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フラッシュ・マーケティング
共同購入型クーポン

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感染力の強い広告方法として注目を集める 「フラッシュ・マーケティング」

 「フラッシュ・マーケティング」(Flash Mmarketing) とは、通常価格に対して 50%オフとか 70%オフなど、常識では考えられないほどの高い割引率や特典のクーポンを期間限定、人数限定で発行し、24時間とか36時間などの短い期間に集中して集客するための広告宣伝方法、マーケティング方法の事です。

アメリカで2008年より運営を開始した 「Groupon」
アメリカで2008年より運営を開始した 「Groupon」
は急成長、こうした広告方法を 「グルーポン系
広告」 と呼ぶようになるなど、代名詞的存在に

 直接的な名称の由来としては、「短期間」(Flash) に 「宣伝集客」(Marketing) するという意味になります。 また実際の商品・サービスの販売方法 (時間と人数制限のある 共同購入) から、「共同購入型クーポン販売」「団体割引専門クーポン」「タイムセール特化型広告」「カウントダウン型広告」「プレミアムチケット商法」「グルーポン系広告」 とも呼ばれます。

 こうしたサービスを利用し、実際にクーポンを購入したりそれを使うことは、こうしたサービスを行う企業の最大手、「グルーポン」 から転じて、グポる、などと呼ぶ場合もあります。

 どんな商品にしろ、販売するためには広告宣伝や販売のための努力が必要です。 そしてそれらにかかった経費は、その商品が売れた時にその利益の中から捻出されるものです。

 フラッシュ・マーケティングでは、その費用をより明確に、より直接的に明示して売上に組み込み、ごく短い時間に大量の注文を集中して集める点が、従来のマーケティング手法 (テレビコマーシャルや チラシポスター、プレゼント企画やクーポン券やポイントカードなどの販売促進、広告宣伝) と大きく違う点です。

 またその宣伝には多くの場合、ネット の上に設けられた 「共同購入サイト」「クーポンサイト」(フラッシュマーケティングに特化したECサイト) を使い、商品を提供する企業、それを購入しようとするエンドユーザーらは、そこを媒介として情報のやり取りと商品の購入、すなわち 通販 を行います。 募集人数が揃い条件が整った場合は売買成立となり、その場合は共同購入・クーポンサイト側に企業が、広告費として一定の割合のインセンティブ (成功報酬) を、利益の中から支払うことになります。

 ただし割引の前提となる通常価格が果たして適正なものなのかは議論の余地があり、数多くの問題を大きく抱えた、非常に危ないマーケティング手法だとも云えます (後述します)。

フラッシュ・マーケティングによる共同購入型クーポンサイトの利用法

アメリカで運営を開始した 「LivingSocial」
アメリカで運営を開始した 「LivingSocial」
日本初、日替りクーポンサイト 「Piku」(ピク)
日本初、日替りクーポンサイト 「Piku」(ピク)

 実際の利用方法としては、例えば通常価格 10,000円の商品を持つ企業があった場合、クーポンサイトに商品を50%オフの 5,000円で販売すると告知。 ただしそれには条件があり、例えば 「48時間以内に購入希望者が 100人に達した場合のみ実施します」、などとします。

 売買が成立すると、購入者らはクレジットカード決済などで代金を前払い。 サイト上に表示されたクーポン券を 印刷 して、使用期限内に店舗に訪れるなどして商品・サービスを受け取ります。 購入希望者は 10,000円の商品を購入するのに 5,000円しか払わなくて済みますし、商品やサービスを出品した企業は 100人の客を集める事ができます。

 仮に購入希望者が募集人数に達しなかったり時間切れとなった場合には、当然売買は成立せず広告は無駄になってしまいますが、その場合は成功報酬としての広告費はかかりませんから、企業側には損失がないことになります。

 こうした手法は従来にも存在していた小規模な共同購入や生協、ギャザリング、割引券やポイントカードによる割引などの販促方法と基本的に同じです。 それをより大規模かつ不特定多数に対し、リアルタイムで迅速に行うようになったのが、「共同購入」「フラッシュ・マーケティング」 の大きな特徴です。

2010年、日本でも 「グルーポン型サイト」 が急拡大

 過去にも似たような仕組みを持つ販売方法はありましたが、アメリカでこのサービスを専門で行う会社 「Groupon」 と専門のECサイトが現れ、日本国内でも 2010年春頃から複数のクーポンサイトが登場。 夏前には 「グルーポン型ECサイト」 を構築するシステムも売りだされて参入が相次ぎ、急拡大を見せています。

 その広がりはたいへん急速で、日本初とされる日替りクーポンサイト 「Piku」(ピク) が2010年4月に運営を開始したのを皮切りに、アメリカ 「Groupon」 の日本版 「グルーポン・ジャパン」 も10月から運営を開始 (前身となるクーポッドは6月からで、8月にアメリカ 「Groupon」 が日本側からの働きかけもあり 「Q:pod」 を買収したことにより、グルーポンに)。

