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ネットde真実

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「2ちゃんねる」 を見て真実に目が覚めた… 「ネットde真実」

 「ネットde真実」 とは、「ネット で真実を知った」 という意味です。

 ただしそのままの意味で使うケースはほとんどなく、通常はネット上の情報を鵜呑みにし、「ネットの書き込みを見て隠された真実を知った、マスゴミ の情報操作から目覚めた」 などと大声で吹聴する人たち (一般的には保守的な人、右よりな意見、反 特定アジア 的な考えを持つ人が多い) をそれ以外の人が揶揄し、嘲笑するような意味で使う罵倒語のひとつとなります。

 マスコミを含め、メディアからの情報を正しく理解する技術を メディア・リテラシー、ネットの情報 (掲示板 の書き込みや ブログ などに掲載された情報) を正しく理解する技術を ネット・リテラシー (Net Literacy) と呼びますが (受けるだけでなく、発信する技術も含む)、こうした技術、スキルがまだ未熟で、2ちゃんねる などのネットで見た物をすぐに信じこみ、しかもそれを得意げになって周りに吹聴する様は、人によってはひどく滑稽に感じられるものです。

 それまでマスコミの情報を頭から信じこみ鵜呑みにしていたのが、その後は2ちゃんねるなどのネットの情報を同じように鵜呑みにしているだけ…。 それなのに、自分だけが真実を知っているのだと思い込み、マスコミの情報を信じている人たちを上から目線で罵倒するのは、少々 痛く も感じられます。 実際にその情報や知識が真実かどうかはどうでも良く、自分で情報をきちんと調べず、他人の情報を鵜呑みにしている点では、あまり違いはないでしょう。

 「ネットde真実」 は、そうした様を冷ややかに見る人が使う罵倒語ともなっています。

「ネットde真実」 …なぜフランス語の 「de」 なのか

 ところでなぜ 「ネットで真実」 ではなく 「ネットde真実」 と、「で」 が 「de」(DE) なのでしょうか。

 これは恐らく、直接的には オタク三種の神器 とも云われる HDDレコーダーのうち、人気の高い東芝製HDD&DVDレコーダーで2000年頃から採用されていた 「ネットdeナビ」(番組録画予約がネットでできる) のネーミングあたりが影響したのでしょう (それ以前にも 「ネットde競馬」 とか、類似の名称のサービスは色々とありましたが)。 もっとも、ちょっとシャレた日本語表現に、フランス語の前置詞、「de」(英語だと of や from に相当) を当てはめる使い方は昔からありますし、「ネットde○○」 との言い回しには一般的な普遍性もあります。

 情報弱者 (情弱) や 情報強者 (情強) などという言葉もありますが、この 「ネットde真実」 の、ちょっと小洒落た言い回しは、デマや偽情報に踊らされたり騙されやすい相手を小馬鹿にする時に、シャレが効いていると感じられるのでしょう。

 元々は2ちゃんねるなどで、いわゆる嫌韓厨や嫌中厨、ネトウヨなどを罵倒するために 「ネットDE真実」 が使われていましたが、一部ネットメディアなどが ネットスラング として紹介したり、そのままの意味で使ったことなどにより、その後は2ちゃんねる以外の場所でも見かけるものとなっています。

反論に窮した反対派が、「ネットde真実」 を便利なレッテルとして使うケースも

 ただし 「俺はネットDE真実に目覚めた!」 という人が見ていて痛いケースがあるのは一方の事実かもしれませんが、実際にそうした人達が語っている内容や情報が真実だったり事実だったりする場合も少なくないので、使いどころは難しいですね。

 場合によってはマスコミなりの事実隠蔽、情報操作的な過ちを的確に看破している場合もありますし、それをきちんと検証して広めているだけの人、また明らかに誤った意見は、それが自分たちにとって都合が良い意見であってもしっかりと論理的に否定する人もいます。

 彼らの主張とは逆の立場の人が事実関係で反論に窮し、「ネットDE真実」 を便利な方便、安易なレッテルとして悪用し、苦し紛れの人格攻撃、単なる揚げ足取りをしているだけの場合もあります (これはお互いが使うネトウヨやブサヨなどのレッテル的な言葉も同じです)。

 左右どちらの立場の人が、どのような意図を持ってどこでこうした言葉を使っているのか…。 きちんと前後の文脈を見て、あるいは書き込んだ人のその他の書き込み内容などもチェックして、総合的に判断しなくてはならない場合も多いでしょう。 「ネットde真実」 が正しい場合だってあるのです。

マスコミにも真実はあるし、ネットにも嘘はある…当たり前の接し方

 ところでそんなにマスコミの情報は嘘ばかりで、ネットの情報は真実が多いのでしょうか。 マスコミにも嘘ばかりでなく真実はありますし、ネットにも嘘やガセ情報はたくさんあります。 その信頼度は、恐らく新聞やテレビ、雑誌などマスコミの方が、ネット上の多くの情報ソースと比べても、まだはるかにはるかに上でしょう。

 ただしネット上ではあからさまに誤った意見や情報には反論する者が現れますし、掲示板などではそれなりの自浄作用もあります。 要するに出所がどこであろうと、情報を受け取ったらすぐに鵜呑みにせず、きちんと前後の情報や別角度の意見などを加味して判断することが大切なのでしょう。

「真実ではなく、信じたいものを信じる」、そして 「騙されたことを認めたくない」 という意識

 人間は 「真実」 ではなく、「自分が信じたいものを信じる」 という性質があります。 耳障りが良く、自分にとって都合の良い意見や情報ほど耳に入りやすく、また疑うことなく信じてしまうものです。 一度信じこんでしまうと、その情報が誤っているとの情報は無意識に信頼しなくなり耳に入りづらくなりますし、ましてブログなどで誤った情報を元に発言などをした後ですと引っ込みがつかず、至極まっとうな反論にも感情的に拒否反応もでてきます。

 さらに人間は、「一度信じたものを信じ続けたいと思う」 という困った傾向があります。 嘘やデマにまんまと騙されて踊らされたのを認めたくない、自分に非があるのを受け入れたくないという意識ですね。 その結果、嘘やデマの中にあるごく僅かな真実や真偽不明なものを大きく受け取り、「一部に誤りはあったにせよ、全てが嘘ではなかった」 と、他でもない自分を自分で納得させようとしてしまいます。

 内容や情報ソースの信頼性をしっかり確認するのはもちろん大切ですが、何より、そんな 「自分自身の性格や文章読解力、その問題における立場」 をもしっかり頭の片隅において、情報を吟味することが大切なのでしょう。 自分が右なら真ん中は左に、自分が左なら真ん中は右に見えるものです。

 そうした点をきちんと踏まえて情報に接すれば、対象がマスコミだろうがネットだろうが、賢く情報と付き合えるようになるはずです。 とはいえまぁ、それが大変に難しいのですが… (筆者も騙されやすいクチなので大変です…)。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2007年12月5日)
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