同人用語の基礎知識

キルレシオ/ Kill Ratio
撃墜対被撃墜比率

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うちの本は5冊しか売れず、買った本は50冊… 「キルレシオ」

 「キルレシオ」(Kill Ratio) とは、ミリタリー・軍事 の世界において、自軍が受けた損害と敵軍に与えた損害との数量を比べ、その割合・比率を表したものです。 例えばある戦闘で自軍の戦闘機が10機撃墜される間に敵軍の戦闘機を20機撃墜した場合のキルレシオは、自軍の敵軍に対するそれが 2:1 (20:10) となります。 敵軍から見た場合は、1:2 となります。

 日本語では 「撃墜対被撃墜比率」 と呼び、通常は航空戦力や航空戦における、彼我の戦果比率、あるいは兵器や部隊の実力差の比較などに使われますが、軍艦や戦車、兵士など、海上・陸上の戦力が戦った時の彼我の戦果損害比率として使う場合もあります。

戦果、あるいは性能や戦闘力もあらわす 「キルレシオ」

 具体的な使い方としては、例えば 「◯◯戦争におけるA軍とB軍の戦闘機のキルレシオは 5:1 だった」「◯◯上陸作戦におけるキルレシオは 3:1 に達した」 などですが、一つの戦争や戦闘、あるいは模擬戦や演習における結果の比率ではなく、ある兵器や部隊、特定の兵士個人の過去戦歴をまとめて、比率で表す場合もあります。

F-22 ラプター
あまりの空戦能力の高さから、
ほとんどチート武器扱いの F-22 ラプター

 その場合は、その兵器なり部隊・兵士なりが高性能だったり高い戦闘力を持っている (逆に高い防御力や生存率を持っている) のを誇示・主張する使い方となります。

 なおステルス戦闘機として有名な F-22 ラプター の場合、Su-27 や Su-30 といった仮想敵機を演じる相手に、演習で 118:0 のキルレシオを達成したとされます。

 それがそのまま、「無敵・最強の戦闘機」 との評判を呼ぶきっかけともなり、そのあまりの空戦能力から、リアルチート などと表現される場合もあります。 もちろんこれは、兵器単体の性能だけでなく、パイロットの質や練度、司令部の管制や軍全体のバックアップとも密接な関係を持っています。

 演習やシミュレーションと異なり実戦の場合は、地上に駐機している状態で撃破されたりもしますから、こうした 「その兵器単体の性能」 の要素は、さらに薄められることになります。 「空戦時のキルレシオ」 と、「いち戦闘、あるいは戦争全体におけるキルレシオ」 とは別に考えるケースもありますが、実戦においては結果が全てですし、そうした解釈をめぐって議論が生じる場合もあります。

 ちなみに航空機の戦史における実際の空中戦のキルレシオで有名なのは、朝鮮戦争 (1950年6月25日〜1953年7月27日) におけるアメリカ軍ジェット戦闘機 F-86 と、中国人民志願軍がソ連から大量に供与された MiG-15 との、後退翼ジェット戦闘機同士による史上初の空中戦でしょう。 およそ2年間の戦闘で F-86 は78機が損失したものの、一方の MiG-15 の撃墜数はその10倍の800機に達するとされ、F-86 側は 10:1 という圧倒的なキルレシオを達成しています。

同人の世界における 「キルレシオ」?

 本来は軍事用語ですが、同人おたく の界隈では軍事の ネタ を専門に扱う人、コアなミリタリーの ファン、ミリオタ (ミリタリーオタク/ ミリヲタ) が少なくありませんから、こうした言葉をネタとして、日常生活の表現に使う場合もあります。

 例えば 同人イベントサークル参加 して、自分の サークル同人誌 を何冊か 頒布 する間に自分がよそのサークルの本を何冊買ったか…などを、キルレシオや撃墜対被撃墜比率に倣って 1:30 とか 3対7 などと表したりします。

 また 一般参加者 が、欲しかった同人誌のうち、手に入った同人誌と手に入らなかった同人誌との数を比べて、キルレシオは 3:5 だった、などと表現したりもします。 コミケ などは、その過酷さからシャレで戦場に喩えられたりもしますし、勝敗率よりもキルレシオの方が、なんとなくふさわしい表現なのかも知れません。

 取り立ててミリタリーに興味がなくとも、こうした軍事用語、ミリタリー用語は アニメゲーム などで使われたりもしますから、ちょっとしたマニアックな若者言葉のひとつにも、なっている部分もあります。 ごく一般的な人たち同士の会話でも、失敗したことを撃沈、間違えることを誤爆、近づくと不幸になるものを 地雷 などといいますが、軍事用語が平和な時代の日常生活のあれこれを指して使われているうちが、幸せなのかも知れませんね。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2008年11月10日)
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