同人用語の基礎知識

ニフティサーブ
NiftY-Serve

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富士通と日商岩井とが組んで作った最大のパソ通ホスト局

 「NiftY-Serve」(ニフティサーブ) とは、現在の インターネット 大手プロバイダ 「@nifty」 の パソコン通信 時代の旧名称です。 サービス開始は 1987年4月15日。 その後インターネットの急速な普及により利用者が減少し、2006年3月31日に 「INTERWAY」(インターネットからの接続) を含む全てのワープロ・パソコン通信サービスが終了しました。

 ちなみに末期の会員数はおよそ2万人。 もちろん 筆者 もその一人でした (^-^;)。 また、この 「同人用語の基礎知識」 の元となった 同人サークル は、NiftY-Serve の各フォーラムに参加していた有志が個人設置の 掲示板 に集って作られたグループ (複数の掲示板の集合体)、喫茶《ぱらだいす☆あ〜み〜》 が元となっています。

日本最大のパソコン通信ネットワークとして君臨

 パソコン通信ホスト局としては国内最大で、1995年に先行する商用の ネットPC-VAN を追い抜いて会員数が最大となり、最盛期には会員数 200万人以上を数えました。 パソコンハードやソフトウェアの情報交換や開発拠点としての役割、ビジネス用途や文芸分野の横断的な文化交流、そして 同人 の世界でも、同人関係者や アニメゲーム などの ファン たちに情報交換の場として非常に大きな影響力がありました。

 サービス内容は メールチャット のほか、それぞれの会員は 「フォーラム」 と呼ばれる専門的に区切られた掲示版の集まり、グループに登録し、それぞれのフォーラムで意見や情報の交換をしたり、HP (ホームパーティー) や PATIO (パティオ) と呼ばれる賃貸の個人掲示板をレンタルして自分だけのコミュニティを作ることなどができました。

 また 「ステーション」 と呼ばれる、ニフティ 運営 以外の企業や団体が申請して設置する特殊なフォーラムもあり、パソコンソフトウェア関連企業や、90年代中頃にはアニメやゲームの製作会社 (ガイナックスやサンライズなど) の 公式 なステーションも開設。 ウェブサイトなどがまだない時代、ネット上の公式サポートや情報発信などを行っていました。

 なお 1999年に、当時インターネット専用のサービスを行っていた後発の 「InfoWeb」 と合併し、インターネットサービスは 「@nifty」 に、パソコン通信サービスは 「NiftY SERVE」 に改名しています。 ちなみに名称の 「Nif」 は、「Network Information Forum」 の略であり、「Serve」 は、当時世界最大のパソコン通信ネットワークであった、アメリカ CompuServe との提携による立ち上げだったこともあり、その名前の一部が組み込まれたものです。

様々なフォーラムが有益な情報を多数、発信だけでなく蓄積していました

 インターネット黎明期の時と同じく、当初の会員はパソコンやソフトウェア 開発 などの技術者や関係者、迅速な連絡を取りたいマスコミや出版関係、そして個人所有のパソコンがまだ おたく のものだった時代だったこともあり、アニメやら マンガ やらゲームやらのファンが、その中心でした。 第一線の 現場 に立つ当事者が多数集っていたこともあり、当時はそのような場所はなかっただけに、「フォーラム」 の魅力は尽きないものがありました。

 後年パソコン通信がブームになるほどの盛り上がりを見せると、初心者や若年者の膨大な流入により 雰囲気 の悪化を招くケースも増えますが、フォーラムを仕切るシスオペやボードリーダーなどが 有能 で人柄も良い場合など、上手く切り盛りして憩いの場ともなる雰囲気を維持していたものです。

 また オフ会 (OFF会/ OFF LINE 会) と呼ばれる実際にフォーラム参加者が一同に集う催しも多数開かれ (パソコン通信は オンライン なので、回線を切って会う集まり、つまりオフライン会=オフ会ってわけですね)、どこかホテルを借り切っての集まりとか、居酒屋を占拠しての集まりなんかが、当時は活発にありましたね。 コミケ などのイベントに集まる場合もありましたが、その場合は独特な雰囲気から、ニフの人 などと呼ばれるケースもあったようです。

自動巡回 (オートパイロット)

 パソコン通信はネットに接続するための電話代 (および、商用ネットなら時間毎の 課金) がかかります。 要するに 「1分いくら」 の世界なんですね。 「ニフティ」 では継続して課金の低価格化を推し進めていましたが (末期には定額制も導入)、それでも時間あたりいくらの従量制が料金体系の柱だったのは云うまでもありません。

 そこで極力ネットにつながってる時間 (電話をかけている時間) を少なくする工夫が様々とありました。 ニフティユーザのサービス利用のメインは掲示板 (フォーラムやシグ) の巡回とメールの送受信でしたから、文章やらを書いたり読んだりするのは後で (オフラインといいます)、とにかくパソコンのクライアントソフトで

自動接続 → 巡回先自動巡回 (ログ取得) → 自動切断

をみんなさせていましたね。

 初期の頃はこのオートパイロット用のマクロ (スクリプト) を自分で書かないといけませんでしたが (まあ テンプレート みたいなのもありましたが)、Windows の時代となって、マウスなどで簡単に巡回先の登録などができるようになり、さらにニフティ専用の接続・ログ管理・メール管理のソフトウェア Nifterm の登場によって、かなり便利になりました。

 1995年になって、夜11時から翌朝8時までは月額固定で登録先のアクセスポイント (電話番号) へつなぎ放題となる 「テレホーダイ」 というサービスがNTTから始まり、これで多少は料金負担も少なくなりましたが、やっぱりフォーラムなんかのログ取得は自動巡回でやってましたね。

NiftY-Serve ログイン画面再現

ATX3
OK
ATDT**********
CONNECT 2400

FENICS-ROAD 2

HOST NAME?
*C NIF

COM
Enter Connection-ID --->SVC
Enter User-ID --->********
Enter Password --->

ようこそNiftY-Serveへ

 懐かしい画面です…。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 1999年12月18日)
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