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補足/ 性暴力ゲームの規制強化に向けた提言

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自民党女性局が作成、性暴力ゲームの規制強化に向けた提言

Monitoring on the paedophilia on the internet.September 2008 Report
性暴力ゲームの規制強化に
向けた提言(2009年7月)

 「性暴力ゲームの規制強化に向けた提言」 とは、自由民主党の女性局 「LAP21 女性が輝く21世紀」 が2009年5月22日に自民党の参議院議員、山谷えり子さんを女性局長として立ち上げた勉強会、「性暴力ゲームの規制に関する勉強会〜女性や子供たちを守るために〜」 で作成された性暴力ゲーム (美少女アダルトゲーム) 規制のための 「提言」 のことです。

 発足後勉強会は5月29日、6月30日、7月8日の合計3回行われ、内容を文書化。 7月9日、14日に 「女性局政策提言」 として、保利耕輔 政務調査会長、細田博之 自民党幹事長、林幹雄 国家公安委員長はじめ、小渕優子内閣府特命担当大臣、野田聖子内閣府特命担当大臣ら、政府与党関係の各所に手渡され、申し入れられました。

 内容は、次の通りです。 原文は、こちら です。

性暴力ゲームの規制強化に向けた提言

自由民主党女性局
平成21年7月

 現在、日本では、女性や子供に性的な暴力を与えることで性的興奮を得る凌辱的ゲームが存在し、インターネット等で流通している。本年2月には日本で製造された性暴力ゲームの存在がイギリス議会において問題視され、国際人権団体からも批判が寄せられている。
 問題となった性暴力ゲームは、業界団体による法的拘束力のない自主的な審査を経て流通しており、これを受け同団体の審査基準は見直されたものの、全面的に規制を実施する環境は整っていない状況である。
 そこで、自民党女性局は、勉強会にて議論を重ねた結果、女性や子供たちを守るための政策や取組みとして以下の項目を強く要請する。

一、 性暴力ゲームを含む有害ソフトやインターネットによる有害情報、有害サイト、有害メールを規制するために、罰則規定を含む法体系の整備を早急に図る。
一、 インターネット等で性暴力ゲームを含む有害ソフトが不正に流通することのないよう、製造メーカーや流通業者への指導・管理体制を強化するなど流通防止対策を積極的に推進する。
一、 インターネットにおけるわいせつな文書、図画や児童ポルノ等に対しては、インターネット接続業者によるブロッキング等の実施や、フィルタリングの利用促進などを図り、現行法内での取り締まりを強化することで、子供を取り巻く環境を改善する。
一、 青少年の健全な育成環境を整備するために「青少年健全育成基本法」を早期に制定し、総合的かつ効果的な青少年対策を推進する。

以上

「外圧」 を利用する 「規制強化」

 この勉強会では、インターネット 上で性暴力を描写した ゲーム がイギリスで出品され、その作品の製造・販売が日本メーカーだったことから、イギリス議会やアメリカの人権団体から日本に対する非難が寄せられたため、日本の政府与党の女性局としてこの問題を取り上げ、あるべき規制のあり方の調査を行うこととしています。

 この 「事件」 は、日本国内のみで18歳上のみ販売可能なゲーム作品を、イギリスの業者がプログラムデータを不法に海外に持ち出し (違法コピーしたもの)、それを年齢制限のない一般の通販サイト (Amazon) で販売していたというものでした。 またこれを批判したイギリス議会の議員や人権団体などには、様々な否定的な情報もあります。

 しかし一部の日本側で規制強化をもくろむ団体や議員はこの 「事件」 を重視し、ことさらに喧伝。 マスコミなども連動してゲームバッシングの報道を繰り広げ、規制強化に乗り出す様々な動きを見せていました。 結果、日本ではゲーム業界の過剰な 自主規制、販売業者の過剰な自主規制を招く原因となっています。

 また規制提言の前提となっている 「性暴力ゲームの存在がイギリス議会において問題視され、国際人権団体からも批判が寄せられている」 についての記述もなく (どう問題視され、どう批判されているのか、その問題提起や批判は妥当で客観的なものなのか)、非常に杜撰なものとなっています。

なりふり構わない 「規制強化」 への取り組み

 そうした杜撰な存在しない前提条件を根拠に、製造メーカー、流通に法的な指導や規制が必要と主張され、ゲーム業界・流通業者の 「過剰反応」 とも思える自主規制を、「全面的な規制ではない」 として一蹴し、さらなる規制強化と、ネットフィルタリングブロッキング までも提言。 創作物を完全に消すことを求めるような内容となっています。

 そして最後に、強硬な反対を受けて廃案となった 「青少年有害社会環境対策基本法案」(青環法/ メディア規制3法) をまたぞろ復活させるような、「青少年健全育成基本法」 の制定をも求めるものとなっているのは、注目すべき点でしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2009年7月15日)
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