同人用語の基礎知識

嫌儲

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2ちゃんねる系コピペブログ問題でトラブル噴出

 「嫌儲」 とは、狭義には ネット の人気 掲示板2ちゃんねる などの面白いスレ (スレッド/ トピック) などを 「コピペ」(コピー&ペースト) して作った 「コピペブログ」(転載ブログ)、まとめブログ (2ちゃんねるコピペブログ) などで、アフィリエイト (クリック保証や、通信販売の成果保証で対価を得ることができるネット広告) などを活用して 「お金を稼ぐこと」 を嫌う感情、空気のことです。

 掲示板などで使われる書き言葉なので口に出して喋ることはあまりありませんが、普通に読むと 「けんちょ」 となることもあり、「けんちょ」 を正式な読み方として意識して使っている人が多いのですが、「けんもう」 とか 「いやもうけ」「いやもう」 などと読む場合もあります。

 その後この言葉は 「2ちゃんねるコピペブログ」 から離れ、アフィリエイトだらけで中身があまりないスパムまがいのブログに対する嫌悪感や、2ちゃんやネット関連の書き込みの引用やコピペ中心 (もしくはそればかり) で作った書籍類の発売への反発や、動画サイト などで公開された音楽PVの商業展開、ひいては 「他人がネットを通じて金儲けすることそれ自体が気に食わない」 とする感情、ネットの空気を表す言葉ともなっています。

 そうした意味が広がるにつれ、いわゆる 2006年の2ちゃんねるコピペブログ騒動以前の似たような ネット住民 の感情や行動を、「嫌儲」 という言葉で遡って紹介するケースも増えているようです。

支持する立場、不支持の立場、それぞれの言い分…

 なお 「嫌儲」 を否定的な意味で使う場合には、「他人の金儲けに対する見苦しい嫉妬だ」 という説明がよくなされ、また肯定的な意味で使う場合には、「全ての金儲けを否定している訳ではなく、ネットの中での 「他人の成果物」 をコピペなどで剽窃することにより楽して金儲けするのが倫理的に許せないだけだ」 とする場合が多いようです。 ちなみに 「嫌儲」 とされる人が掲示板などで意思表示する場合は、「アフィうざい」「アフィ氏ね」 などと書き込みします。

いわゆる コピペブログ騒動とは…

 「コピペブログ騒動」 とは、2006年5月末に 「2ちゃんねる」 の人気掲示板、ニュー速 VIP 板のスレを紹介する ブログ が掲示板住人からバッシングされ、5月28日にはそのブログの管理人の個人情報などがネットに流出。 さらにそのブログを含むコピペブログ全般にバッシングや反感が広がり、お祭り のような大騒ぎとなった事件です。

 元々こうしたブログに関しては、ディープな掲示板住人ほど反発を覚えやすい傾向があり、比較的ライトな住民、新しく入ってきた住人には 「手軽に2ちゃんねるの面白いエッセンスが楽しめる」 と、便利に使われているといった状況があります。

 面白いスレがあっても1日中掲示板にでもいない限り、その多くは数時間から数日で DAT 落ち (読めなくなってしまう) してしまいますが、こうしたブログは面白いスレを保存してくれ、時間に余裕のない人、あるいはその当時その掲示板にいなかった人でも、後でそれらを読んで追体験したり、楽しむことができます。 ただしそれら他人の手が入った 「まとめ」 を読んだだけですべてを知った風な大きな顔をして掲示板に入ってくる新しい人間が増えて、元からいた人たちが困惑するほど雰囲気が悪くなったりするのを嫌う傾向も昔からあります。

 このあたりは、どこの世界にもある 「古参」 や 「ディープユーザ」 と 「新参」、「素人」 との対立軸のような形ですが (それぞれに言い分がある)、この事件が過去の似たような 「まとめブログ」 の問題と決定的に違っていたのは、くだんのブログの管理人が、「最近は面白いスレが減ってる」 などと、引用転載元の掲示板を上から目線で批判するような内容を、雑誌 (ネットランナー/ ソフトバンクパブリッシング/ 後ににゅーあきばを版元にネトランにリニューアル) のインタビュー取材で得々と答えてしまっていたことでした。

