条例趣旨自体は立派で正しいんですけど…
「青少年健全育成条例」 とは、各地方自治体がそれぞれに設けている罰則付きの条例で、青少年の健全育成にとって有害なもの (だと思われるもの)を規制する為のものです。 長野県を除く全国都道府県で制定されています。
なお前提となる青少年の規定は、「小学校就学の始期程度から18歳に達するまでの者」とされているケースが大半です (ただし条例の性質上、民法第737条の規定に基づく婚姻により成年に達したものとみなされる者については、保護対象としての青少年からは除外する考え方が一般的です)。
具体的な条例趣旨や設置制定目的の宣言じたいは自治体によって様々ですが、おおむね次のような感じで説明されています。
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冒頭で述べた通り、民法第737条の規定に基づき結婚した未成年男女を除外する点をみても、ここで云う 「健全」とは、もっぱら 「性的な健全さ」に重点を置いているのは云うまでもありません。
青少年健全育成条例によくある文言
主な内容は、青少年に対する
| 「有害図書の制限」 | 「有害玩具の制限」 | 「有害興行(映画・演劇等)の制限」 |
| 「テレホンクラブ等の制限」 | 「就業の制限」 | 「年齢確認の義務」 |
| および 「淫行の禁止」 |
…などですが、同人の世界に直接的に大きく影響しているのは、いわゆる 「有害図書」 に関する規定でしょう。 直接的に…と云うのは、ある同人誌が摘発の対象になり作者や発行者が処分や罪に問われる…と云う点もさることながら、多くの自治体は同人イベント開催の為のイベント会場を運営・管理・指導していて、イベント開催の可否を実質的に左右しうる存在であるからなんですね。
同人イベント存続にも直接的に影響を
実際、ある県では、性的表現の含まれる一切の同人誌頒布を含むイベントの開催を認めない方針 (実質的な自県内での同人イベント開催の拒否)を打ち出しているケースもあります。
本来この条例は、いわゆる 「児童ポルノ法案」 原案などとは違い、作品の発行自体をほぼ無制限に規制しようと云うような性格のものではなく、「18禁」同人誌であれば 「青少年に見せない」、「買わせない」事を担保する事により、同条例の趣旨にも叶った活動として行う事が可能なはずなのですが、上記のある県のような極端な事例も含め、一部市民団体などの圧力により恣意的運用が行われやすいと云う問題があります (そもそも 「マンガは全て子供向けのもの」 「従ってマンガである以上、発行自体を規制すべき」ってな、今どき信じられない認識の人も、結構多いんですよね、ビックリすること
まぁ実際は、「青少年に見せない」、「買わせない」事を担保する…と云ってもそう簡単に出来る事ではありませんし (表紙にそうした表示 (「成年コミック (マーク)」 )をしただけで済む事でもありませんし)、こうした問題に対する考え方や対応は、サークルさん、イベント主催者さん側でもまちまちで、おいそれと統一行動が取れるような事でもありません。
「同人活動やイベントを守るために、みんなで何が出来るか考えよう…」ってな結論も、今となってはお題目のようになってしまっていますが、少しでもこの世界に愛着があるのなら、それぞれがそれぞれなりの努力をする必要がありそうですね。
青少年有害社会環境対策基本法案 (青環法) と呼ばれるものも
なお 2003年になって、地方自治体ではなく国政レベルでも新しい動きが見られます。 「青少年有害社会環境対策基本法案」 と呼ばれるものがそれで、いわゆる 「児ポ法」 などとも異なった出自で、マンガやアニメ、ゲームなど図書類に似たような包括網羅的な規制をかけようとの法案です。
ここしばらくはあらゆる点で、行政の対応に注目して行く必要がありそうですね。
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