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時間差異性装

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ユニセックスの時代になって異性の服が合法的? に着れる! 「時間差異性装」

 「時間差異性装」 とは、かつては男性用・女性用と思われていた服 (単なるデザインや の違いを含む) がファッション全体が ユニセックス に向かう中、かつての感覚を持つ人が行う心理的な 異性装 を指す言葉です。 時間差女装・男装と呼ぶこともあります。

 代表的なのは、男性がピンク色の服を着る、女性が青色の服を着るなどがあります。 現在はこうした性別と色を対比させる考え方は古いものとされ、個人が自分の好きな色、似合う色を身に着ければよいといった考え方になっていますが、かつては男子は青や黒、女子は赤やピンクという考え方が支配的でした。 その時代に感受性や価値観が作られた人があえて異性の色を身に着けることに抵抗があり、それによって異性装的な高揚感や興奮を覚えるケースは少なくありません。 過去と違い現在なら、周囲から奇異の目を向けられることなく異性装のドキドキ感だけは得られるものとして注目されるものでしょう。

 また ジャージ (とくに学校指定の 芋ジャー) で、男子は青色、女子はエンジ色という時代に青春を過ごした人が、あえて異性の色を身に着けることで何らかの精神的充足を覚えるケースも比較的多くなっています。 現在はジャージの色と性を対比する考え方はほぼなくなり (学校で指定されるケースは多いですが)、とくにお笑い芸人などがテレビのバラエティー番組で様々な色のジャージを着ることで見慣れて何の違和感もありませんが、昭和 の時代に青春を過ごした人にとっては、男性がエンジ色、女性が青色のジャージを着るのはちょっとした精神的冒険でもあります。

 この他、学校の 制服 における男子はズボン (スラックス)、女子はスカートといったある種の不文律を超えた男子スカートや女子ズボンなどもありますが、女児のズボンは受け入れる層が広がっている一方、男子のスカートはまだまだ大きな抵抗感が個々人にも社会にも残っている部分はあるでしょう。 都内のおしゃれな人がいそうな街 (原宿とか青山とか) だと男性のスカート姿もそこそこ見るようにはなっていますし、しっかり似合っている人もいて 筆者 はあまり違和感を持つこともないのですが、さすがに学校の制服のようなタータンチェック柄のプリーツスカートだとまだ違和感を覚えるかもしれません (ちなみに男性のスカートはイギリスなどに若干残っているものの、元々スカートの着用じたいに性別の違いはありません)。

 コスプレ の世界では異性装は珍しい存在ではありませんし、筆者の周りにも異性装コスプレをする人が男性女性問わず何人かはいるので気分的に見慣れている部分はありますが、イベント の場ではない 日常 の生活の中ではまだ見慣れていない感じはします。 ただひと昔前のように 「異性装 = 変態」 みたいなイメージが社会から徐々になくなるのは良い傾向かなとは思います。 別に好きなものを着ればいいし、男性だって可愛らしいフリフリの服を着たい時だってあるし、女性だって機能的でラフに着こなせる男性っぽい服を着たい時だってあるのでしょうし。

 ただ服装とか見た目のイメージの 「男性らしさ・女性らしさ」 を魅力的・好意的に見る人は少なくないし、それは価値観が新しい若い人にとってもまだまだ支配的なものでしょう。 若い頃の重大関心事でもある 「異性に対するモテ」 に直接作用する部分でもあり、一方の価値観を古いとか批判するのも違うのかなと思います。 何だかんだいって 「らしい」 服装というのは、異性ウケが良いものです。 「らしさ」 は抑圧であると同時に、過去何世紀にもわたって、その性がより魅力的に見えるよう洗練されてきた文化でもあるからです。

隠れ異性装やデジタル・バーチャル異性装なども

 類似の 概念隠れ異性装 があります。 これは自宅でのみひっそりと異性装をしたり、下着類など外から見てわからない部分でのみ異性装を取り入れる考え方です。 また ネット の世界でだけ異性を装うのはネット異性装 (例えば女性を装うなら ネカマ)、スマートフォンの自撮り加工アプリで性別を変えることはデジタル異性装とか、VTuber が女性の アバター を用い女声でしゃべるなどすることを バーチャル な異性装とか バ美肉 と呼んだりします。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2018年2月7日)
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