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知ってた

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情報隠蔽と嘘の後は… せ〜のっ 「知ってた」

 「知ってた」 とは、既にほとんどの人が 「そうだろう」 と感づいたり思っているにも関わらず、当事者だけがかたくなに否定・隠蔽・無視していた事実が後に発覚、もしくは追認された時に、「そんなことはお見通しだった」「もうとっくに知っていた」「いまさらなんだ」 と ネット掲示板 などで突っ込むためのセリフです。

当事者意識が感じられず、間違いや情報隠しが多かった東京電力本店の会見
当事者意識が感じられず、間違いや情報の
隠蔽が多かった東京電力本店の会見
3月12日の原子炉燃料棒の溶融を認めたのは、
事故から1ヶ月以上も過ぎた4月20日、メルト
ダウンを認めたのは2ヶ月後の5月12日だった
(炉心融解とメルトダウンは違うとの認識)
事故評価レベル7を発表したのは4月11日だった
Fukushima nuclear plant - Two Flyovers shot in high definition (2011年3月24日)
Fukushima nuclear plant - Two Flyovers shot
in high definition (2011年3月24日)
政府や東電が、当初かたくなに公開を拒んで
いた福島第一原子力発電所の空撮映像は、
YouTube でのリークが最初となった

 言葉としてはごく普通の言葉ですが、2ちゃんねる をはじめネット掲示板では野球中継の 実況 などで、ちっとも活躍できず凡退を繰り返す選手 (自動アウト) が 登板 → 凡退 するたび、「知ってた」 が頻出。

 似た使い方をする言葉に 「案の定である」 などがありますが、予想通りに悪い結果を出す選手を罵倒するような意味の言葉でした。

 その後、野球の実況以外の場所にもこの言い回しが伝播。 こうした言い方が広く、かつ集中的に使われるようになった発端は、2011年3月11日の東日本大震災 (東北関東大震災) による東京電力 福島第一原子力発電所の事故関連のニュースでした。

後手後手に回る情報発表に、怒りよりも諦めが

 福島第一原発の事故発表では様々な状況から、メルトダウン (炉心溶融) や核分裂反応、臨界 (核分裂反応が連鎖反応して継続して起こること)、放射性物質・汚染水の漏れなどが明らかであるにも関わらず、「確認できていない」「調査中だ」「〜の恐れはあるが把握していない」 などと情報発信は常に先送りとなっていました。

 さらに東京大学をはじめ原子力関連の教授や学者は事故直後から、「炉心溶融はありえない」(関村直人 (東大教授)、「放射能が漏れることはない、事態はこれ以上悪化しない、汚染水は漏れない」「メルトダウンは定義のない俗語」 (澤田哲生 (東工大教授) をはじめ、御用学者 と揶揄されるほど 「安全安心だ」 を声高に主張していました。

 しかし結局後になってから 「やっぱりメルトダウンしていました」「核分裂していました」「大量の放射性物質が漏れていました」 との発表がされたことから、政府や東京電力、原子力保安院などの後手後手に回った発表、原子力関係の学者の意見、さらにきちんとした取材や事実関係の追求による報道をしているとは思えず官製情報垂れ流しの 御用記事、東京電力の肩を持つような 提灯記事 だらけのマスコミなどを揶揄する形で、「知ってた」 が頻繁に使われるようになっています。

 もちろん正式な発表にはきちんとした科学的に実証された根拠がなければなりませんし、よくわからないままに予断で危機感を 煽る だけの最悪事態を発表するのが正しい訳ではありません。 内容によってはパニックを起こさないためなど、止むに止まれぬ事情や判断があったケースもあるのでしょう。

 しかし 「安全安心」 だけを断言口調で述べる学者がテレビや新聞で主張し続けたり、住民避難の決定が 「未確認だ」 という前提で遅れたり、放射性物質の拡散を予想する 「SPEEDI」 (スピーディ) の予測結果の発表の遅れを始め 「情報を隠しているのではないか」 との不信感が募っている中での 「後出し発表」 が続いたため、文句の一つも言いたくなる人が多かったという状況もあります。

鳩山政権時代の虚偽発表から 「わかってた」「知ってた」 が頻出

 「知ってた」 自体は普通の日本語ですし、こうした揶揄の使い方も前述した通り、野球実況関係ではしばらく昔から普通に存在していました。 しかしそれがこうした時期に頻繁・集中的にネットで使われたのは、その少し前にも鳩山総理や民主党が行なっていた 「猫の目のようにくるくると主張がかわる」「嘘が発覚する」「ブーメラン が炸裂する」 のを揶揄して、似た表現がネット中にそれとなく広まっていたからです。

 鳩山首相の 「できなかった」「決まらなかった」 の発表がなされるごとに、掲示板では 「わかってた」「そうだろうと思ってた」 などが、ネットで レス として使われていましたし、その後の菅総理の頃に問題化した2010年9月7日の尖閣諸島沖の日本領海内で起きた中国漁船と日本海上保安庁 (海保) 巡視船との衝突事件や、政治とカネの問題、マニフェストの実行不可能が報じられるたびに、この傾向は増幅していました。

 原発事故とその後の対応については、東日本大震災と津波を含め、それ以前のあらゆる政治・外交・経済問題を吹き飛ばすほどの大きな問題となっていましたが、こうした民主党政府、あるいは鳩山・菅総理の対応の悪さから、「知ってた」 という、ある意味で突き放したような、怒りではなく諦観のようなコメントになってでているのでしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2011年4月2日)
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