同人用語の基礎知識

戦力外

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スポーツでも仕事でもこの宣告は辛すぎる… 「戦力外」

 「戦力外」 とは、主にプロスポーツの世界で、チームが掲げる勝利や目標達成のために必要な 戦力 (能力や実績)を持っていない、条件を満たしていないといった判断がされたことを指す言葉です。 同じような意味の言葉に 「役立たず」「無能」「お荷物」「足手まとい」「穀潰し」(ごくつぶし) などがあります。 いずれもかなり救いのない言葉ばかりです。

 この言葉がもっとも広く使われるのはプロ野球の世界で、球団が所属する選手に対して翌年の契約を結ばない (契約非更新) との通告をする 「戦力外通告」 が代表的です。 チームの世代交代や予算の都合、成績の伸び悩みなどが主な理由となりますが、必ずしも選手個人の能力だけが理由ではなく、新監督就任で戦い方が変化して求められる戦力構成から外れただけなど、止むを得ない場合もあります。

 戦力外を言い渡された選手は、現役続行を希望するなら他球団での移籍を目指して交渉したり合同トライアウトを受けたり、現役を 引退 するならコーチや解説者などの指導者を目指したりメディアの道へ進んだり、あるいは全く異なる ビジネス の世界に転身したりと、一般社会の転職・転業と同様の行動を起こすこととなります。 これらは一般にセカンドキャリアと呼びます。 とはいえプロスポーツと一般的な職業との間では収入や常識なども大きく異なり、選手個人にとっては大きな人生の岐路に立たされることになります。

 またそのきっかけが本人の 「もう限界だな」「やりきった」「悔いなし」 ではなく、球団からの 「肩たたき」 となるのは、戦力外を言い渡されるに及ぶこれまでのシーズンでの成績に対する世間の厳しい評価ともども、本人の心に暗い影を落とすこともあります。 通告自体は選手や個人の人間性を否定するものではなく、あくまでチームや組織の運営・編成上の厳しい判断を意味するものですが、「お前はもういらん」 は、その世界で一筋にやってきた人間にとっては全否定にも感じられれてしまうものでしょう。

 言葉自体はスポーツの枠を超え、企業のリストラやビジネスシーンにおける期待された成果を出せない人材を比喩、あるいは揶揄する言葉としても使われることがあります。 おたく に近いところでは、ゲーム で使えなくなった キャラ装備品 を指すこともあります。 プレイヤー が形成したり想定する 戦力資産 から外れたといった意味になります。

マンガやアニメでは戦力外っぽいキャラこそ大戦力

 一方、マンガアニメラノベ といった創作物では、一見うだつの上がらない戦力外の人物が秘めた能力を持っていて、それを 覚醒・開花させるといった 物語 がしばしば描かれます。 あるいは本人がそれを隠しているだけの場合や、十分な能力を発揮していながら周囲に理解されずに戦力外を言い渡され、その後通告や追放した側が困難に陥って後悔する場合もあります。 「もう遅い」 とか 「ざまぁ」 と呼ばれる シチュエーション ですね。

 いつもぼんやりとしていて頼りがいのない 「昼行灯」「ウドの大木」 などと呼ばれていた人物が、いざ大ピンチの際に飛びぬけた 有能 さを発揮する、上司や仲間の無理解から軽んじられた人物の有能さを失ってはじめて思い知らされるといった筋書きは、意外性からくる逆転劇の面白さはもちろん、誰でもが自分の能力とそれに担保された自分の居場所に不安を感じる時代にあって、とくに好まれるものでもあるのでしょう。

 とくに 戦闘バトル が描かれる 作品 にあって、一見戦力外っぽく見える敵キャラはとても危険です。 なよなよした女性っぽいキャラとか、女性どころか幼女のような ロリ キャラなどは、おおむね筋肉ダルマで 脳筋 の大男を 瞬殺 すると相場が決まっています。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2010年12月18日)
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