルの外にいる人にとっては些細で区別がつかないものでも、中にいる人にとっては非常に大きな違い、場合によっては一方を 地雷 扱いして嫌うほどの違いになります。

 これらをサイト上でひとつひとつ説明しても良いのですが、それには膨大な手間がかかってしまうかもしれません。 またジャンル上の お約束 や決まりと云ったローカルルールが大量にある場合、それらをすべて自分で書いて説明するのも大変でしょう。 そこで内容や傾向が同じサイトが集まった同盟に参加し、サイトの トップページ にそれと分かるように同盟のバナーやナビゲーションバーを表示させれば、わかりやすい目印として使うことができます。 細かいローカルルールの説明なども 「同盟のここを読んでください」 といった形でリンクを張って誘導できます。 いわば情報整理の 「タグ」 のような効果もあるのですね。

 同人やそれに近い熱量の高い ファンサイト の場合、あれこれ細かいルールがありますし、とくに若い人の場合、興味関心の多様さから複数のジャンルにまたがったり比較的短いスパンでジャンルを移る (転ぶ) こともしばしばです。 「趣旨がはっきりした同盟のバナーやウェブリングを 名刺 や名札の代わりにする」「プロフィール やルール説明の一部を同盟に肩代わりしてもらう」「苦手なジャンルを悪口を書かずに説明できる」 というのは、細かい説明や面倒な決まり事をいちいち 新規 に文章にしなくても良い、わりと賢い使い方だと云えるでしょう。

同盟に参加ルールがある場合、守るようにしましょう

 なお同盟自体にも様々な規約やルール、決まりがあったり、参加に当たってそれらを守ることが求められるケースもあります。 一般的には掲示板などの 書き込み ルール程度に留まり、おおむね 「〇〇が大好きなこと」 といった他愛のない規約や条件が多いものですが、不定期に同盟本部や他の参加者から バトン が回ってきたり、アンケートなどのお願いが来ることもあります。 ルールに納得して参加する以上は、きちんとルールを守ったり答えるようにしたいものです。

 また新しい同盟を作る場合、必ずしも 「早いもの勝ち」 という訳ではないのですが、すでに同じ趣旨の同盟がある場合、わざわざ同じ内容の同盟を立てたり、紛らわしい名前の同盟を作るのは避けた方が無難でしょう。 別に作りたければ作っても良いわけですが、他の同盟を非難するような文脈での作成や、独自性の感じられない同盟の場合、無用な摩擦や トラブル が起こりがちです。

 逆に、既存の同盟でトラブルを起こして居づらくなり、結果的に同趣旨の同盟を作るハメになった同盟もあります。 同じような同盟だからと知らずに参加すると、そうしたトラブルに巻き込まれてしまうこともあるので、参加に当たってはある程度は同盟の参加者や来歴を調べた方が良いかもしれません。

 とくにそのジャンルで嫌われているようなトラブルメーカーの作った同盟 (実質的に 隔離所 になっている) にうっかり参加すると、周囲からは仲間や一派のように見られてしまいますし、色々と苦労も絶えないようです (で、やめようにもやめにくかったり…)。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2000年11月10日/ 項目の再構成です)
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