同人用語の基礎知識

ダメな俺を丸ごと受け止めてくれ症候群
自分ダメ語り

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とあるブログのエントリーで広まった 「ダメな俺を丸ごと受け止めてくれ症候群」

 「ダメな俺を丸ごと受け止めてくれ症候群」 とは、たとえば男性が女性への恋愛のアプローチをする際に、自分の悪いところ、ダメなところばかりをアピールし、「こんな俺だけど、丸ごと受け入れて欲しい」「受け止めて欲しい」 と思うような行動パターン、あるいはその考え方、およびそれを持つ人たちを指す言葉です。

おたく男性が、おたく女性に告白するも…出てくるのはダメな俺語りのみ

 「ダメな俺を丸ごと受け止めてくれ症候群」 という言葉自体は、「はてな」 の 「はてな匿名ダイアリー」 に 2008年8月25日にエントリーされた同名の記事、「ダメな俺を丸ごと受け止めてくれ症候群」 にて、そういう男性に遭遇した女性が、その様子や自分の考え方をまとめたものが発端となって ネット で話題となり、そのままの意味として広まりました。

 この ブログ では、日ごろ普通に アニメゲーム の話をする おたく な友人だったのが、彼から誘われた食事の席で、いざ将来の恋愛をも視野に入れた話題となるや、自分のダメなところ、過去にあったダメな行動、俺はオタクで人付き合いが苦手で、しかも収入も良くないなどの 「ダメアピール」 のみを行われ、「取り繕ったりする必要はないが、自分を高めるための努力もしない人と、楽しい会話や恋人関係が築けるとは思えない」「好きな人がいるといってお断りしました」 と顛末が紹介されています。

 また 「恋人のマイナス面が愛しく感じるのは、まず好きだという前提があった上でのこと」「まだ好きになってもいないのに、欠点ばかり説明する営業マンのように、いきなり ネガティブ な情報ばかり話されても楽しくないし、困る」「私はあなたの母親にはなれない」 と、困惑した当時の心境を語っています。

母性本能くすぐるにしても、いきなりネガティブ情報だけでは…

 このブログ主の元記事でも触れている通り、こうした行動をとる人は昔からいましたし (「自分ダメ語り」「ダメな俺語り」 などと呼ばれていました)、ここまで極端な形ではないまでも、恋愛の場ではしばしばその一部に 「ダメ語り」 はついているものです。 いつもは強い男性の、意外な弱さ、欠点に母性本能をくすぐられる女性は多いでしょうし。 しかし最初から最後までこれでは、聞いている方も疲れてしまうのは仕方がないでしょう。 「これで好きになるのはよほどのM女だけ」「私はあなたの母親ではない」 と思ってしまうのも当然です。

 もちろんこのケースでは、ブログ主のコメントのみが相手男性の様子を伺う唯一の方法なので、このブログ主のフィルターもかかってはいるのでしょうが、率直で変な飾り気のない誠実な文章を書く人で、また筆も立ち、ネット界隈では 「いますよね、こういう人…」 などという共感、あるいは同情的な意見が大勢を占めているようです。

ダメな俺自慢じゃなく、ダメな俺語りってのが…

 こうした、ダメな自分のことをしゃべること、あるいは積極的に人に伝えようとする姿勢ってのは、多かれ少なかれ多くの人が持っているものです。 何の見栄も虚勢も張らず、弱音や自分が悩んでいることを率直に人にしゃべるというのはものすごい爽快感がありますし、飾らなくて良い、無理をしなくて良いというのは、精神的にものすごく快適です。

 また 「過去の自分」「昔の自分」 のダメさ加減を、得意げにしゃべる人もいます。 こちらはかなりの虚勢心の発露というか、昔の俺はダメだったけど、今の俺はこんなに…なんて落差からくる自慢の心も強く出ています。 「セルフハンディキャッピング」 などとも呼びますが、条件は悪いけれど、それでも頑張っている、それなりに効果が出ていると主張する人もいます。 これらは本人は口では 「ダメ」 だと云っておきながら、実は本心では 「ダメ」 とは思ってなかったりもします。 またより明白な、自虐風自慢 なんて概念もあります。

 一般的には 「対面を繕う」「自分の悪いところは隠して、良いところだけしゃべる」 なんてのが普通でしょうから、「俺はあなたに、自分のすべてを正直に話している」「あなたの前では本音をしゃべる」 というアピールの仕方でもあるのかも知れません。

 しかし一方で、背伸びすると後が大変だ、最初のスタートラインが最低なら、後が楽だ、なんて考えて、無意識に困難な方から楽な方へ逃げているとも云えますし、万が一アプローチが失敗しても、「正直に話しすぎたから振られただけだ」 と自分を慰めることもできます。

 実際にこのブログ主と対峙したおたくな男性がどういう意図を持って接したのかは本人にしかわからないことでしょうけど、「背伸びしてそれが続かず、ありのままの自分をさらけ出したら、それを丸ごと受け止めてくれた」 なんてのが美談として恋愛ドラマなどでは盛んに演出されますし、こうした言動に 「裏づけ」「免罪符」 を与えている面もあります。 表面にでた以上にこういう男性 (女性も) が実際は多く、また今後も増えて行くんでしょうか。

 最後には弱音を吐くにしても、最初くらいは背伸びしましょうよ、そして背伸びした自分と本当の自分との落差に奮起して努力したり、自分の弱音を出す前に、相手の弱音を受け止める気持ちくらい持ちましょうよ、恋愛などというものは、手続きが一番大切なんです、なんてのが結論になるんでしょうか。

馴れ合い系の掲示板などでも、わりと見かけるタイプだったり

 恋愛話とは直接関係がありませんが、ネットの世界でも、こういった感じの人はかなりいますね。 誰も聞いてもいないのに、昔いじめられっこだった、引きこもり だった、恋愛経験もないし 非モテ で人と付き合うのが苦手だ、お金がなくて借金だらけだ…などという話を、ギャグや明るい口調ではなく、とうとうと自分語りの口調で書き込む人をよく見かけます。

 筆者にもこういう気があるのでなんとも云えませんが (^-^;)、読んでいる人、相手がどう思うのかなんてお構いなしで、チラ裏 レベルで自分の中にたまっているものを吐き出せたら良い、みんなそんな俺を仲間として受け入れてくれ、予防線を張りながら受け入れられたらラッキーなんてのを頻繁に見かけます。

 その際の反論もたいていは 「俺はお前のお母さんじゃないし」 だったりするので、男女、あるいはオタクかそうでないかに関わらず、こういったタイプの人は結構いるんでしょうね。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2008年8月30日)
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