同人用語の基礎知識

一文字略語

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たった一文字で意思疎通… 「一文字略語」

 「一文字略語」 とは、ネトゲ における プレイヤー 同士の チャット や LINE などのメッセンジャーアプリにおいて、伝えたいことを極めて短い文字数で略して送ることです。 例えば 「ありがとう」 を 「あり」 さらに 「あ」 へ、「了解した」 を 「りょ」 からさらに 「り」 へ、「マジ?」 を 「マ?」「ま」 へと略すなどです。

 こうした 「極めて短い言葉で意思疎通をする」 というのは昔から ジャンル を問わず存在します。 一般でも比較的よく使われるのは 「OK」 を 「おk」 さらに 「k」、同じような意味で略語ではないものの短い文字列で表現できる 「うい」 がありますが、どちらも短いだけでなく、キーボードで片手入力できる点がポイントでしょう。 また携帯電話の メール でしばしばピーク時に通信障害を起こしていた 「あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします」 の略の 「あけおめことよろ」 などもあります。

 とはいえ、「ありがとう」 を 「あ」「了解」 を 「り」 はあまりに極端であり、お互いの短メールの掛け合いの中でやっと意味が通じるような使い方です。 これば別の云い方をすると、「何よりも返信のスピードこそが重要だ」 という意味でもあります。 まぁネトゲプレイ中の リアルタイム の連絡などは、それが全てではありますが。

手癖でつい親や年長者に返信してしまうと意味が通じない…

 別に 「これはこういう意味だ」 との説明をいちいち受けなくても、前後の文脈がしっかりしていれば何となく理解できる略語ばかりですが、子供や若者がうっかり家族の高齢者などにいつもの ノリ で 「りょ」「り」 などと返し、受け取った方が 「???」 になってしまうことはあるようです。

 一方、本来あるべき文字の一部をあえて省略することもあります。 代表的なものには 促音省略 があります。 例えば 「かっこいい」 を 「かこいい」、「いってくる」を 「いてくる」 とするなどです。 また句読点などは、ほとんど入れないのが当たり前みたいな言葉遣いもあります。

 とくに時代を下ると、句点 (。) は、文章をそこで区切るという意味以上に強い意味で捉えられ、「話を打ち切る → 怒ってる、不快に感じている」 と受け取る若い人も多くなっています。 掲示板などでは句読点を省略する書き方はポピュラーですし、短メールやメッセージを何度も送り合う場合、句読点が必要なほどの長文にはあまりならないでしょう。 結果的に若者が日ごろ触れる句読点のある文章は、年長者の文章とか教科書の記述、報道記事など 「お堅いもの」 になりがちで、「冷たい」「突き放すような表現だ」 みたいにイメージされるものなのでしょう。

 これは日本だけでなく欧米などでも、ピリオド (.) に同じような印象を持つ人が増えていることから、ネット普及後の言語表現に対するある程度普遍的かつ世界的な影響だと云えるかもしれません。 そもそも文章にせよ句読点にせよ、「正式なものを使う」「言葉として正しいものを使う」 というのが、言葉を略したり崩して使いがちな若者にとっては 「ちょっと違う」 と感じられるものなのかも知れません。 ちなみに行を跨ぐようなちょっと多めの文章量の場合は、(。) の代わりにスペース (空白) を使って区切ることが多いでしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2018年1月21日)
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