同人用語の基礎知識

仮に○○だったとして、
何がいけないんでしょうかね?

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自分に都合が悪くなると開き直る人…「仮に○○だったとして、何がいけないんでしょうかね?」

 「仮に○○だったとして、何がいけないんでしょうかね?」 とは、それまで得意満面で主張していた意見の前提が覆った、あるいは嘘がばれた、真実を突きつけられたような時に、「ああそうだよ、で? 何が悪いんだよ」 と開き直る時に使う言葉です。 悪びれず本当に開き直って使うというよりは、ネットスラング として、ネタ として使うケースが多い言葉ですが、元ネタ が元ネタなので、ネット 上ではニュース系の 掲示板ブログ などで頻繁に触れられる言葉となっています。

 元ネタですが、テレビ朝日系列で放映している 「報道ステーション」 のキャスター、古舘伊知郎さんの2007年10月4日放映時のコメント、「仮に2万人だったとして、何がいけないんでしょうかね?」 に由来します。

元ネタは 「報道ステーション」 番組中のコメントから

 この発言は、その日の 「新しい歴史教科書を作る会」 の記者会見を伝えるニュースの最後に出たものでした。 内容は同年9月29日に沖縄県宜野湾市の宜野湾海浜公園で開かれた、「集団自決」 に関する教科書検定を巡る県民集会」(第二次大戦末期、沖縄で日本軍による沖縄県民への集団自決の強制があったとの主張を歴史教科書に載せ続けろ、との集会) に対し、同会が 「内容に問題がある」 とした上で、さらに集会の規模について 「主催者は11万人が集まったというが、実際は2万程度だった」 とコメントしたのが発端となります。

 これに対し古舘伊知郎さんが 「理解しがたい」 との大げさなポーズを取った後、「仮に2万人だったとして、何がいけないんでしょうかね?」 との、この言葉を出したのでした。 番組では古館さんの傍らにいた河野明子アナが首をかしげながら、「人数の問題なんですかね」 と同調。 それに対し古舘さんはさらに 「いや、違うと思いますね」 と返答、「沖縄の人たちの悲しみとどう向き合うかではないでしょうか」 と結んでいました。

散々 「11万人の声を無視するな」 と煽っていたのに…

 この集会に関しては、県知事が職員に参加を強く呼びかけたのをはじめ、平和団体やら政治団体やらによる大規模で組織だった動員が行われていたことが確認されてます。 自治体借り上げや民間バス会社への補助の形で片道無料のシャトルバスが運行し、一部の役所や学校では仕事を休んで参加するよう連絡が回っていましたし、他都道府県からの参加も多かったようです。

 例えばその団体の動員力が2万人で、会場に集まったのが同じ2万人なのなら、それは 「県民の声」 ではなく、単なる 「その団体の声」 となります。 もちろん団体に入ってようがそうでなかろうが、公務員だろうが民間人だろうが、「県民」 は 「県民」 には違いありませんが、だからこそ本当の 「民意」 を知るためにも、本当の数が問題になっていたのです。

 また、そもそも最初に 「数」 をことさらに持ち出したのは古館さんはじめマスコミの側でした。 過去の報道では散々 「11万人の声を聞け!」 「沖縄本土復帰後最大の集会!」 「県民の 10人に1人が参加!」 「22万の瞳に答えよ!」「これが県民の総意だ!」 と煽っていたのですから、実数がはるかに少ないのだとしたら、それまでの報道そのものが間違っていたことになります。

 掲示板 2ちゃんねる では放送と同時に 「バレたら人数の問題じゃないってか」 「数が問題の本質じゃないなら、過去に人数をやたら伝えていたのは何だったんだ」「話のすり替えをするのは、ズルイにも程がある」「さすが マスゴミ」 などと批判が噴出。 ある種の 祭り の状態になっていました。 この集会の目的と要求は 「正しい歴史、真実」 を求め訴えるものですが、人数を5倍以上に水増しして嘘をつく人々のいう 「真実」 とは、一体どんな 「真実」 になるのだという疑問は、多くの人が持つものでしょう。

古舘伊知郎 「仮に2万人だったとして、何がいけないんでしょうかね」AA

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古舘伊知郎 「仮に2万人だったとして、何がいけないんでしょうかね」AA

かねてから人数に問題があるとして、ネット上では祭り状態に

 ところでこの日のコメントがネット界隈でとくに熱を帯びたのは、この集会の話題がすでに1週間に渡ってネット上で盛り上がっていたこともあります。 また日本軍の関与を示すとされた資料や証言が、次々と翻って 「軍による強制があった」 とする意見が揺らいでいた状況もあります。

