同人用語の基礎知識

ブンドド

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ブーン!ドドド! 模型を手にするとついやってしまう…「ブンドド」

 「ブンドド」 とは、戦闘機や戦車といった ミリタリー なプラモデルやミニカー、あるいはロボットなどの模型玩具やフィギュアを手に持ち、「ブーン」「ドドドドド」「バキューン」「ぐわっ!やられたー!」 などと口で擬音やセリフを発しながら動かし、手先で戦争ごっこ (疑闘・模擬戦闘) をすることです。

 手に持った模型同士を戦わせることもあれば、模型に顔を近づけ片目をつむって遠近感を調整しつつ移動させ、「ゴゴゴゴゴ」 などとつぶやきながら臨場感あるシーンを見て楽しむ場合もあります。 言葉そのものは、そのまんまですが口で発する代表的な擬音 「ブーン」「ドドド」 の略となります。

 こうした遊びは多くの男の子が小さいころに一度はやったことがある典型的なものなのでしょうが (筆者 も散々やりました…)、物事を客観的に見る力が自然と身に着いたり、想像力を育む重要な遊びのひとつと捉えられているようです。 一方、スケールモデル類やアクションフィギュアを楽しむ大人も おたく を中心に大勢いますから、単に 「子供の頃にやった遊び」 の思い出話に留まらず、「今まさにブンドドして遊んでいます」 といったケースも多くあります。

 なお動きのある戦闘シーンを再現したジオラマ (情景模型) を似たような呼び方で表現したり、ストップモーションを駆使して動画を撮影したもの、あるいはパソコンなどで作成した CG によるバトルシーンの再現、バトルシミュレータ系ゲーム類の動画などを 「ブンドド動画」 と呼んだり、あるいは 「デジタルブンドド」 と呼ぶ場合もあります。

模型強度の基準だったり、遊びではなく実用的なブンドドも

 乗り物やメカをかたどった模型や玩具には大きく分けて2種類あります。 可動部分がありシンプルな作りで動かして遊ぶことを前提としたものと、完成時に可動部分がほぼなくスケール感や再現度を重視した複雑・繊細なディスプレイ専用のものです (実際はその中間にあたるものがたくさんありますが)。 そこで実際にブンドドするかしないかを問わず、模型や玩具を選んだり評価する際に 「ブンドドできるかどうか」 をある種の基準にする場合もあります。

 ブンドドできるということは、手で持つことができて車輪や砲塔なども回転し、しかもある程度の強度があるということですから、そうした遊びに使うことを前提としていない模型でも、強度や堅牢さを図る基準として 「ブンドドできるかどうか」 が考えられる場合があります。 また実際にブンドドすることはないけれど、いざとなったらブンドドできる…というのは、子供心をいつまでも失わない おたく にとっては、ちょっとした魅力的なことなのかもしれません。

 一般的には安価で模型内部や付属物に動力があって自走できるもの、弾丸などの発射機能があるものは、手に持って遊ぶことが前提の玩具といってよいでしょうが、可動部分のあるなしだけでは、判断がつきにくい商品も数多くあります。 また遊び方も、子供のブンドドと大人のそれとでは、似ているようでもかなり違うでしょう (子供は 普通に 壊しますからね…)。 しかし模型に顔を近づけて見入っていると、ついつい口から、あるいは脳内に 「ドドドドド」 と勇壮な音が流れてきたりもするものです。

 ちなみに子供の遊びとしておなじみのブンドドですが、現実の軍事の世界でも似たようなことを真面目に行う場合があります。 例えば戦闘機乗りの教練などでは、教官が戦闘機の模型や自分の手を機体に見立てて空中戦時の機体制御を説明することがありますし、図上演習などで戦車や軍艦に見立てた模型や駒を動かす指導方法や作戦検討なども行われています。 二次元三次元 の複雑な動きを手っ取り早く再現するには、昔も今も、子供も大人も、ブンドドが一番ということなのでしょう。

 なお模型にあえて汚しや傷、錆といった 「使われ感」 を与える塗装や加工を ウェザリング と呼びますが、小さい子供がブンドドすると普通に傷だらけになるので、転じて 「ブンドドウェザリング」 などと呼ぶこともあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2016年12月19日)
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