同人用語の基礎知識

ボーイ・ミーツ・ガール

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少年と美少女とが出会って事件が始まる 「ボーイ・ミーツ・ガール」

 「ボーイ・ミーツ・ガール」(Boy Meets Girl) とは、少年と少女が出会い、そこから物語や事件が始まる作品、ストーリーのことです。 マンガアニメゲームライトノベル などの物語の類型、パターンのひとつで、多くの場合、ごく平凡な少年、もしくは 無気力・クール で傍観者的な立場の少年の前に、謎めいて訳ありの美少女が突然現れる、なんて状況になります。

 ありがちな物語の始まりとして、学校に遅刻しそうになって走っていると、出会い頭に少女と衝突、その後その少女が同じクラスに転校してきて、様々な騒動や事件が巻き起こります。 騒動や事件は、その作品の ジャンル や傾向によって様々で、ラブコメ (ラブコメディー) や学園ドタバタ劇ならば、バレンタインやプール開き、夏休みや文化祭など、学園生活を彩る催事ごとに騒動が持ち上がり、SFや ファンタジー であれば、その少女が世界を揺るがすような大きな秘密を持っていたり、物語の鍵を握っていたりします。

 こうした物語展開はとても多く、「ボーイ・ミーツ・ガール」 を 「月並みでありふれた平凡な話」「陳腐な物語」 という意味で使う場合もありますが、登場する少年 (主人公 的な キャラクター であると同時に、読者 の分身でもある) の目の前に突然現れる少女は、読者にとっても同じく 「突然現れたもの」 ですし、そこから少年と一緒に騒動を乗り越えたり謎を解いたりするのは、感情移入もし易いものです。 また序盤にダラダラと物語の前提となる 世界観 や状況説明をする必要もないので、便利で親しみやすい、お約束鉄板 のような感じにもなっていますね。

 全てが少女との突然の出会いから始まる、物語世界がそこから発生する…から転じて、1980年代から 筆者 の周りでは街中や廊下で少女と衝突することを 「出会いの特異点」 とか、「ビッグバン」 などと呼んでいましたが、こういった呼び方はあまり一般的ではないですね。

作品の核となるものは、その全てが 「出会った美少女」 の中に

 多くの作品では、少年と少女が出会ってから、お互いに反発しつつも騒動や事件を乗り越え、最後に力をあわせて共通の問題なり敵なりに立ち向かう、あるいは恋に落ちて恋愛が成就する…なんて筋書きを辿ります。

 こうしたストーリー展開は、おたく が好むライトノベルなどで端的に見かけられますが、とりわけ 萌え を扱った美少女系の作品では、ある種 王道 のような シチュエーション ともなっていますね。 これは、作品の核となるものを全て 「突然出会う美少女」 に詰め込んで作品が作れるので、読者は疑似体験として自分が出会うことでもある美少女に思い入れできますし、セリフやモノローグ (独白) で物語が進行する作品では、作者 もとてもストーリーが作り易いからでしょう。

 なお、突然の出会いが、まるで空から降って落ちてくるようだとの意味で、こうした出会いを 落ちもの と呼ぶ場合もあります。 空からの落下をイメージした言葉となっているのは、その出会う相手が宇宙人だったり神様や悪魔、天使、妖怪、魔法使いといった異世界の住人であるケースも多かったからで、こうした出会いをする女性キャラは、とくに 「落ちものヒロイン」 と呼びます。 出会った後は主人公の家に同居するなどし、この ヒロイン が様々な事件を起こして、物語が進む展開となります。

 なお逆に、少女が少年と出会うものは、「ガール・ミーツ・ボーイ」(Girl Meets Boy) となります。 少女漫画など、少女側が主人公の場合によく使われるパターンとなります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2004年11月21日)
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