同人用語の基礎知識

主人公

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物語の中心であり、他に代えがたい存在 「主人公」

 「主人公」 あるいは 「主役」(主人公を演じたりそのポジションにいるもの) とは、マンガアニメ といった創作物にあって、中心となって 物語 を進めたり、その 作品 を代表するような顔・看板となる人物や キャラクター、あるいは存在のことです。 もっぱら主人公が担うことが多い ヒーローヒロイン がそのままその意味で使われることもあります。

 作品ごとの内容や ジャンル にもよるものの、役割としてはおおむねその作品の テーマ を象徴し、その物語の目的やゴールを明確に目指して実行することが期待される存在となります。 読者視聴者感情移入 して自分自身を重ねたり 自認 する対象でもあり、作品そのものであると同時に受け取り側との橋渡しを行う存在でもあります。

 それがかっこいい男性ヒーローなら力強く イケメン な存在に自分を重ねて勇気をもらい、女性主人公なら自分も可愛らしい女の子になりたいという気持ちが膨らむでしょう。 これは受け取り側の性別年齢は問いませんし、しばしば 推し の感覚とも異なるものです (サブキャラ推しで主人公視点とか、俯瞰的視点で主人公推しとか、いろいろあります)。

 主人公は1人だけの場合もあれば、群像劇のように同列の存在が複数いることもありますが、作品タイトルがそのまま主人公の名前になっているような状態 (例えば鉄腕アトムとか美少女戦士セーラームーンとか) は、タイトルコール と呼び特別な意味を持ちます (本来は表題役のこと)。 ただし 日常系 のように、これといった作品テーマや目的 (例えばスポーツマンガで試合に勝つこと、大会で 優勝 すること、など) が存在せず、場合によっては誰が主人公かよくわからない、つまり受け取り側が自由に決められるケースもあります。

 物語はおおむね主人公を中心として展開するため、作品中での 露出 は他の人物やキャラに比べて多い傾向があり、物語の視点もその人物やキャラ、あるいはその側にいる人物などが担うことが多いでしょう。 ただし語り部となる人物が物語を語ると云った描き方で第三者視点で語られる主人公もいますし、逆に主人公の存在自体は希薄だったり、まるで登場しないような特殊な作品もあります。

主人公らしいふるまい

 どのような主人公像が望ましいかは、作品のテーマや想定する読者や視聴者といったターゲット層、あるいは時代や社会の空気などによっても異なります。 正義 の味方の場合もあれば、悪漢や犯罪者の場合もあります。 困難に打ち勝つ、運命に抗う、自分の道を切り拓くのが多くの人に好まれる主人公の典型的なふるまい方でしょう。

 マンガやアニメの主人公の場合、一昔前、あるいは古典的な子供向きの主人公像と云えば、物事に前向きな熱血正義漢といった造形が多かったのでしょうが (なので情熱をイメージする赤色が 主人公色 と呼ばれたり、正しい主人公であることの正当性を示すような 貴種流離譚 が物語の構造にあったり)、主なターゲットが青少年程度以上となると、もう少し等身大というか、悩んだり陰の部分もある複雑で多面的なキャラクターが選ばれるようになっています。 いずれにせよ読者や視聴者は主人公の言動や視線を通じて作品を理解し、作品が動いていく様を主人公の視点で一緒に見ていくこととなります。

 一方、同人商業 の世界で 作者 として自分で物語を作り主人公を動かす場合は、読者など受け取り側とはまた異なる存在感があります。 自分の分身として描くこともありますが、物語の役割として相応しくない言動をするのはためらいがありますし、かっこよさとか正義や正論を真正面から描いたり語るのは恥ずかしいというか勇気がいるものです。 ある意味架空の範囲が広い日記を描いているようなもので、気楽に動かせるその他大勢の方が描いていていて楽しかったりもします。 主人公が持つ価値観がすなわち作者の価値観というわけでは全くありませんが、読者らはしばしばそうした受け取り方をしがちですし、誤解されたくない、でも自分の心の中があけすけに見られるのも恥ずかしいなど、悩みは尽きません。

 なお ゲーム などの場合は、プレイヤー操作するキャラ を主人公とするケースが多いでしょう。 プレイヤーが選ばないけれど作品全体の物語の主役を担うキャラはとくに作品主人公とか主役キャラといった言い方で区別する場合もあります。 また人物やキャラではなく、乗り物や道具、組織などが主人公となることもありますが、この場合も人物やキャラが動くことで物語が進む以上、その人物やキャラを主人公と呼ぶことが多いでしょう。 このあたりは、作品のテーマによって、主人公と実質的な主人公が入れ替わることもあります。

主人公関連の派生語いろいろ

 主人公にありがちな設定や役割から派生した言葉もあります。 例えば多くの作品では主人公や主役が 死ぬ などして消えてしまうとおおむね物語が終わってしまうため、どんなピンチを迎えてもギリギリ切り抜けたり敵に勝ってしまうような状態を、やや侮蔑・揶揄的に 「主人公補正」「主人公バリア」 と呼ぶことがあります。 またそれを含め、主人公にありがちな特徴などを 「主人公属性」 のように呼ぶこともあります。

 乗り物や道具などが主人公の場合、あるいは主人公が使う乗り物や道具の場合は、とくに 「主人公機」 とか 「主役機」 と呼ぶこともあります。 これは戦闘機や戦車、ロボットなどでよく使われる表現です。 また 学校舞台 とした作品の場合、教室内ではおおむね窓際の後方 (最後列の1つ前あたり) あたりに位置する席に座ることが多かったりする印象があるため、この席を俗に 「主人公席」 と呼んだりします。

 主人公をあらわす比較的新しい言葉では 「太字役」 とか 「太字キャラ」 があります。 これはユーザー参加型の百科事典サイト 「Wikipedia」(ウィキペディア/ ウィキペ) の声優の項目ページで、出演した作品・キャラ名一覧部分に記されるメインキャラクターの名前が太字になることから、主人公や主要なキャラばかりを演じる声優を賞賛する意味で 太字声優 などと呼ぶようになり、前後して使われるようになった独特の言い回しです。

脇役と 「主人公回」

 主人公以外の人物やキャラは、脇役 とかサブキャラ、さらに出番が少ない場合は端役と呼びますが、重要な人物などは、準主人公とか順主役と呼ぶこともあります。 また主人公や準主人公ではないけれど、複数の エピソード で構成される物語である特定の回のみ特定の脇役キャラの役割や出番が多い回を、とくにそのキャラの 「主人公回」「主役エピソード」 と呼びます。 特定のサブキャラに スポットライト が当たるとの意味で、より広い意味で 「スポット回」 と呼ぶこともあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 1999年11月15日/ 項目の再構成です)
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