同人用語の基礎知識

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国や行政、役人にべったりの主体性なき記事… 「御用記事」

 「御用記事」(ごようきじ) とは、国や行政機関、公的機関、あるいはそれらの強い意向に沿った政策などを無批判に肯定、あるいは主体性もなくそれら官製発表に追従するような内容の新聞・雑誌の記事のことです。 「御用報道」 とも呼びます。

 マスコミなどは、自分たちで 「公正中立」「社会の木鐸」「権力のチェック機能」 などと宣言していますし、政治体制によってマスコミのありようも変わるとは云え、少なくとも民主主義体制下で 表現の自由 が国民の権利として存在する国家では、報道機関は国民の知る権利を守るため客観的な事実関係だけを述べたり、立場を表明するにしても個別に是々非々 (良いことは良い、悪いことは悪い) で対応すべきです。

 しかし 「御用記事」 の場合は、新聞社や雑誌社などのマスコミが公の権力や権力者に媚びへつらい、見返りとして有形無形の便宜や利益を受ける形で国や公的機関の代弁をするだけとなり、自ら掲げる理念や存在意義に反するばかりか、時として公権力の誤った判断や政策を強く後押しすることにもなり、ある意味で 「メディア、報道機関としての自殺行為」 だとも云えるでしょう。

 なお 「御用」 とは、戦国時代から江戸時代にかけ、お上 (大名や幕府、統治者) の行う仕事 (官命や用務)、および意向を指す言葉として広く使われるようになった言葉です。 お役人を御用人、公金を御用金などと呼びますが、それと同じです。 またお上に雇われたり便宜を図ってもらう場合などにも使われる言葉で、政府の命令などにより仕事を行うことを御用掛、そうした仕事で商売をしている人を御用商人、扱う商品を御用達などとも呼びます。

 こうした言葉は本来、それ以前から朝廷や皇室において格式に応じて使われていた言葉ですが、その後は幕府や大名、さらに時代を下ると日常生活で一般の民間人同士でも、ある種の丁寧語やシャレ言葉のような形で使われるようになっています。

難しい御用記事の判定、単なるレッテル貼りの場合も

 批判されてしかるべき 「御用記事」 ですが、一方で、どのような政策や判断にも、賛成の立場の人、反対の立場の人がいますから、反対の立場の人が賛成の立場で報道・論評しているマスコミに対し、根拠なく貼り付ける罵倒的レッテルとして 「御用記事」 が利用されすぎているきらいもあります。

 また自らの利益のために積極的に公権力のプロパガンダに加担する御用記事もあれば、新聞社や雑誌社、テレビ局などが独自の取材や検証を行う能力や意思に欠け、公権力 (役所や警察など) の発する情報を垂れ流すだけとなって、結果的に御用記事になってしまっている場合もあります。

 積極的に加担するにせよ、消極的に加担、もしくは怠惰で利用されるだけになっているにせよ、マスコミやジャーナリズムの本分からしたら、どちらも褒められた状態ではないでしょうが、受け取る国民・市民の側でも、こうした記事がどのような意図を持って書かれたものなのか、その裏に何があるのかといった健全な懐疑心や想像力は、しっかり持ってメディアと付き合いたいものです。

 なおこうした記事において、公権力側に立った論評やコメントを繰り返す大学教授などの学者は、とくに 御用学者 と呼ぶ場合もあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2007年8月4日)
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