戦いの前は気分が高まる! 勝利こそウィン! 「戦闘」
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| 見敵必戦 戦闘開始 (寐津菟かき子) |
「戦闘」 とは戦うこと、一般的には対立する二人以上あるいは二つ以上の勢力が、お互いに相手を倒すために武力を用いる行為を指します。 バトル や バウト とも呼びます。
文脈によっては大規模な戦争の一部としてのそれや、戦場での個別の戦闘が集まった結果の大規模な 軍事的 な衝突も含まれます。 個人の感情や利害関係、軍事的な戦略・戦術に基づいて行われ、徒手 (素手) による殴り合いから武器や兵器を使った殺し合いまでを含み、個人の格闘能力の高さや数的な優位性、兵器の性能、戦術の優劣や士気の高さが結果を左右します。
似た言葉に 「格闘」 あるいは 「決闘」 がありますが、こちらはより個人的かつ近接的な戦いを指して使うことが多いでしょう。 もっぱら徒手や近接武器を用いた個人間の戦闘行為で使われ、体格やボディコンタクトにおける格闘技術の優劣や相性が勝敗あるいは生と 死 に大きく作用します。 また 「闘争」 の場合は、直接的な武力を用いたもの以外の権力争いも含む、より広い人や組織の争いを指して使うことが多いでしょう。 「競争」 はもっぱら直接的な武力は用いないながらも優劣を競う場合にも使われます。
一度始まった戦闘は、一方が他方を完全に打倒するか、両者あるいは第三者を含めた調停によって決着をつけることで終了することになります。 相手を打倒するか有利な条件で調停できた側は一般に 勝利、逆は 敗北 あるいは降伏となります。
スポーツ競技としての格闘技を別にすれば、日常 の生活における戦闘や殴り合いは犯罪行為であり、少なくともこの日本では、ひと昔前のよほど 治安 の悪い地域を除けば非日常のものになったと云って良いでしょう。 もちろん殺人を含めた暴行・傷害事件は現在も生じてはいますが、戦闘と呼ぶような極端な行為は日常からはおおむね消えています。 多くの日本人にとって戦闘は、歴史の中のお話か、海外の戦争や紛争にまつわる報道で知る遠い存在でしょう。
戦闘や暴力は非日常ではあるけれど、創作物の世界では日常に
一方で創作物である マンガ や アニメ、とりわけ ゲーム においては主要な テーマ として扱われるものだけでも膨大な量があり、歴史や海外の軍事衝突などの話題を除けば、日常会話で戦闘と云えばおおむね創作物の中での話になります。
いずれの場合も 主人公 や プレイヤー が乗り越えるべき試練や目標として描かれ、敵と出会う → 戦う → 敗れる → 努力や準備をして再度挑む → 勝利を掴む、といった流れで 物語 やゲームの 攻略 を進めていきます。 そこには主人公らの 挫折 と苦悩からの成長やプレイヤーの創意工夫、そしてどちらにも共通する勝利によって得られる強い達成感や爽快感があります。
とくに戦闘 (あるいは対戦) に特化したマンガやアニメはバトルもの、ゲームなら同じくバトルものの他、アクションものや格闘ゲーム (格ゲー) 、シューティングゲームや戦術シミュレーション (SLG) などと呼びます。 戦う相手が人間の場合は対人戦や対戦、コンピュータやプログラムが相手の場合は COM戦や AI戦、NPC と戦う NPC戦、BOT と戦う BOT戦などと呼びます。
ゲームにおける戦闘
ゲームにおける戦闘は、現実世界のそれを簡略化して再現したものになります。 プレイヤーが武器や 防具 といった 装備品 を揃えたり、キャラ を育てて能力を高めたりスキルを獲得するなどして準備し、プレイヤーの戦略や 攻略法 に沿って敵と対峙し、ゲームのルールに基づいて勝利を目指す行為です。 純粋に戦闘の過程を楽しむためのものもあれば、物語なりステージやマップなりを先に進めるための条件として戦闘での勝利が必要な場合もあります。
戦闘の種類や進め方はゲームのタイトルや ジャンル によって様々ですが、大きくわけると リアルタイム で行うアクション系のものと、先攻後攻に別れて交互に行動するターン制のものの2種類があります。 前者は柔道や剣道などの格闘技と同様の戦い方であり、瞬時の判断と的確な操作ができる反射神経などが大切になります。 後者は将棋などのボードゲームやトランプを使ったカードゲーム (電源不要) のような戦い方となり、先を読む能力や総合的な判断力が必要になるでしょう。 いずれもそのゲームの仕組みやルールに熟知したものがより有利に戦いを進めることができます。
また戦闘するためのシステムやユーザーインターフェース (UI) にも大きく分けて2つの種類があります。 プレイヤーキャラ が移動などをする通常のフィールドやマップ内で、敵と エンカウント (遭遇・接触) したらその場で戦う通常戦闘 (通常フィールド戦) と、エンカウントと同時に 画面 が切り替わり、戦闘専用の画面 (戦闘画面) に遷移して行う戦闘です。 通常戦闘のみや戦闘画面による戦闘のみのゲームもあれば、雑魚 や小ボス程度までは通常戦闘、それ以上の ボス や ラスボス との ボス戦 のみ戦闘画面になるような、戦闘そのものに軽重の意味付けをするゲームもあります。
いずれもプレイヤーの乗り越えるべき試練として登場する以上、簡単に突破できても プレイ の楽しさが損なわれてしまうし、かといってあまりに 難易度 が高すぎるのもプレイしていて疲れてしまいます。 創作物でもゲームでも何でもそうですが、人は苦労して手に入れたものに価値を感じたり達成感を覚えますから、どう適切な緊張感や負荷 (戦闘) をかけて、それをどのような達成感や爽快感、あるいはご褒美として返すかのバランスが大切なのでしょう。 あまりに運要素が高すぎて 運ゲー になったり、難易度が高すぎて 無理ゲー や マゾゲー になってしまっては、プレイヤーも付いてこれなくなってしまいます。
また戦闘を売りにするゲームであれば、戦闘に関する演出やビジュアルも重要な要素です。 これは本来負荷である戦闘そのものに爽快感を与えますし、時代が進むごとにグラフィックに対する要求が高まっていることもあり、派手なアニメやエフェクト、音楽を組み合わせてドラマチックに演出し、プレイヤーの没入感を高めて緊張感やその後の解放感も大きくなります。 これにより、単なる行動の結果以上の感情的な体験を提供することが可能になります。 自分がやり込んだゲームの 戦闘BGM を聴くと血がたぎるという ファン は多いでしょう。
ただし一般的に戦闘はひとつのゲーム内でも何度も繰り返しますから、やりすぎると 「時間がかかる」「面倒だ」 になりますし、こちらもバランスが大切なのでしょう (とくに 経験値 を稼いだり レアアイテム などの取得のために 周回 を必要とするようなゲームの場合、1戦闘にかかる時間が長すぎると大きなストレスになります)。 ただしこちらも、「だからこそ達成したら大きな喜びがある」 になりますし、一概には云えないところが難しいです。
ゲームの戦闘における言葉は日常会話での比喩にも
ゲーム関係の言葉は日常会話における比喩としても良く用いられます。 例えば難しい仕事に取り組むことを戦闘開始とかボス戦に臨むと表現したり、体力を示す ヒットポイント (HP) とか、それが敵の 攻撃 の ダメージ によって削られて 回復 するためのあれこれを、ゲームの 回復アイテム のそれに喩えるなどです。 これらの用法は おたく や 腐女子 のみならず、1980年代あたりからは若者の間で 普通 に見られるようになっています。






