ある意味、エロ作家にとって一番重要な “才能” なのかも…
「童貞」 とは、女性経験のない男性、あるいはその状態の事を呼びます。 同人の世界では、こうしたプレーンな意味あいの他、「経験がないがために、女性やセックスに対して極端な理想や妄想や、それらの裏返しとしての劣等感に基づく男尊女卑的優越感を強く持ちうる人」 と云った、一種独特な意味合いもあります。
読者の多くが同じ 「童貞」 である…と云った状況もあり、筆者的には、「18禁」 作品、とくに 「鬼畜」 的な内容の作品を描く男性作家にとっては、持っていると非常に心強い “才能” のひとつだと思います。 「童貞だからこそ描ける」 って作品は、やっぱりあると思いますし。
逆に云うと、非常にパワフルでハードな 「エロ」 作品を連発していた童貞作家が、彼女が出来たりエッチを経験したりした結果、大きくパワーダウンしたり、また筆を折るケースもよく見かけます。 これは、作家本人にとっては、幸せなのか不幸せなのかは判断出来ませんが、読者にとっては、もう一方的に不幸な状況と云って良いでしょう
ひるがえって女性作家における 「処女」 はどうかと云えば… う〜ん、あまりそこまで突っ込んだ話をする相手がいない事もあって、ちょっと筆者にはわかりません。 わかりませんけど、むしろ経験者、もしくは既婚者などで経験豊富だと思われる方のほうが、よりハードなエロ描写に踏み込むケースが多いような気はします。
もしそうだとしたら、これは男性作家と女性作家の性や性行為に対する際だったメンタリティの違いを感じられて、ちょっと面白い現象だと思います。 ホントのところ、どうなんでしょうかね?(笑)。
童貞の語源と、チェリーボーイとの関係
「童貞」 の本来の意味ですが、「童貞」 の 「童」 は子供のこと、「貞」 は、貞節、貞操などというように、主に性的な節操を守ることを意味します。 つまり子供の頃の状態を守る、性的に清潔で 「生まれたままである」「清らかな体である」 というような意味になります。
日本語の 「童貞」 という言葉が成立したのが正確にいつなのかは不明なようですが、「野球」「資本主義」 などと同様、外来語由来の新しく作られた日本語であるのははっきりしていて、「Virgin」 の日本語化だったようです。 日本での初出としては、1678年、捨て子などを保護し教育に勤めたニコラ・バレ神父 (Nicolas Barre/ 1621年〜1686年5月31日) による、パリのサン・モール街の修道女の養成所を出発点とした 「幼きイエス会」 が源流となるフランスのカトリック教サン・モール修道会が、外国人の子女のために 1874年、日本の横浜に設置したフランス語の学校の名称が 「ダーム・ド・サン・モール」 であり、それの日本語表記が 「仏語童貞学校」 であることから、これを起源とするのが定説となっているようです。
名門 横浜雙葉学園の前身にその名が…
![]() |
|
外国人住宅や教会、外人墓地のそば、 高級住宅地に建つ横浜雙葉学園の正門 歩いてすぐの場所にフェリス女学院なども |
しかし当初は男性の性行為未経験者を指す言葉ではなく、性別を問わず生まれたままの者、この場合は清らかな乙女、「主のために操を守り続けるカトリック教の尼僧」 のことを指していたようです。
その後この 「仏語童貞学校」 は、「横浜紅蘭女学校」「横浜高等女学校」 などと名称や内容を変えながら発展し、1958年、現在の名称、俗に横浜女子御三家とも称されるお嬢様学校、「横浜雙葉学園」 となっています (なお雙葉には現在各地に系列校がありますが、横浜雙葉に次いで古いものに、1903年、駿府城内に設立された 「仏英女学校」 を前身とする静岡雙葉学園、1909年、「築地語学校」より始まる東京千代田区の雙葉学園もあります)。
と云うわけで、本来の意味では 「童貞」 は尼僧、修道女、あるいは操を守る女性を指す言葉、バージンの意でしたが、元々男女の区別はなく、さらに 「処女」 という女性のみを指す言葉が使われるようになって、男性専用の言葉となったようです。 ここらは、例えば 「レズ」 が、当初は男性もしくは性別を問わない同性愛を指す言葉だったのと同じで、面白い変遷です。
