同人用語の基礎知識

三大ライブラリ
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一部ライブラリで採用していた“参照数”の伸びが密かな楽しみでした

 インターネット が普及する以前の ネット の時代、同人 にまつわる人たちが CG などの作品を発表する際は、パソコン通信 のホスト局のデータライブラリに登録 (アップロード) して公開するのが一般的でしたが、国内に数あるそうしたライブラリのうち、際だって規模の大きかった NIFTY-Serve (現 @nifty) の 「FGALAG」、東京BBS の @GCGB、「CAT・NET」のうちCG部門として独立した CATCG・NET の各CGライブラリを、絵描きさんの間で俗に “三大ライブラリ” と呼んでいました。

 イタズラ描きから後々語り草になるほどの力作・名作まで、それこそパソ通黄金時代には毎日のように膨大な数の作品たちが、新たにネットワーカーたちの前に登場していたものでした。 全盛期は 1994 〜 97年… あたりでしょうか。 テレホーダイは出始めていましたが、モデムはたいしたスピードも出ず、ファン は電話代 (と、NIFTY-Serve の場合は課金) を気にしながら、この宝の山から思わぬ掘り出し物・ヒット作を発掘すべく、夜な夜な接続していたものでした。

 ちなみにパソコン通信時代の3大ネットというと、一般的には ASCIIPC-VAN、「NIFTY-Serve」 のことを指しますが、ほとんどのユーザーはそのうちのひとつ (もしくは複数) の ID (アカウント) を日本中どことでも連絡の取れる基幹ネットとして保持しつつ、草ネットである 「東京BBS」 や 「CAT・NET」、「ナツメネット」、その他の草ネットへとまたがって活動しているケースが非常に多かったですね。 草ネットの場合は商業ネットと異なり、上記のように登録されるデータに個性があり、上手く使い分ける人が多かった印象があります。

 なおライブラリには、作品の感想やCG技術交換、交流などを目的とした会議室 (掲示板/ BBS) がたいていは設けられていて、どういう人が常連であるかにその場の空気は左右されていましたが、ずいぶんと励みになっていたものです。 大規模なだけに、上記3ライブラリに付属する感想掲示板などには、「初心者向け感想掲示板」 とか 「辛口感想掲示板」 とか、作品傾向だけでなく感想の傾向にも様々な区分けがされ、いくつもの掲示板が使いやすく並べられていたものでした。

インターネットの普及と共に…

 その後インターネットが普及し、誰でもが気軽に ホームページ を持てるようになったので、こうした大規模なライブラリはかつての活況を喪いつつあります。 フリーウェアソフトやシェアウェアソフトなど、パソコンソフト類のライブラリは大規模なものが存在していますが、CG画像データは作者の各ホームページに分散記録・公開されるようになり、この ジャンル に関しては、かつてのライブラリが 「CG系サイトリンク集」 や 「検索エンジン」 のような形に、姿と役割を変えたと云えます。

 これも時代の流れでしょうか。

 ちなみに他人のCG作品を勝手にアップロードして、大規模なCG作品ライブラリにしているアングラ海賊版的ウェブサイトは多いようです。 たいてい海外のサイトで、もっぱらターゲットとなるのは日本の絵描きさんが描いたアニメ系CG (しかもちょっとHなヤツ) だそうですが、うちのCGがいくつか載っているトコもあるんだそう…。 見る目ないなぁ…。

「2ちゃんねる」、「双葉」、そして 「pixiv」(ピクシブ) の登場

 1999年に生まれた 2ちゃんねる の創作系の板の イラスト アップスレ (スレッド) とアップローダーなども特定の 絵師 のイラスト投稿、紹介と、感想を求める場として機能するようになり、また 「2ちゃん」 の避難所として作られた 「ふたば☆ちゃんねる」(双葉ちゃん) も、画像掲示板として自作イラストの発表の場として機能するようになりました。

 これ以前の 「あめぞう」 や 「あやしいわーるど」 にも類似のコンセプトの板はあったのですが、「他人の画像をアップする」 とか、アイコラ のような、版権画像を改変したものなども同時にアップされるケースがあったり、不必要な 馴れ合い を嫌う掲示板の住人の空気から、感想はしばしば 殺伐 とするなど、自作イラストをアップするのに、格段の勇気が必要になるケースも多かったようです (殺伐には殺伐の良さもあるんですけどね)。

 また掲示板のスレやアップローダーのログが流れると、過去作をあたるのが難しいといった問題点もあり (まとめサイト などで別途まとめられたりもしますが)、色々な試行錯誤が図られてきました。

「pixiv」の人気が爆発

 2007年9月10日になり、SNS (ソーシャルネットワークシステム) の形でのイラスト投稿のコミュニティサイト、「pixiv」(ピクシブ/ イラスト特化型SNS) が登場。 当初はイラストが趣味のプログラマの個人、上谷隆宏氏 (ハンドル/ 馬骨) が立ち上げたサイトでしたが、3週間で会員数が1万を突破。 以降も会員が増え続け、人気が爆発。 10月1日より管理人と付き合いのあるクルーク株式会社が運営を引き継ぎました (管理人もこの会社に籍を置くように)。

 筆者もベータ版の頃に登録して使ってみましたが、同じSNSである 「mixi」 と比べると、「いらんわこんな機能」 という余計な機能が取っ払われ、逆に投稿 (アップロード) した画像類にはキーワード (タグ) をつけて、作者や カテゴリ に不案内の人も、流行の言葉で欲しいイラストを探すのが容易になるなど、かなり使い勝手のよいものでした。 とりわけ 「感想が付けやすい」 のは、いいですね。

 個人的には、パソ通3大ライブラリの時代から10年、やっとそれを凌駕するシステムと場が生まれたような印象があります。 会員数は翌2008年3月に 10万人、5月に 16万人、6月24日には 20万人を突破、月間ページビューは1億3,000万、投稿イラスト数はのべ63万枚に達しているそうです。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 1999年12月11日)
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