自分はこうだと認めよう…認めました… 「自認」
「自認」 とは、本来の意味では自分自身に対して自分はこうだと規定し、それを認めていることです。 例えば 「自分は おたく だと自認する」 みたいな意味と使い方です。 自分の能力とか特徴、長所・短所を理解し、ちゃんと弁えているとか、近年よく見かける表現では、生物学的な性別とは別に本人が自認する性は性自認と呼ぶケースでしょうか。
似た言葉に自覚がありますが、これは自分がそうだと認識している状態で、先ほどの例では 「自分はおたくだな」 と気が付いてはいるけれど、それを認めるかどうかは別問題みたいな意味になります。 自覚はしているけれど認めたくない、受け入れられないみたいな ニュアンス も含むのですね。 自分でも周囲の第三者から見てもそうだと思われる場合は、自他ともに認めると表現することもあります。
憧れの対象に感情移入して自己投影するといった使い方も
一方、おたくや 腐女子、あるいは 同人 の世界では、これとはまた異なる使い方もあります。 代表的なのは、マンガ や アニメ といった 作品 に登場する架空の キャラ、あるいは実在のタレントや著名人らに自分を重ねた場合の対象を指す使い方です。 例えば男子が仮面ライダーや野球選手、女子がセーラームーンやアイドルに自己投影して自らが同じような存在だと思ったり、それを意識してふさわしい言動をする、第三者に自称するなどです。
より明確化するため、対象を 「自認キャラ」 みたいに呼ぶこともあります。
創作物のキャラにせよ何らかの世界で活躍する実在人物にせよ、好きで優れた対象に感情移入したり影響を受けるケースは多いでしょう。 子供が ヒーロー や ヒロイン の真似をしてごっこ遊びをしたり、憧れの存在に少しでも近づこうとしゃべり方や ファッション を真似てみたり、同人や ネット の中で対象と同じ名前や似たような 名前もじり の名称をペンネームや ハンドル に使ったりです。
このあたりは熱心な ファン なら誰でも多かれ少なかれ似たような行為をしがちですし、実際に言動として表に出さなくても、寝る前に頭の中であれこれと輝かしい憧れの存在と一体化した自分を想像あるいは 妄想 するものでしょう。 それがあまりに度を過ぎると 「〇〇かぶれ」「〇〇気取り」 みたいな見方をされて周囲から浮くこともあるのでしょうが、憧れの存在を持ちそれを目指すのは悪いことではありません。