ちなみに 「仏語童貞学校」 が、いかにも女性のための学校であるのを示すような名称、「横浜紅蘭女学校」 となったのが、1900年です。 恐らくこの頃から、童貞は操を守る女性のみを指す言葉ではなくなっていたのでしょうね。 またある意味で、「お前は尼僧のようなやつだ」 的に、男性未経験者を小ばかにする使い方もあったのかも知れません。
童貞同様、チェリーボーイ (Cherry Boy) も語源は…
なおチェリーボーイ (Cherry Boy) も同じように元々はチェリー (Cherry) が女性の処女を表す言葉で (処女喪失した時に流れる血の色が、チェリーのような色であることに由来、西洋のさくらんぼは日本のそれと違い、どす黒い、いかにも血って色をしてます)、その後男女の区別を問わず使うようになり、その後明確に男性を指す言葉としてボーイ (Boy) を付け足すことが広まった歴史があります。
つまり処女も童貞もチェリーもチェリーボーイも、概念として男女の別が元々なく、女性に対しての性的清潔さを現す言葉として分化した後に、その影響を受ける形で男性の性的清潔さを現す言葉として定着したことになります。
素人童貞、セカンド童貞、中出し童貞…いろいろな童貞があります…
ちなみに同人の世界、あるいはネットの世界やリアル一般社会も含めて 「童貞」 は、「無職」 や 「引きこもり」、キモい 「おたく」 で 「キモオタ」、場合によっては 「昔、いじめられっ子だった」 などと並んで罵倒語の代表のようになっています。 性風俗などで筆下ろしした人も、とりあえずは性行為の経験者だということで 「童貞」 には含まない考え方が一般的ですが、しばらく前からは恋愛やらナンパやらでの経験がないものを 「素人童貞」 なんて呼んで区別したりします。 物理的生物学的に 「挿入しました」 という客観事実より、「女性を自分の魅力やスキルで口説いた」…とのメンタルな部分が重要視されているわけですね。
また若いときに一応セックスはしたものの、その後の彼女いない歴が長い人を 「セカンド童貞」 なんて呼んでいる場合もあります。 純粋生粋の童貞も女性に対する理想化や恐怖感などは強いようなのですが、訳あって 「セカンド童貞」 となった人は、それに輪を掛けて悲惨な状況もあるようです。 なまじっか、過去に経験があるだけに、「いざとなったらいつでもできる」 との経年劣化を考慮に入れない根拠のない自信も持っていたりして、より深刻な状況にいたるケースも多いようです。
「パソコン通信」 やインターネット掲示板の常連などで集まったりするのは楽しいものですが、10人も集まると…中には何人か、完全童貞がいるかも知れません。 ギャグででも、あまり触れない方がいいかも知れません。 最初は笑っていた知人が、酒が入るごとに顔つきが変わってくる…なんて、よくあることですの
そして童貞は、妖精への道を…
確かな筋からの確実な情報によると、童貞は30歳を超える頃、魔法が使えるようになるそうです。 そして 「魔法使い」 として研鑽を積み、そのまま妖精になって行くそうです。 一方セカンド童貞は、女性の恐ろしさを知っているがゆえに、黒魔術に目覚めて行くのでしょうか…。 なお処女が30歳を超えると天使になるそうですが…。
二次元童貞と、それを卒業させてくれたキャラ
なお二次元キャラ (アニメやマンガ、ゲームなどのキャラクター) で 「オナニー」 したことのない人を、俗に 「二次元童貞」 などとも呼びます。 生まれて初めてオナニーのオカズにしたキャラは、「二次元童貞を○○で卒業しました」 なんて表現します。 オナニーまでいかずとも、性的な興奮を覚えたキャラをそう呼ぶ場合もあり、また二次元キャラで初めてエロパロのマンガやイラストを描く場合にも、似た表現をするケースがあります。 多くの場合、ドラえもんのしずかちゃんとか、エスパー魔美の主人公、佐倉魔美とか、あるいはアニメ ポケモンのカスミあたりが人気のようです。


