同人用語の基礎知識

同人要素/ 同人的要素

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しばしばウェブサイトの入室制限に使われるから混乱する 「同人要素」

 「同人要素」 とは、もっぱら女性同人ファンが使う言葉で、「男性同性愛や創作、アダルト表現を含む」 とか、その 「要素がある」、あるいは同人の世界特有のお約束や設定が存在するとの意味の言葉です。 「同人的要素」 とも呼びます。

 本来の 同人 は、同好の士と一緒に何かを作ること、同じ趣味の人たちとの集まりのことですので、やおいBL、あるいは 18禁 というのは、言葉としてはジャンルのひとつ、傾向のひとつであって、「同人」 そのものの定義や意味とはほとんど無関係です。

 しかし コミケ などを中心とする 同人誌即売会 でやり取りされる 同人誌 では、この種のジャンルのものが非常に多いですし、1980年以降の 「同人」 は、アニメマンガライトノベルゲーム など (いわゆるサブカル) を題材とした 二次創作 を扱ったものが主流ともなっていますから、誤った使い方ではありますが意味は何となく通じる、微妙な言葉となっていますね。

 言葉は生き物ですから、時代を経るにつれ意味が変容したり使われ方が変化するのは当然ですので、アニメやマンガ、ライトノベルなどをメインとする 同人サークル の人たちが、「自分たちの同人が全て」 だと感じて使うのも、やむを得ないところもあるのでしょう。 また仲間内だけで意思疎通の道具、記号として使う分には、どんな言葉をどんな意味で使おうと、もちろん自由でもあります。

「警告文」 などに使われる一方、明確な基準はなかったり…

 ただし、外部に公開している 「ウェブサイト」 などのトップページ (エンターページ/ Enter) に、「このサイトは同人要素があるので、そういう内容が苦手な人は入室しないでください」 などと 閲覧注意 のメッセージを掲げている人が多いので、身内ならニュアンスで意味が通じるものの、部外者に対しては、あんまり意味がないのではないか…なんて感じもします。

 もちろんサイトの入室制限などは、管理人が自分の判断で行えばいいので、注意書きをどう書こうと勝手なのですが、同人関係、とりわけ 芸能同人 (なまもの) を扱っている人などは、「もっと分かりやすく書かないと、知らない人が入ってきてしまう」「知らない人が入ってきて何かトラブルを起こしたら、その管理人だけの問題じゃなくなる」 なんて危機感を覚える場合もあり、たかが言葉ひとつの定義づけですが、それほど単純な問題でもなかったりするのが困りものです。

 このあたりは個々人の認識の違いなんでしょうけど、ジャンルによって温度差がかなり違いますし、男性と女性とでも認識が大きく違います。 うち男性向けに関しては、同人要素って言葉はほとんど使わず、「アダルト要素」「エログロ要素」「残酷表現」 なんて具体的に書いている人が多いですね (もちろん、そういう表現をしている女性同人関係者も大勢いますが)。

ハッキリと 「男性同性愛」 とか 「アダルト」 と書けない事情も

 入室制限をするにしても、扱っているのが 「やおい」 や 「BL」 の場合、それをそのままの名称で注意書きとして書いても、それらに興味のない人には意味が伝わらないでしょう。 まあ 「BL注意」 なんて書く人もいますが、興味のない人、一般人 にハッキリと意図を伝えるためには、分かりやすい一般の言葉で、ハッキリと内容を書く必要があります。

 ですのでサイトによっては 「男性同性愛・アダルト要素あり」 とか、誰が見ても 「マンガのサイト」 だとわかるイラストと一緒に 「BL・ERO注意」 なんて明記する人もいます。 しかし一方で、ここまでハッキリとした表現はちょっと…と、ためらいがある人も結構多いようです。

 結果、「同人で何とか通じないかな」 なんて考えている方も、少なくない感じなんでしょうか。 もちろん中には、本来の同人やらの意味を知らず、同人の意味が 「やおい」 そのものだと思っていたり、それを世の中の多くの人が知っていて当たり前だと思っているような人もいるようですが、ここらは 「コミケ」 なり 「同人」 なりが巨大になって、その世界にどっぷりつかっていて周りへの想像力が多少行き届かない状況にもなっているケースもそれなりにあるんでしょうかね。

 アクセス制限をかけるにせよ、あるいは 検索よけクイズ制 による パスワード制限 を実施するにせよ、世の中、あるいはネットの世界には、自分とまったく考え方や常識が異なる人がいる…それどころか、まともに会話すら成立しない人が大勢いる…という想像力は、働かせられるようになりたいものですね。

 まぁ筆者も全くもって人に偉そうなことをいえる身分ではないのですが、もし部外者に見られたくない内容のものを部分的にでも公開するのなら、くどいくらいに分かりやすく書いてみる努力は、必要かも知れません。 何かトラブルが起こってしまっては、せっかくの 「注意書き」 も無駄になってしまいますから。

「コスプレサイト」 さんなどの場合は…

 その点でいえば、コスプレ はものすごく分かりやすい言葉ですね。 コスプレイヤー さんのサイトでは、「コスプレに興味のない人はお帰りください」 なんて注意書きをしている人が結構いらっしゃいますが、さすがにこれは、勘違いする人も少ない感じがします。 「コスプレ」 も元々は、時代衣装を身に着けたり時代劇の意味で使われている時代もありましたが、言葉として 「同人」 ほど、一般化していませんでした。

 まぁ 「コスプレ」 のサイトにはコスプレサイトならではの悩みもあるようなので、ここらは 「ちょっと一般的でない趣味」 を持っている人が、多少気を使う必要があるんでしょうかね。 好きなことをやるのに遠慮する必要はありませんが、それが結局、回りまわって自分の身を守ることにもつながりますから…。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2001年5月11日)
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