同人用語の基礎知識

ダウジング /Dowsing

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ちょっと科学的っぽい装いをした 「こっくりさん」

 「ダウジング」(Dowsing) とは、細い棒や振り子を人間が手に持ち、地中にあって目に見えない地下鉱脈や地下水、水源、地下に埋まった遺跡や遺失物などを、それら棒や振り子の反応から探り当てることです。 地下にそうした物が眠っている場合には、手に持った棒が動いたり、振り子が激しく揺れたりします。

 転じて 「おまえが欲しいものを俺が当ててやろう」「膨大な アニメゲーム の中から本当に素晴らしいものを探し当ててやろう」 といった、透視、千里眼、予知能力の比喩、暗喩として、ネット掲示板 などでシャレとして使われる場合もあります。 また一部のオカルトや霊感商法、スピリチュアル商法の中で、開運ダウンジングといったサービスを行う怪しい団体なども登場しています。

 なお 「ダウジング」 を行う人は 「ダウザー」、それ用の道具は 「ダウジングロッド」 と呼びます。

大昔から世界中で見かける 「ダウジング」 的なもの

 「ダウジング」 自体は洋の東西を問わずはるか昔から行われていて、占いや宗教と密接な関係を持つ行為でした。 中世ドイツでは地下水や地中鉱物探査で鉱夫たちが利用する 「技術」 として発展し、1500年代には詳細な記録やノウハウを記した書物などが刊行されています。 井戸を掘る時に地下水を見つけるために使われたり、貴金属を探し当てるなんて使われ方がポピュラーでした。

 その後もドイツを中心に中世ヨーロッパである程度の体系付けられた研究が行われるようになりましたが、いかにも神秘主義、オカルトの振る舞いがある 「ダウジング」 は強く批判されるケースもありました (科学的見地からの批判だけでなく、宗教的立場からの批判も)。 これは、地下水の探査などに 「悪魔が手を貸している」 といったもので、人知を超えた 「ダウジングの効果」(後述) に対して畏怖を込めたものでもありました。

 著名なところでは、1518年に宗教改革で知られるマルティン・ルター (Martin Luther/ 1483年11月10日〜1546年2月18日) により戒律を壊す行為として 「ダウジング」 が触れられています。 同種の扱いは前後して頻繁にあり、1659年にはイエズス会のガスパー・スコット (Gaspar Schott/ 1608年2月5日〜1666年5月22日) によって悪魔主義、もしくは迷信であると批判され、1701年からは伝統的宗教の世界からは切り離されることとなります (それまでは、異端裁判や魔女裁判で、被告が異端者や魔女であるかないか、ダウジングで判定するようなケースが多かった)。

 日本でも、平安時代初期の僧で日本真言宗の開祖である空海 (弘法大師/ 774年〜835年3月21日) が、細い棒で地面を指し、そこを掘ると水が湧き出たとの伝説と、それによる 「空海井戸」 が多数作られていて、これを日本におけるダウジングとする意見もあります。

これホント? 水道管の破裂を調べたり、ベトナム戦争で地雷を探したり…

 ところで 「ダウジング」 は、本当なのでしょうか。

 「ダウジング」 を語る際にしばしば出てくる話に、ベトナム戦争 (1965年2月7日〜1975年4月30日) でアメリカ軍が、北ベトナム兵やベトコンの仕掛けた 地雷 を発見するのに、このダウジングを利用した結果、地雷による被害が激減したというものがあります。 また日本の水道行政で、地中の水道管を発見する時に、このダウジングを利用していたというものもあります。

 いずれもごく最近の科学技術がある程度進歩した時代の話ですし、アメリカ軍にしろ日本の自治体の水道局にしろ、公的機関が行っているとされているだけに、それが本当なら事実だと信じられても無理はない状態です。 ただし軍や国、自治体が正式にこれらの行為を採用したという資料はありません。 軍人や公務員にも色々な人がいますから、中にはオカルトに凝っている人間が個人の趣味として勝手に行なっていただけだったり、戦場の息抜きの娯楽として行うことはあったのかも知れません。 しかし組織として、本当に実用的な目的で行っていたとは思えません。

 地下の水道管を調べる時には 「音聴棒」 と呼ばれる水が流れる微細な音を聞くための道具 (簡便なものは、ダウジングの棒と外見や手の持ち方が非常によく似ています) を使いますし、地雷探査には金属探知機などを使います。 恐らくは、これらの道具の見間違いから来た噂話や都市伝説の類なのでしょう。

 また地下水にしても地下鉱脈にしても水道管、地雷にしても、それそのものは目で見えない地中にありながらも、その存在を強く匂わせるポイント、地表や土壌に現れる特徴が時として存在するものです。 素人にはそれが分からなくても、その道のプロなら周囲の環境や地表の様子、過去の経験などから、それなりの確率で予想するのも可能なのでしょう。 そのノウハウを他人に教えないために、謎の棒を使って見つかったことにしていた…なんてのが、予想としても成り立ちます。

ダウジングの棒はなぜ動くのか

 ダウジングの棒の動きに関しては、人が手に持つことが必須となっています。 これはつまり、人の手の動き、振動 (意識的、無意識的問わず) が棒を動かしていることを示唆するもので、ダウジングを肯定的に捉える人も否定的に捉える人も、この点ではほぼ一致している大きな特徴です。

 肯定的に捉える人は、地下の金属や水などが発する微弱な電磁波などをダウザーの脳が感知し、本人が無意識のうちにその結果が指先に伝わって棒を動かすといいます。 一方否定派は、単に心臓の鼓動や呼吸などにより手は常に微細な振動をしているので、その結果がでただけだとなります (「こっくりさん」 などと原理は同じです)。 もちろん、自称ダウザーが自らの意思で動かしている、まるっきりのイカサマだとする意見もあります。

ダウジングの実験は様々行われていますが…

 これらを踏まえ、賛成派・反対派ともに、それなりに科学的な調査なども世界中で行われていますが、インチキは論外としても、「偶然」 を大きく超えるような有意で特異な結果は、まじめな実験でも過去一度も観測されたことがないようです。

 「ダウジング」 に限りませんが、おたく 関係の一部の人たちにとって、「オカルト」(波動系の話題) は切っても切れない関係にありますので、こうした言葉をことさらに使って遊ぶケースがありますが、光の加減で不気味な色で写った友達の顔を 「心霊写真だ」 などと冗談ではやし立てる以上の意味は、実際のところ持ってはいないのが現実でしょう。

 おかしな霊感商法やスピリチュアル商法には、騙されないようにしたいものです。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2002年10月20日)
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