同人用語の基礎知識

○○で感染したら、ラッキーかもしれない
魅力的とすら思う

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寄生虫にもいろいろあるんです!…><

 「○○で感染したら、ラッキーかもしれない」「魅力的とすら思う」 とは、寄生虫の卵の入ったキムチを食べると健康になる、寄生虫を体に入れたいが怖くて自分で卵は飲めないから、キムチを食べて卵が入っていたらラッキーだ…という、かなりアレゲな用語です。

 発端は韓国産のキムチから、寄生虫の卵が発見されたという2005年のニュース報道に対する新聞記者のコラム文中のフレーズからとなりますが、コラムとはいえいくらなんでもおかしいだろこれ…ってな文章だったことから、掲示板2ちゃんねる などで2005年末から2006年頭にかけて話題に。 その後もことあるごとに揶揄や嘲笑のフレーズとして使われ、例えば詐欺商法などのニュースに対して、「○○でお金を取られたらラッキーかも知れない」「魅力的とすら思う」 などとアレンジされたり、パロディの素材のような扱いにもなっています。

 なお、元ネタ などの経緯は異なるものの、同じ事件をきっかけに同じ時期に流行って使われている言葉に、なあに、かえって免疫力がつく などもあります。 これらはしばしば一緒に使われたり、まぜて 「なあに、かえってラッキーかもしれない」「免疫力とすら思う」 などと書き込まれる場合もあります。

元ネタは毎日新聞のコラム 「寄生虫の卵 感染、ラッキーかも」

毎日新聞のコラム 「寄生虫の卵 感染、ラッキーかも」
2005年11月19日 毎日新聞サイト掲載のコラム
「寄生虫の卵 感染、ラッキーかも」

 「○○で感染したら、ラッキーかもしれない」「魅力的とすら思う」 の元ネタですが、2005年11月19日の毎日新聞のコラム記事、「寄生虫の卵 感染、ラッキーかも=猪飼順 /東京」(左画像) から出たものでした。 東京毎日新聞の猪飼順記者が執筆したこのコラムは、折から話題となっていた 「寄生虫の卵入りのキムチ」 の話題を取り扱っていました。

 「鍋物の季節がやってきた」 で始まる本文では、猪飼記者宅定番の 「キムチ鍋」 の話題を展開。 「キムチは炒めて使うので卵があっても問題ない」 とした上で、「子供の頃の野菜には虫がついていたものだ、虫がつくほどおいしい」 と思えてきた」、「寄生虫に感染するとアレルギー反応を抑えられるらしい、自らサナダムシを体内に共生させている学者もいる」 と続け、「(寄生虫が体内にいると)いくら食べても太らないなどと聞くと、魅力的とすら思う」 と独特の健康観を提示。

 さらに 「とはいえ、さすがに自分から卵を飲む勇気はない。「キムチで感染したら、ラッキーかもしれない」 という考えを頭にかすめながら、深夜に鍋を平らげたと続け、「感染よりも、まず食べ過ぎに注意すべきかもしれない」 と締めくくっています。

食の安全にあれほど大声を上げているのに、なぜキムチだけは…

 このコラムが ネット で話題になると、「野菜につく昆虫と寄生虫の区別がついているのか」「寄生虫ダイエットは、学者によって異なる意見もでている (否定的意見の方が多い)」「同じ寄生虫でも、人間 (ヒト) を宿主とするサナダムシと、今回キムチから卵が出てきた犬や猫などに寄生するものとでは種類が違い、感染すると、人命に直接関わる危険なものだ」、さらにアメリカ産牛肉のBSE (狂牛病) 騒ぎの時や、日本国内の食の安全に関わる事件との温度差があまりにひどい、ダブスタ ではないのかと、批判の声が次々に上がりました。

 このコラムの前後にも、東京新聞 (中日新聞) が2005年11月24日の 「筆洗」 において 「キムチは最近、寄生虫卵騒ぎで不評だが、なあに、かえって免疫力がつく」 と書いて話題になったこと、毎日新聞や東京新聞が、かねてから韓国や北朝鮮への度が過ぎた賞賛記事 (マンセー 記事) を書いていたこともあり、相乗効果である種の 祭り のようになってしまいました。

 なおこの記者は後にコラムでこの件に触れ釈明していますが (「キムチ“食の安全”大切さ実感=猪飼順 /東京」 2005年12月3日)、内容は 「言葉が足りず、誤解を招いてしまったようだ」 であり、誤った情報を書き込んだことへの謝罪もなければ、そのほかの疑問 (なぜ韓国産キムチの問題だけは、こんなにも好意的なのか) にも、一切答えませんでした。

検証せず聞き流しているうちに、だんだん偏った意見が刷り込まれて…

 この種のコラムで、ことさらに メディア・リテラシー がどうのと話しても虚しいものがありますが、テレビのワイドショーやバラエティー番組などは、話題や形こそ違っていても、このコラムと同じようなノリ、中身のない思いつきによるありえない内容や演出がたくさんあるんですよね。 新聞のコラムのように、「ん? ちょっとおかしいぞ」 と思っても読み返すこともできず、そのまま流してしまって、それが知らず知らずに積み重なってしまったりもします。

 何も大手メディアだけではなく、このサイトを含めネットの情報などもそうですが、様々な媒体から流れる情報に触れる場合には、「誤りや偏向が入っているケースが稀ではない」 との意識を、しっかり持って接したいものですね。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2005年11月30日)
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