同人用語の基礎知識

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そのゲームの何がメインか 「インゲーム」

 「インゲーム」 とは、ゲーム においてシステムや作品の核・メイン・本編となる本質的な部分、プレイヤー が実際にそのゲームで遊ぶ部分のことです。 例えば格闘ゲームなら、ステージ (面) に出て敵と格闘する部分がそのゲームの根幹でありインゲームとされます。

 対義語は 「アウトゲーム」 で、こちらは同じ格闘ゲームの場合、自分が使う キャラクター をプレイヤーが選んだり、選ぶためにあれこれ戦略を練ったり、勝利 で得た称号や アイテム を集めるなどなど、メインである格闘部分以外のプレイに関する全ての要素となります。 UI (ユーザーインターフェース) やキャラ移動・画面遷移・ローディング の速度、通信における ラグ の少なさといった 「遊びやすさ」 の部分を含めたり、アートスタイル全般も指して使うこともあります。

 こうした考え方は、ゲームの制作者側とプレイヤー側では異なる場合もあります。 例えば戦闘ゲームの場合、キャラを使って モンスター などと戦闘するのがそのゲームのメイン・核となる要素ですが、そこに 経験値レベルアップ、武器や防具の獲得・収集・強化といった育成の要素があった場合、プレイヤーにとってはその全てがメインに感じられることもあるでしょうし、場合によっては育成・強化こそが遊ぶ目的だというレベルアップ職人・装備品 コレクターみたいなプレイヤーだっているでしょう。

 戦闘をメインとする立場から見れば、キャラや装備品の育成・強化はあくまでメインである戦闘に勝つための事前準備や副次的な存在です。 しかし育成・強化をメインとして好きなキャラを lv.100 にしたいとか パラメータカンスト させたい、武器を フルコンプ したいといったプレイヤーにとっては、戦闘こそがそのための副次的な要素 (経験値稼ぎや 堀り のための作業) だと感じられる場合もあるでしょう。

 またゲームの目的やゴールが異なれば、同じ要素もインとアウトとで入れ替わります。 例えば格闘ゲームではキャラの性格といった 設定 やシナリオ、世界観 はアウトゲームやフレーバー要素になる可能性が高い部分でしょうが、物語重視のノベルゲームではその部分こそがインゲーム部分で、選択肢を選ぶといった一般にゲーム要素っぽい部分はイン部分を盛り上げるための準備要素になるでしょう。

 一概には云えませんが、主にゲームの制作側が最初の企画段階でゲームの中心要素であると定め、そのゲームの ジャンルカテゴリ を規定し、いわゆる 「ゲームクリア」 に直接的に寄与する部分をメイン、そのメインに付随しメイン部分の準備や後始末、付加価値に関わる部分、ゲームクリアに直接影響を与えない 「やり込み要素」 がアウトゲームと考えるとわかりやすいかもしれません (このあたりはゲームの制作者側でも考え方にいくらかの振れ幅があります)。

 とくにある程度以上の 課金 が必須とされるような設計のゲームの場合、とりわけ ガチャ などが代表的ですが、イン部分よりもアウト部分にこそ売上を高めるための仕掛けが組み込みやすい部分はあり、企業による営利を目的としたゲームの場合、ビジネス観点で見ればイン部分はアウト部分でマネタイズするための補助的なものだとする考え方だってできるでしょう。

インとアウト、バランスが大切ではあるものの

 いくらゲーム制作側が 「これがメインです」 と考えたところで評価はプレイヤーの遊び方や好み次第の部分があります。 ネトゲ などではゲームというよりプレイヤー同士のコミュニケーションこそが核となり、単なるコミュニケーションツールのような扱いとなる場合もあります。 MMO などではコミュニケーションを重視しそれが最大化されるようにメインとなる戦闘部分を含めたゲーム全体を調整することもありますし、制作時にインとアウトをどのくらいのバランスで構築するのか、運営 でそれをどう誘導し調整するかに頭を悩ませることとなります。

 一般的にはいくらアウト側が優れていても、メインとなるイン側があまりにお粗末では、プレイヤーが得られるゲーム体験は貧しいものになってしまいますし、人気を得るのも難しいと考えられます。 その場合、失敗した前作の要素を引き継いだり再利用した続編や外伝で、インとアウトを入れ替えてジャンルが変わった新しいゲームとなって再登場することもあります。

 ただしほとんど例外的な存在にキャラゲーがあります。 美少女がやたら出てくるゲームなどが代表的ですが、多少メイン部分がお粗末でも、キャラが魅力的でありさえすれば、それなりに ファン がつき人気も出やすい傾向があります。 「キャラがかわいいだけの クソゲー」「ただの キャラパンフ」 呼ばわりされるようなゲームはその最たるものでしょう。 とはいえこれも、さすがに限度があるとは思いますが。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2017年9月12日)
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