同人用語の基礎知識

網掛け/ 網撮り

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新聞などのモノクロ写真でおなじみです

 「網掛け」 とは、うす墨や鉛筆、クレヨンなど、純粋な黒以外の色の画材を使ったイラストや、あるいは写真とかカラー原稿などを単色、もしくはカラーで印刷する為に施す処理の事です。 「網撮り」 とも云います。 単色の場合、新聞のモノクロ写真のように、「網点」 (ツブツブ)の大小や密度 (網点密度/ 線数) で濃淡を表します。 同人誌では本文であるモノクロのマンガページなどで使いますが、凸版やオフセット印刷で印刷屋さんにこの処理を頼む場合、別途料金の掛かるのが普通です。 パソコンと画像処理ソフトがあれば、自分で行うことも可能です。

モノクロ原稿の網掛け処理を自分でやるには…

2階調 網掛け ハーフトーンスクリーン
2階調 網掛け ハーフトーンスクリーン
2階調 網掛け 誤差拡散法 (ディザ)
2階調 網掛け 誤差拡散法 (ディザ)
RGBカラー
RGBカラー
 例えば 「Photoshop」 で行う場合は、画像がカラーの場合は、一度画像のモードをグレースケールにします。 その後、さらにその画像のモードをモノクロ2階調に変換します。 この際、いくつかの選択オプションが出てきますが、通常は 「ハーフトーンスクリーン」 を選んでおけば良いでしょう。 誤差拡散法 (ディザ) 処理でも良いと思います。 50%を基準に2階調は、特殊な表現の処理として使う以外には、普段はあまり使うこともないと思います (色調補正の2階調化とは違います)。

 なお、これらの処理は色調変換ではなく、出力扱いとなる処理です。 したがって自宅のレーザープリンターなどで印刷を自分でやる場合には、わざわざ自分で変換せずとも、プリンター側 (ドライバやソフトウェア) で勝手に2階調網掛け化して出力 (印刷) してくれると思いますので、それに任せるのも手です。 プリンタの網掛け処理の精度が悪かったり好みの画質にならない場合、あるいは印刷所に頼むと別料金となってそれを避けたい場合には、この方法で自分でやってみるのも便利だと思います。

 左はその処理を行ったサンプル画像です。

 網点による濃淡の描写は網点の大きさ、密度、および網点の並びの角度が影響します。 1インチ (2.54mm) の幅にいくつ網点があるかを表すのが 「線数」 「スクリーン線数」、密度 (濃いほど黒く、淡いほど白くなります) は一般に 「濃度」、一定濃度の網点が並んだ時に網点が互いに干渉して幾何学的な模様がでてしまう (モアレ/ モワレ/ Moir'e と呼びます) のを防ぐための 「角度」 があります。

 新聞などのモノクロ写真などの場合は見てすぐにこれらが分かりますが、カラーも当然ながら網点 (CMYKのプロセスカラーの場合は4色の網点が重なって印刷されます) があり、こちらは虫眼鏡などで見ないと分からないサイズです。

 これらの要素のうちもっとも影響が大きいと思われる 「網点」 そのものの 「太さ」(大きさ) は、原稿の段階で正確に設定を行っても、紙の質やインキ (インク) の性質、さらに印刷機の性能などによって微妙にかわります。 網点がつぶれて太くなるのをドットゲイン、もしくは点太り、網点太りなどとも呼びます。

 これは写真やハーフトーンの網点だけでなく、例えば微細なスクリーントーンの描写にも直接的に大きく関わってきますので、印刷所に依頼する場合は、ちゃんと事前にその印刷所で自分が望む紙や同人誌印刷セットサービスなどでどう反映するか、確かめるようにしましょう。 苦労してスクリーントーンを重ね貼りして描いたマンガが真っ黒に潰れてイベント会場に搬入されたら、目も当てられません。

デジカメ画像を網掛け処理して自作スクリーントーンを作る方法も

 風景写真などはこの方法でマンガの背景などに使える自作の背景パターン、環境トーンとして利用することもできます。 事前にカラー段階で色調補正やコントラスト調整などを行っておけば、思わぬ面白い効果を生むこともあります。 背景は描くのが面倒なものですが、手軽に面白い画面効果を生む方法として利用する人も多いようです。

 一部のパソコンで使うデスクトップマンガ描きツール、ソフトによっては、本来はマンガ用ではない Photoshop などの画像ツールと違い、これを背景用としてそのまま簡単に利用できる機能やツールを持ったものもあります。 いろいろと試してみると、手抜きというより表現の幅が広がって楽しいかも知れません。

RGBカラー

[RGBカラー]
デジカメ撮って出しのJPEG画像です。
ハーフトーンスクリーン

[ハーフトーンスクリーン]
事前にコントラストと明るさを変えてあります。
2階調 網掛け ハーフトーンスクリーン

[2階調 網掛け ハーフトーンスクリーン]
劇画タッチの背景の出来上がりです。

撮影の段階からトーン処理を前提にすると高画質が得られやすいです

 なお背景として予め使うことを予定してデジカメ撮影などをする場合は、コントラストが比較的ついていて、かつ複雑な色が混じっていないものが良いでしょう。 例えば赤や茶、濃い青などは、2階調にすると単なる黒になりますし、黄色や薄いピンクなどは白になります。 濃い青に明るい赤のラインが入ったような、カラーなら鮮やかな看板でも、2階調化するとただの黒くつぶれた看板になってしまいます。

 また2階調化する前にハーフトーン (モノクロ階調) にしますが、その前の RGB カラーの段階で、トーンカーブをいじったり、明るさやコントラストを調整して色味や明るさを変えておくのも良いでしょう。 どうせ2階調になるんですから、仕上がりの時にきれいに色が分離するように、「明るさ」 でコントラストをつけるようにします。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2001年11月25日)
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