パンツの穴からギャンブルの一発逆転枠まで 「穴」
「穴」 とは、物や土地の面にあいたり 掘る などして作られたくぼみ、もしくは物や壁、衣類の生地を突き抜けて開いたトンネル状の空間、孔のことです。 英語の hole のカタカナ表記でホールと呼ぶこともあります。 くぼみなどの他、開口部とか隙間、空洞と呼ぶこともあり、またへこんだだけで底があるものを穴、突き抜けたものを孔と呼ぶこともあります。 国語辞典的に厳密な定義はともかく、日常 では何となく ニュアンス で使い分けるケースが多いかもしれません。
一方、競馬において穴や大穴を使うこともあります。 こちらは競馬 ファン らによるオッズや支持率から見て 勝つ 可能性が低いとされた出走馬が、思いのほか好走して上位入賞したり一着を獲る様を指す言葉です。 穴馬とか穴をあけたとか穴が来たといった使い方をします。 とくに人気や前評判の薄い馬が予想外の走りをして勝ち、その結果極めて高い配当となった場合は大穴と呼びます。
これが転じて、競馬以外の競争ごとや勝負ごとで意外な存在がトップや上位に躍り出ることを穴や大穴、あるいは人気や可能性は低いがもし来たらすごいことにありそうな存在を予想の中で穴や大穴と呼ぶことがあります。 逆に一番人気は 本命、二番人気で本命の有力な ライバル は 対抗 と呼びます。 こちらもそれぞれ本命馬や対抗馬と呼びます。 いずれも競馬新聞などで◎や〇 (本命)、○や▲ (対抗)、△ (単穴) といった記号 (予想印) で表現されます。
こちらは おたく の世界で、恋愛要素があって複数の ヒロイン が登場する 作品 に対して、どのヒロインが 主人公 と結ばれるかの予想として用いられることもあります。 途中であれこれがあったとしても、最終的に結ばれる相手は 勝ちヒロイン、それ以外は 負けヒロイン となります。 これら全体を通してヒロインレースと呼ぶこともあります。 競馬の 実況 に合わせ、「一馬身リード」「まくった」「逃げ切った」 のような表現がされることもあります。
エロな文脈における穴
穴は、しばしば人体のそれに対しても用いられます。 耳の穴や鼻の穴はもちろん、眼球が入っていて穴ではない目についても、ちゃんと見えてない様を指して節穴と呼ぶこともあります。 また女性器を穴と呼ぶのは、男性器を棒や竿と呼ぶのと同様、お下劣よりの エロ な文脈ではポピュラーな使われ方でしょう。 この他、性別を問わず肛門であるお尻の穴 (アナル) もあります。
男性向け作品、とりわけ女性を性欲処理のための道具、肉便器 や 公衆便所 扱いするような作品では偽悪・露悪 的に穴呼びがよく使われ、肉穴とか精液穴とか、肉オナホ みたいなかなり救いのない呼び方を 言葉責め や 便所の落書き の一種として行います。 とくに際立つものとして、手で男性器を刺激する 手コキ に対応して、穴コキと呼ぶこともあります。 オナホ呼びなどもそうですが、相手を女性や人間扱いせず、従って行う行為もセックスですらなく、ただ 抜く ための道具のような扱いをするわけです。 一方、穴あきモノ と呼ぶ場合は衣服の一部、とくに性器の部分に穴のあいたものを用いる ジャンル や衣服そのものを指します。 大事なところを開いているとの意味でオープンものと呼ぶこともあります。
なお女性器を俗にまんこと呼びますが、こちらを他の部位に当てはめ、アナルセックスに用いるお尻の穴をケツまんこ、フェラチオをする口を口まんこや喉まんこと呼ぶことがあります。 一方で女性向け作品でも、アナルをケツヴァギナと呼んだり、男性器とアナルの間に架空の謎の穴 (やおい穴) を持つこともあります。
こうした言い回しは一般でもされ、例えば同じ女性とベッドを共にした男性を穴兄弟と呼んだり (逆は竿姉妹)、若い女性が性的な魅力や性交渉への期待から男性にチヤホヤされることを穴モテと呼んだりもします。 品のない下世話すぎる表現で表向き使えるものでは全くありませんが、そうした話題を扱う男性向け雑誌とか、一般でも ネット を中心に使う人は一定数いるものとなっています。





