自分の部屋でだけ女装・男装…鏡を見て喜んだり絶望したり 「隠れ異性装」
「隠れ異性装」 とは、人に隠れてこっそりと 異性装 することです。 それぞれ 「隠れ女装」 とか 「隠れ男装」 と呼ぶこともあります。 具体的には人に見せたり外出時に異性装をせず、自宅や自室でのみ行うとか、外から見てわからない下着だけ異性のものを身に着けるなどがあります。 コスプレ を自宅で行う宅コスの一種とする考え方もあります。
一般に異性装は奇異な目で見られがちですし、とくに男性が行う女装はひと昔前までは 変態 や変質者扱いされがちなほど社会の見る目が厳しいものでもあったため、その 趣味 や 性癖 があっても隠れて行うケースは少なくないものでしょう。 とりわけ下着や 制服 は、他者から見た時に異常性を強く感じさせるものです。 一方で完成度の高い異性装は他人に見せたくなったり、あるいは他人からの評価 (ちゃんと異性に見えるかどうか) も気になるため、隠れて行うつもりがつい外に出たくなる衝動に抗いきれなくなるなど、ギリギリの場合も少なくありません。
現在は ネット が普及し、写真という形で身元を明かすことなく第三者の目に自分の異性装を見せることが可能となりました。 ネット普及前は同好の士との集まりや専門性の高いお店のサービスや雑誌への 投稿 などがせいぜいだったので、これはこれでこの趣味を持つ人にとっては福音でもあるのでしょう。 ただしネットで気軽に異性装姿を公開できるようになったとしても異性装に強い不快感を覚える人も少なくありませんから、事前にそれとわかるよう注意喚起するなどは必要でしょう。 また心ない言葉を投げかけられることも多いので、それなりの覚悟は決める必要があります。
異性装そのものへの向き合い方は人によって様々ですが、下着類を身に着けると云った部分は異性装の核心部分のひとつでもある一方、異性装というより下着に対する フェチ 的な性的欲求が理由となっていることもあり、判断が難しい場合もあります。 例えば男性の女装の場合、自分の性器を女性ものの パンツ で包むことに性的興奮を覚えるだけの場合もあり、必ずしも異性や異性装への憧れや変身願望に基づかない場合も結構あります。 また自分の痴態を他人に 晒し たいという 露出願望 が変形しただけの場合もあります。
思春期前後の性自認の揺らぎか、ストレスからくる変身願望か
その傾向があるという人は、自分のフェチや性癖がどちら方向にあるのかを確認するためにも、自宅であれこれ試してみるのも悪くはないでしょう。 ただし当たり前の話ですが、身に着ける女性服や女性用下着はきちんとそれ用に購入したものを使うようにしましょう。
もっとも自分の性別 (性自認) が揺らいだり異性装に興味を持つ年代は子供から思春期頃にかけてが多いので、思考が潔癖になりがちな年代で背徳感や罪悪感で胸がいっぱいになったり、それが原因でこじらせてしまうなど、かなりハードルは高いと思います。 もし若い方で性自認に悩みを感じ、かつこのページにたどり着いた方がいれば、それは全く異常でも何でもなくて、そういう感情は多くの人が持ち、そしてやがて落ち着くところに自然と落ち着くとは伝えたいと思います。 それは思春期特有の心理状態として心理学の分野で広く論じられていることでもあるし、他ならぬ 筆者 が、まさにそうでしたから。
なお類似の 概念 として、ネットの中でだけ異性を装うネット異性装 (例えば女性を装うなら ネカマ)、スマートフォンの自撮り加工アプリで性別を変えるデジタル異性装とか、VTuber が女性の アバター を用い女声でしゃべる バーチャル な異性装・バ美肉 もあります。 かつては異性のものと思われていた衣服類が ユニセックス化 やコスプレの広がりで誰が着ても大丈夫となった後、過去の価値観を持つ人がかつての異性服をことさらに身に着けて心理的な異性装を行うことは 時間差異性装 と呼びます。 これらもそれを行う動機は人によって様々ですが、根っこの部分には共通した何かがあったりもするものなのでしょう。
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