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1990年代、一気に同人ジャンルの主流に…「ゲーム」 と 「同人ゲーム」

 「ゲーム」 とは、あらかじめ決められた一定のルールに従い個人、もしくは複数人で行う目的達成の遊び、遊戯、あるいはスポーツのことです。

 目的には得点や陣地の確保、ゴールへの到達、その他の課題の解決などがあり、これを達成した場合に 「勝ち」「上がり」 となり終了します。 達成できない場合、あるいは複数人でプレイして他者が先に達成した場合などには 「負け」 となり、基本的にはこの 「勝ち負け」 を争うプロセスを楽しむ娯楽となります。

 うち遊戯としてのゲームの物理的な媒体、形式としては、昔ながらのトランプなどのカードゲーム、駒や盤、ボードを使うものなどの 「卓上ゲーム」(卓ゲ) がおなじみですが、1980年代に入り、コンピュータのプログラムを使ったテレビゲーム (エレクトロニクスゲーム、ビデオゲーム、パソコンゲームなど) が台頭。

 それ以降の 同人 の世界では、区別する必要がある場合には昔ながらの前者を 「電源 (電気) を使わないゲーム」 ということで 電源不要 (アナログゲームなどとも)、後者を 要電源 と呼んでいます。

おたく、同人界隈の 「ゲーム」 あれこれ

 ゲームに対する 同人サークル などの作品作りは、大きく分けて2種類あります。

 ひとつは既存の商業ゲーム、いわゆる 版権もの のゲームソフトなどの パロディ二次創作、あるいは リプレイ をまとめた SS や、評論などの ファン 活動です。 もうひとつは、自らが全く新しいゲーム、アイデア勝負の新規の オリジナル なゲーム (「同人ゲーム」 など) を作る活動となります。

 「電源不要」「要電源」 ともに、意欲的なゲーム作りが数多くのサークルによって行われ、「電源不要」 の場合は 「卓上ゲーム創作」「同人アナログゲーム」 などと呼ばれ、「要電源」 の場合には、電子メディア同人作品 とか 「同人ソフト」「デジタル同人」 などと呼ばれています。

市販品にはない魅力がつまった 「同人ゲーム」 の世界…

 パソコンなどで遊ぶ 「要電源」「同人ソフト」 の制作に関しては、ゲームのプログラマなどを職業としているようなプロによる同人作品なども多く、またパソコンの性能が上がったり、DC-ROM などの 頒布 媒体が安価になるなど条件が整ったこと、1990年代末にノベルゲームの大ブームがあったこともあり、同人専門やプロの声優を使ってフルボイス化したコンシューマーソフト顔負けのクオリティのものが出るようになっています。

 一部の 大手サークル の人気タイトルは 頒布数 も数千から数万以上となり、「開発や制作に多額の予算をかけても成り立つ」 ようになったのも大きいのでしょう。 そもそも 18禁 のアダルトゲームなどは、元々プロとアマの境界線があいまいで、同人サークルが会社化したり、会社化したソフトハウスが解散して同人サークル化する場合もあり、「同人かそうでないか」 の分類が、無意味になっている点もあります。 また一部は大手ゲームメーカーから家庭用ゲーム機などに移植され、商業アニメ化、映画化しているようなビッグタイトルも生まれています。

 一方 「電源不要」 の場合、同人誌 などの本の形で発表できる ゲームブックテーブルトークRPG の 「ルールブック」 などは特別としても、それ以外のボードゲームやカードゲームなどは、コンピュータゲームやゲームブックなどに比べ量産がしづらく頒布価格も高めになりがちで、なかなか体力のいる同人の ジャンル ともいえます。 オリジナルのトレーディングカードなどを作る場合、一枚一枚手で切らないといけないケースもありますし、印刷 のための紙も、高級紙が必要になります。

 ただしこちらも 1990年代末頃から、比較的安価で 同人グッズ などの制作請負を行う 印刷所 や 徽章屋さん、専門店の登場や、低予算でゲームのコンポーネントを作るための素材が調達できる100円ショップの登場などで、徐々に改善しつつあるようです。 それでも1セットで販売価格 2,000円を超えると割高感があるので、コストカットは品質との兼ね合いで難しく、悩みどころのようなのですが。

 また 「電源不要」 には同人誌や電子メディア系のゲームにはない独特の悩みもあります。 例えば過去に頒布したゲームで、購入者がその後遊んでいてゲームパーツの一部を紛失や汚損するなどした場合 (例えばカードや駒 (石)、タイルが1つだけなくなった、など) も考えられ、イベントなどの際にバラでカードを譲ってくれなどの対応をしなくてはならない場合もあります。

 印刷して終わりの同人誌などと違い電源不要の同人ゲームは作るのに手間がかかるため、制作点数も少なく、またしばしば過去タイトルが絶版になるのが避けられない場合も多く、「せっかく楽しく遊んでくれた人に、その後のアフターフォローができないのは辛い」 と考えるまじめなサークルさんも少なくありません。

 ともあれ、電源不要、要電源ともに、熱心なゲームファンが腕と知恵を振るう手作りなども多い、外から見ていて活気があり楽しいジャンルのひとつとなっています。

創作ゲームの頒布・配布は…

 それぞれの制作物は、コミケ などの 同人誌即売会サークル参加 して頒布することになりますが、それ専門のイベントなどもあります。

 代表的な 「同人ソフト」 の オンリーイベント としては、1980年代末からあちこちで活発に開催されていた 「パソケット」(Pasoket) があります。 単にゲームのソフトなどを販売するだけでなく、サークルによっては自作パソコン用の特殊な拡張ボードを作って販売したり、半田ごてのにおいが立ち込めるような サークルスペース があるなど、まだパソコンがオタクのホビーのような存在だった頃ならではの独特の空気を持つイベントでした。

 卓ゲのイベントとしては2000年に立ち上がった 「ゲームマーケット」(Game Market) などがあり、「コミケ」 とはまた違った独特な展開を、毎年春の開催では繰り広げています。 電源不要の場合、ゲームを体験してもらうためのスペースも必要となりますが、このイベントでは 「大型」「中型」「一般」 の3つの広さのスペースが選べるようになっています。 成人向けのアダルト要素を持ったゲームは発表できませんが、こうしたイベントの存在は貴重です。

 また同人ソフトについては、パソコン通信 の時代から ネット を通じた配布なども盛んで、インターネット 時代となり、有料でダウンロード販売なども行われるようになっています。

「CGI」 や 「FLASH」、「ツクールシリーズ」 でゲーム制作も

 これらとは別に、独自進化を遂げているゲームのジャンルもあります。 ネットでのみ楽しめる CGI を使ったオンラインゲームや、フラッシュによるゲーム、ソフトのインストールなどが必要なく、そのままブラウザで楽しめる 「ブラウザゲーム」 などです。

 とりわけフラッシュゲームは、プログラムのような面倒な工程を経ずとも比較的容易にゲームが作れ (凝ったものは、スクリプトを自分で書く必要がありますが)、一発ネタ的なジョークゲームや、ネット上の何かの お祭り に際して、便乗の形で作られる ネタ ゲームなどもあります。

 また1987年に発表された 「アドベンチャーツクール」 や、1990年に発売されたMSX2パソコン用 「RPGコンストラクションツール Dante」 などから始まった 「ツクールシリーズ」 も、自分でプログラミングなどを行わなくても公開されたプログラムを打ち込んだり、ソフトを買うなどすればゲームが作れるため、ストーリーや キャラクター のデザインなどはできるけれどプログラミングはできないという数多くのゲーム制作志望者が、利用することとなりました。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2002年7月11日)
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