安く手軽に作れる同人誌の王道
「コピー誌」「コピー本」 とは、文字通りコピー機 (複写機) で印刷 (コピー) された本のことで、通常は製本作業も自分で行う、手作りの 「同人誌」 のことです。 印刷所で印刷 (たいていは製本も) してもらう 「オフセット本」 と異なり、少部数を安価で作れる手軽さから、一昔前までの同人誌の主流は、この 「コピー誌」 でした。 ちなみに複写のことは、「コピー」 の前には 「ゼロックス」 と呼ばれていましたが、「ゼロックス本」 なる言葉は生まれませんでしたね。
当時はまだ複写機利用だとコストが高くつきすぎ (青焼きを利用した同人誌は、一時存在したものの、やっぱり同人誌向きではないですし)、また謄写版 (いわゆるガリ版) が現役だったためですが、謄写版印刷はあまりにマンガには適さないので、それ以前は手書きの回覧するような同人誌が主流でした。 こういったものの呼び方は 「肉筆回覧誌」 となります。
「肉筆回覧誌」 から 「コピー誌」 へと同人誌のカタチが変わったのは、同じものを複数作る必要がある…すなわち不特定多数の同人作家やファンが、おのおの自分の作品を交換しあう 「場」 を得たこと、あるいはそうした 「場」 を求めたことによる影響が強いと思います。
手作りが楽しい、同人誌の原点
さて、当初は簡便で安価な同人誌印刷方法の代替法が 「コピー誌」 の存在利用でした。 けれど現在では印刷所に頼んでの同人誌作りも随分と手軽になりましたので、近頃ではむしろ、イベント当日ギリギリまで作れる (場合によっては会場内で製本も可能(笑)な)、“小回りの利く” 利点を活かしての、“タイムリーなネタを扱った一発ギャグ” や、印刷所を通さない (つまりは誰にも原稿をチェックされない)点を悪用(?) した “危ない本” を出す手段として、この形態での発行を狙って行うところも多いようです。
一般にパソコンのプリンタで出力したものを綴じた本も、たいてい 「コピー誌」 と呼んでいますが (プリンタ出力誌なんて呼び方もあります)、「手持ちの機材とやる気で、プロの印刷所製作のもの以上のものを作る」 点に意義やこだわりをみせるコピー誌専門の作家さんも多く (装丁なども凝った豪華本を出したりとか)、アイデア勝負の手作りっぽさをヨシとするファンに支持されている場合も多いですね (ちなみにうちのサークルでは、コピー誌で 「飛び出す絵本」 ってのを作ったことがあります)。
まぁ、うちも他人事ではないんです

