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主に軍事ネタで使われる言葉 「常見」

 「常見」 とは、よく見られる、常に見られるという意味の言葉で、「常見問題」 は、「よくある問題とその回答」、すなわち 「FAQ」(Frequently Asked Questions) のこととなります。 単なる想定問答集のようなものは 「Q&A」(Question & Answer) と呼びます。

 「常見」 は中国語の 「いつも見かける」「共通している」 といった言葉や、仏教用語の 「魂とこの世界は永遠不滅である」 との意味の言葉でもあるのですが (対義語は 「断見」)、日本でも言葉を略す使い方として、「常に見かける」 → 「常見」 とし、掲示板レス などである種の ネットスラング として、それなりに見かけるものではありました。 似たものに 「常識的に考えて」 → 常考 なんてのがあります。

 ともあれ 「常見」 は、そのまま ネット の掲示板、2ちゃんねる の軍事関連の板 (軍事@2ch掲示板) で使われるようになり、軍事、ミリタリー 系の話題で頻繁に出る質問 (多くの場合、軍事知識のほとんどない素人や初心者の素朴な質問が多い) と、その 「模範解答」 を示す言葉のような形になっています。 前後して仮想ミリタリーとしてのロボット関係の話題や、政治経済の分野でも使われる言葉となっています。

読んでいると時間を忘れる軍事板の 「常見問題」

 軍事板関係に限りませんが、専門板の 「常見問題」 は専門板だけに豊富なウンチクを持ち筆の立つ 「オトナ」 の住人も多く、単に初心者が知らないことを手軽に読めるハウツーものとして重宝するだけに留まらず、簡潔にまとまった知的読み物としても非常に興味深く、また面白いものです。

 かなりの軍事 ファン (軍オタともいいます) であっても、自分の守備範囲から外れる カテゴリ では重宝しますし、こうしたものをまとめた まとめサイト なども、ネット利用者らに非常に人気があります。

一方、見解の相違や主義主張の違いなどで、紛糾するケースも

A-10
とりあえず A-10 サンダーボルト はカコイイ

 ただし軍事関連の疑問点は明快な回答がでるものと出ないものがあります。 例えば 「軍事費」 みたいな数字ではっきりと分かるようなものでも、定義でかなり答えが変わりますし、とりわけ質問の前提となる言葉の定義や状況設定があやふやだと、きちんとした答えにはなりません。

 論点が人によって違う場合もあり、すなわち 「ある程度普遍性がある」 ような 「一般的な回答」 が、とても出しにくいのですね。

 とりわけ参加者の考え方、信奉する主義や主張によっては、意見が鋭く分かれるケースも少なくありません。 具体的なケースでは、例えば 「海上自衛隊は空母を保有すべきか、そうでないか」「陸上自衛隊の戦車は必要か、そうでないか」「核武装はすべきか、そうでないか」 などですね。

 これらの対立や論争は戦争における戦闘の戦術レベル、戦略レベル、あるいは軍事行動の前提である外交や政治経済、歴史、地政学とも密接に関係していて (というか、そういうものを切り離した状態の軍事論に、ほとんど意味が無い) 答が簡単に出るものではありません。

「最強の戦車は?」「いつの時代の、どんな条件下での話?」

 「歴史上最強の戦車は?」 などは単純明快な質問ですが、単に戦車単体の装甲とか主砲、機関の性能で決められるものではないでしょう。 第一次大戦の頃の戦車と現代戦車を比べても無意味ですし、同じ時代同士で比べても、保有する国とその戦車が開発装備された時のその国を取り巻く国際状況、開発時に想定した仮想敵国戦車の性能や求められた役割などによって、当然のごとく異なる回答になるからです。

 また実戦の結果を見る場合には、作戦や戦闘を実行した兵士や指揮官の能力も大きく影響しますし、配備のコスト、整備性、歴史的な実績 (性能が良くても装備数が少なかったり装備時期が悪かったりすると戦果がなかったり) なども加味する必要があります。 それでも時代時代で最強と目される戦車などはある程度決まってはきますが、反対派も当然いるのですね。

 結果、互いの論争は平行線を辿り、多くの場合、ほとんどこの手の専門板のある種の名物、あるいは単なる 「ネタ 発表」 の場のようにもなっていて、「これがふさわしい模範解答」 などは、とても出せない状況です (他にも 「RPG (対戦車ロケット弾) 最強説」 とか 「自走砲役立たず説」「国産戦闘機を開発すべき説」「部隊3割損害で全滅判定説」「戦国時代の馬はポニー説」 などは、盛り上がるネタとして知られています)。

説の内容によっては、批判的な立場を取る人も

 またこれと関連して、初心者向けとも思える 「FAQ」 の存在自体に、「声の大きい特定主義の信奉者が、一方的な固定観念をウブな素人に植え付けるだけのものだ」「珍説とされる事実誤認による間違えた説の判断基準がわからない」 などと、否定的な立場を取る人も結構います (上記のように、そうでない人もいます)。

 多くの場合は、自説が少数派で支持を受けられず自分の意見とは違う意見がFAQとなっているのに冷ややかな視線を送っているような状況なのですが、よくできた常見問題の回答では、反対派の立場も内容に織り込まれ、客観性と中立性をうまく両立しているものなどもあります。

 どんな世界でも、「知れば知るほど疑問が生じてわからなくなる」 ことは、よくあることです。 自分の主義主張はそれとして、様々な意見に耳を傾け、知識や理解を深めてゆくのは、とても楽しいものでしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2008年11月2日)
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