一昔前は、かなり大きいお店にズラリと並んでたりしてました…
「海賊版同人誌」 とは、他人の発行した 「同人誌」 などに掲載された作品、あるいは一冊の内容の全てを、作者に無断で勝手に複製して販売している本の事です。
たいていは印刷物である同人誌そのものの複製であるため画質などが悪く (薄い 「スクリーントーン」 なんかは飛んでしまっています)、また何冊かの同人誌を適当に集め、無理矢理まとめて一冊にしている場合も多かったりして (かなり分厚い上に、「アンソロジー」 と違い、作品の傾向やジャンルはしばしばバラバラ)、一見して判別が可能です。
かつては一般の書店などでもその姿を
1990年代くらいまでは、もっぱら地方の怪しげな書店や古本屋などで、一冊 1,500円〜 2,000円程度で販売されていましたが、成年雑誌の自販機に入っているケースもありました。 作りの荒さや販売ルートからみて、怪しげ良からぬ 「アングラ」 系の組織が関わっている感じですね。 これは国内だけに限った事ではなく、例えば香港や韓国などで現地の業者によって作られた外国語版のものも、かなり昔から確認されています。
無断使用される作品は、とりあえず 「18禁」 の内容がほとんどです (「エロ同人」「エロパロ」「面妖本」 など)。 たいていは 「同人」 の作品が元になっていますが、海外のものなどでは、商業誌に連載されたような作品のものも希に見かけます。 外国のものの場合、訳の分からないヌードグラビア写真が巻頭についているケースもありますね (もちろんこうしたグラビア写真も、国内男性向け雑誌などからの無断使用です)。
幸い最近 (1990年代末以降) ではあまり見かけなくなって来ましたが、当然のことながら元になった同人誌の作者はこうした本を非常にいやがりますし、もしどこかで見かけても、絶対に手を出すべきではないでしょう。
ネットの普及と共に、「無許可同人誌ダウンロード販売サイト」 が増えてます
一方、本の体裁をとっていないネット上での海賊版同人誌的な同人データダウンロード販売のウェブサイトは、ネットの普及、通信速度の飛躍的高速化から激増しているようです。 多くは海賊版同人誌同様、「イベント」 などで入手した同人誌そのものを作者やサークルに無断でスキャナーでパソコンに取り込みデータ化、それを有料で販売しています。
海賊版同人誌の時代とは取り巻く環境が違うのを分かっているのか、トップページに 「問題がありましたら連絡を下されば即座にデータを削除します (連絡がないのは黙認とします)」 などといったもっともらしい一方的な免責を掲げ、海外においてあるサーバにデータを置いて身元の隠蔽もはかっているようです (結果、料金のドル建て支払いが多いのも特徴です)。
紙からデジタルデータへ
サイトの作りといいシステムといい、完全に違法アダルトサイトそのものなのですが、「二次流通」 に対する法的対応はともかく、現実的にはこれらの行為を一般の同人作家が差し止める方法はなさそうですから、やはりこれは利用者側が 「作者のいやがる (そして法的・倫理的に考えて問題のある) こうした方法は利用しない」 と行動で意思表示して行くしかないのだと思います。
中には、サークル側からの委託による同人誌ダウンロード販売を正規に行っている同人誌屋さんの体裁を真似て作っているところもあったりするので、けっこう厄介だったりするんですが…。




