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サザエさん時空/ サザエさん効果

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季節は移ろうが時間は流れない…「サザエさん時空」

 「サザエさん時空」 とは、国民的な長寿人気アニメ 「サザエさん」(1969年10月5日〜/ 長谷川町子/ フジテレビ/ TCJ動画センター/ エイケン) の中に流れている、独特な 「時間の進み方」 のことです。

 具体的には、「季節」 や 「月日」 は流れ、その時期その時期のイベント (お正月やお盆、クリスマス、夏休みなど) は発生するけれど、「年」 は流れず、作中の キャラクター が年をとったり成長することはなく、またキャラクター同士の人間関係などが変化することもほとんどない、独特な世界となります。

 なお 「サザエさん時空」 の他、「サザエさん効果」 とか 「サザエさん方式」 などと呼ぶ場合もあります。

年を取らないキャラといえば750ライダーの早川光

 こういった独特な 「時間の流れ」 は、創作物、とりわけ人気があって長期間続く作品や、ギャグ漫画にはつきものですし、原作となる マンガ が4コママンガの場合、そもそもが時間軸を持たない場合も多いものです。 しかしサザエさんをはじめこうした状況になる作品が 「人気があって認知度が極めて高い」 こともあり、「独特な時間の流れ」 を揶揄したり疑問視するパロディやギャグとして他の作品に触れられるなどして、その 「おかしみ」 が注目されることとなりました。

 なおギャグ漫画ではないのに 「サザエさん時空」 となっている作品も多く、とりわけ 「750ライダー」(1975年〜1985年/ 石井いさみ/ 週刊少年チャンピオン/秋田書店) は、その独特の世界観や、少年誌での長期連載だったこともあり、高校2年生のままの主人公 早川光 を、いきつけの喫茶店のマスターが 「おまえ、今年も留年か…」 なんて揶揄する ネタ が、当時は商業誌、同人 問わず、頻繁に見かけられていました。

 こうした 「独特な時間の流れ」 を作中でギャグとして触れたものもあり、「ハイスクール!奇面組」(1982年〜1987年/ 新沢基栄/ 週刊少年ジャンプ/ 集英社/ 「3年奇面組」 の続編)では、キャラクターらが進級する春になると、タイムマシンに乗って一年前の春に戻るという演出もあります。

創作物の世界とリアルな世界が交差して…

 異世界の物語なら、年齢という概念はあまり重要ではありませんし、作品内の 「相対時間」 は存在しても、作品外の時間 (読者 の生活の時間) ともリンクする 「絶対時間」 は必要でない場合もあります。 しかし舞台が日常生活の場となっていて、とりわけ春に進級や進学といった読者層にとって身近な大イベントがある 「学園もの」 の場合、その処理はかなり難しいものです。

 もちろん、作品内の相対時間だけを追って、例えばスポーツでひとつの試合に何か月もかける作品もありますし、この場合の時間の流れも独特なものとなりますが、時事ネタを取り入れて読者らの共感や感情移入を狙ったり、「真冬に発売されるマンガに、真夏の服装をさせる」 ようなことがマーケティング上難しい場合、何年にも渡る長期連載では 「サザエさん時空」 は必須なものなのかも知れません。

 なお作品によっては連載開始時には普通の時間の流れで始まり、途中でサザエさん時空となり、連載終了寸前で一気に時間が過ぎるなどという場合もあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2005年10月30日)
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