同人用語の基礎知識

分鎮

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もはや使い道がそれしかない… 「分鎮」

 「分鎮」(ぶんちん) とは、もっぱら書道において紙が動かないように重しとして使う書道具・文房具のことです。 ペーパーウェイト (paperweight) とも呼びます。

 真鍮などの金属や石材、陶磁器、ガラスや樹脂などで作られた細長い直方体・棒状のもので、紙の上部あるいは上下部に置いて重さで半固定するために用います。 学校 の書道の時間に用いるものでは、細長く四角い棒状のものの一本組や長短・大小の二本組のものがよく用いられます。 手芸用などでは、型紙や布地がずれないように重しにする四角形や円形のものもよく用いられます。 伝統的な用途や形状の他、インテリアなどにも使える動物や何らかの植物の形状を模したものとか、金属製で磁気を帯びていて金属製の机や台などに強く固定できるようなものもあります。

「置物化」「オブジェ化」 から 「文鎮化」 へ

 一方 IT の分野では、デジタル機器 (ガジェット) が壊れるなりして使えなくなった場合を俗に 「文鎮化」 や 「文鎮」 と呼ぶことがあります。 機器としての機能を失い、もはや文鎮のように紙を押さえるくらいしか使い道がなくなったとの意味になります。

 文鎮と呼ばれる前までは、アナログ機材などが壊れたことを置物とか置物化、あるいはオブジェとかオブジェ化と呼んでいました。 眺めて見るくらいしか使い道のなくなった道具というわけです。 デジタル機器の場合に文鎮と呼ばれがちなのは、少なくない製品が直方体やただの で黒や黒っぽい の金属製だったりもして、サイズはともかくいかにも文鎮といった揶揄が似合うシルエットとなっている点も大きいのでしょう。

 デジタル機器はぶつけたり落とすなどして衝撃で物理的に壊れることもあれば、ソフトウェアの アップデート の失敗や バグ などによる機能不全、バッテリーの劣化や、また 起動 ができて完全動作してもその機器で採用されている各種規格類が古くなり他の機器との 互換性 を失うなどして用をなさなくなることもあります。 そのような状態を英語圏ではブロック (brick (煉瓦) と呼びますが、いずれにせよ重さや堅さ以外は何の役にも立たないものとの意味になりがちなのでしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2009年10月21日)
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