 これらが相乗して、11万6千人との主催者発表への疑問が当日の報道直後から噴出。 「報道ステーションは、これを今後どう取り扱うのか」 と、報ステの姿勢に反対する立場の人たちが、好奇の目で見守っていたことがあります。

 この種の集会では、会場警備や交通整理の関係で関わる警察が 「警察発表」 を別途行うのが通例ですが、これ以前の大規模集会 (1995年の沖縄米兵少女暴行事件に抗議する決起集会) で主催者側発表と警察発表が極端に食い違い、それに強硬な抗議を受けた警察が、今回は警察側発表を見送った経緯もあります。 数字が主催者側発表のものしかなかったのですね。

 それならばと、ネット上では様々な情報ソースから参加人数を割り出すための検証を行っている人が多くいましたが、とりわけ琉球新報に掲載された空撮した会場の報道写真が話題になっていました。

ネット有志が 「人数」 の独自検証を次々発表

 この写真に写り込んだ人の 「頭」 を、一つ一つペンで塗りつぶしながら数えておよその全体数を把握しようとするもの、掛け値なしに10万人規模の観客がやってきた国内の大規模コンサートの空撮画像と同縮尺にして見比べるもの、会場となった宜野湾海浜公園の収容キャパシティ (公園全体で収容人数 3,000人、会場は 2,000人) からそれだけの人数を集め収容するのが物理的に果たして可能なのか計算するもの、会場内で撮影された写真や動画などと、大規模集会のそれとを比較検討するものなど方法はさまざまで、それぞれが 「どう考えても実数ははるかに少ないはずだ」 との結論を得ていました。

 コミケ や万博、モーターショー、自動車レースなどの大規模イベントに何度もいってる筆者から見ても、交通機関 (現地に通じる鉄道はないのでバスと車のみ、駐車場は当日使用可能な近隣の施設 (沖縄コンベンションセンター など) を全てかき集めても 800台くらいのキャパしかない、バスは臨時シャトルバスが35台運行/ 1台およそ50人乗り) のみを持って、「ありえないでしょ」 と即断できちゃいますが (だいたい主催者発表の水増しなど恒例行事ですし)、そういう判断力がマスコミにない訳がないので、これはもう 主催者 と一緒になっての政治的パフォーマンス、報道とは名ばかりのプロパガンダなのでしょうね。

 そして片方の政治的なパフォーマンスは好意的に伝え、もう一方のそれには 「何がいけないんでしょうかね?」 と突き放す姿勢。 これがどこかの政党や団体の機関紙や会報なら問題はありませんが、質・量ともに様々な立場に対して公平な放送を行うよう法律で決まっている公共の電波を使った放送、自らも公器と称してはばからないテレビ局の報道スタンスとしては、かなり問題があるといってよいでしょう。

「報道」 ではなく、まるで 「プロパガンダ」

 また歴史の問題は、それぞれの立場がありますから、何が正しくて何が悪いのか、簡単には結論が出せません。 学校の教科書は基礎の基礎になるものですから、その時点で一方的に 「悪かった」 という思想を押し付けるのではなく、事実関係のみを客観的に記述して、子供たち自身が考える下地にすべきだという考えもあります。

 そもそも資料や数字などによらず、ロジックを廃して感情のみを押し出したら、それこそずっと解決や和解が無理になってしまうでしょう。 まして古館さんは当事者ではなく、それを第三者に分かりやすく伝えるべき立場の人です。 その人が、「事実関係などどうでもよい、感情が大事なのだ」 などと興奮して煽っても、新しい不幸を呼ぶだけです。

 この事件以外にも、古館さんの根拠のないおかしな言説が様々この番組では出ていますが (無知による明らかな事実誤認、捏造や 「ヤラセ」 としか思えない報道スタイルに対する姿勢)、それらを総合して、何かあるたびに 「○○だとして、何が悪いんでしょうかね」 とコメントする アスキーアート などに使われるようになっています。

 沖縄県のおかれた歴史的に過酷な現状は、まともな教育を受けた日本人なら理解していますし、それを 「知識」 ではなく 「実感」 として他の都道府県や戦後生まれの世代がきちんと受け取るためにも、マスコミの方々にはどうか 「客観的な情報」「偏りのない公平な報道」 を、お願いしたいと思います。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2007年10月2日、10月4日の日記の再構成です)
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