 掲示板利用者らを中心にネットでは、「それが引用元に対する態度か」「何様だ」 との批判が高まり、2ちゃんねるの運営スタッフなどの公式・非公式の発言などもあって、多くのコピペブログが閉鎖、あるいはアフィリエイトを外したり、内容の大幅な削除などを余儀なくされ、大きな騒動となりました。

 その後この動きは、他の掲示板などにも伝播し、2ちゃんねる看板板の 「ニュース速報板」 に 「嫌儲板」 が新設されるなど、余波が静かに続いているような感じです。

「嫌儲」 を巡る、一部メディアの過剰反応や恣意的報道なども

 この 「嫌儲」 は、ネット世界独特の陰湿な足の引っ張り合いのような論調で語られる場合もありますが、嫌儲とされる人たち全てがあらゆる金儲けに反対しているわけではなく (仕事などでお金を儲けないと人間は生活できないんですから、当然です)、お金儲けの手段が 「他人の成果物を勝手に横取りすること」「善意につけこむこと」「楽をして金儲けすること」 に対して反発しているだけなような気がします。

 一部のコピペブログが、彼らから見てそうだった、ということになるんでしょう (ちなみに面白いスレを探し出して迅速に編集して提供するというのも、それほど楽なことではなかったりしますが、中には 「面白いスレをまとめるスレ」 の内容をそのまま持ってきたり、他人がまとめたものをそのまま転載するようなのもありましたので、なんとも)。

 ちなみにコピペブログではありませんが、おもちゃメーカーがギコ猫を、音楽メーカーがモナーを商標登録しようとした時にももの凄い反発が起こりましたが、ジャスラックへの反発と共に、「他人が作ったもの、みんなのもので、一人だけ金儲けするな」 ってのが、結構ネットの世界では大きな声となっているようです。

 もちろん掲示板には多くの参加者がいますから、あるいは全てのお金儲けに反対の人も中にはいるのでしょうが、それは少数派であって、多くの人は、例えば自分の文章で更新しているブログにアフィリエイトがついていても、それを嫌うような人はほとんどいません (まぁ内容スカスカでアフィリエイトだらけだとウザイ、くらいはあるでしょうけど)。

 前提として、引用元への敬意や感謝が、人の感情として大切なんでしょうね。

まとめツールの登場や、円谷プロのエイプリルフール企画などでも

 「まとめブログ」 の人気と共に、それを ネタ として扱うメジャーどころも出てきました。 中でも笑ったのは、4月1日、いわゆるエイプリルフールの 「ネタサイト」、「ジョークサイト」 で、2008年にウルトラマンで有名な円谷プロが作った 「カネゴンの78ちゃんねるまとめブログ」 でしょうか。

 ウルトラマンやウルトラ怪獣が集う架空の掲示板、「78ちゃんねる」 のまとめブログの体裁で、4月1日に登場。 しかし翌日には 「荒らされたので閉鎖」 になりましたが (もちろん、1日限定のネタです)、ブログ中に架空のアフィリエイトリンクが貼られ (中には円谷ショッピングサイトへのリンクもありましたが)、しかもブログ主が 「カネゴン」。 まとめと称される本文にも 「いくらなんでも 中の人、詳しすぎだろw」 的な小ネタが散りばめられていて、大いに笑わせてもらいました (ちなみに毎年恒例の企画なんですが、前年の2007年は、mixi のパロディサイトでした)。

 また多数の 「2ちゃんねる」 まとめブログを擁するライブドアでは、「まとめるクン(仮)」 という wiki 形式の まとめサイト 作成サービスの運営を開始。 元々ライブドアは、2ちゃんねる避難所として人気があった 「したらばBBS」 を譲渡され運営していることもあり、2ちゃんねる、したらばのスレッドをそのまま利用し、簡単に編集・装飾できる、かなり便利なサービスとなっています。

 wiki 形式なので、いわゆる 「コピペブログ」 と云うよりは 「まとめサイト」 の作成に適したサービスとなりますが、これも今後ネット界隈の大きな動きになるのかも知れませんね。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2007年2月13日)
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