 これに前後して、大手通販サイトや通販コーナーを持っていた新聞・テレビ関係サイトも提携や自社立ち上げでグルーポン型ECサイトを次々立ち上げ、2010年12月には、大小あわせ100〜150を超えるサイトが運営を行い、市場規模は11月時点で10億円を突破したとの試算もあります。

伝播力の強いマーケティング手法として話題に

 商品を購入しようとするエンドユーザーは、時間内に購入者が募集人数分揃わないと割引で買うことができないため、友人知人らに声を掛けたり、ブログ掲示板SNSTwitter (ツイッター) のような場所で、積極的に紹介をするようになります。 アフィリエイト のように自分が報酬を貰える訳ではありませんが、欲しかったものが割引で購入できるので、クチコミで宣伝しようとする訳ですね。

 こうした草の根の口コミなどで商品情報などを広める宣伝方法は、感染力・伝播力が極めて強いマーケティング手法としてバイラル・マーケティング (ヴァイラル/ Viral Marketing) などと呼ばれます。 「バイラル」 が 「ウイルス性」 という意味なので、「ウイルス性広告」 などと呼ばれる場合もあります。

 商品を宣伝したい企業にとっては、客と同時に強力な宣伝マンも獲得することができるわけで、正しく運用できたら、かなり有利なサービスだとも云えます。

二重価格、偽りの値引きではないのか…? 問題点の多いフラッシュ・マーケティング

景品表示法による比較対照価格(二重価格の表示)ができるもの
過去8週間のうち、販売期間過半以上 (4週間以上) の販売
実績がある場合にのみ、過去の販売価格と新しい価格 (割引値)
を並べて表示できます。
販売開始から8週間未満の場合、販売期間の過半で、
かつ2週間以上の販売実績があれば、過去の販売価格と
新しい価格を並べて表示できます。
1及び2の条件を満たしていても、最後の販売から2週間以上
経過している場合は、原則として過去の販売価格と新しい価格
とを比較対照価格として並べて表示することはできません。
過去の販売期間が2週間以下の商品の場合は、過去の販売
価格を比較対照価格として表示することはできません。

 こうしてみると、まるで良いことずくめのような 「フラッシュ・マーケティング」 ですが、本当にそうでしょうか。

 まず、そもそもの前提として、割引の根拠となる通常価格が、本当に通常の価格なのか、あるいはその価格が適正で妥当なものであるのかについては、様々な考え方があります。

 例えば、元々 5,000円で売っているものを一時的に 10,000円だと水増しの価格で提示して、そこから 50%OFF にしたところで、価格は同じ 5,000円でしょう。

 こうした割引・値引きを前提とした虚偽・架空・誇大な通常価格、定価などは、「誤解によって消費者の正しい選択を阻害する不正な二重価格にあたる」 として、景品表示法によって禁じられています。 広告を配信する共同購入型クーポンサイトなどでは、厳しい審査などを通じて不正利用がないよう心がけていると告知している所もありますが、2010年末の 「おせち騒動」(後述します) などを見ると、それも大変疑わしい状況です。

 さらにこうした広告を行なっている共同購入サイト、クーポンサイトの成功報酬が、売上の 25%〜50%という高額なものであるのも問題です。 仮に 50%のコミッションやインセンティブだった場合、エンドユーザーは本来 2,500円程度のものを宣伝の片棒を担いだ上に、わざわざ倍の値段で買っていることになります。

 また飲食店などでは、プレミアムクーポンで購入したメニュー以外に高額のドリンクなどを追加注文しなくてはならないシステムだったり、事前予約が必要な期間限定クーポンで、期間内に予約がなかなか取れなかったり、エステや美容関連、英会話スクールのようなサービスの割引では 90%を超えるような高い割引率で購入者を募集していますが、いざ購入者が店舗を訪れたらサービスもそこそこに、高額の継続契約を店員に囲まれて結ばされそうになった、などの苦情もでています。

 悪徳業者にとっては、手間と人件費をかけてキャッチセールスなどをしなくても、広告費自分持ちのカモが自ら大量にやって来て、手付金とも取れる割引利用料金を支払うのですから、笑いが止まらないでしょう。

適正な価格とは何なのか、割引は本当なのか

 多くの場合、こうしたクーポンサイトで販売される商品やサービスが、原価率が低く通常価格や適正な定価を求めにくい飲食・サービス関係であること (グルメ・エステ・美容・スクール・アクセサリー・旅行関連が多い) も手伝い、「実体のない架空の割引に踊らされているだけだ」「結果的に商品やサービスにかかる原価や経費における広告費の割合が増して、提供する企業側、購入する顧客側が損をする」「真面目で実直に商売をしている同業者を苦しめるだけ」「儲かるのは共同購入サイト、クーポンサイトだけだ」 などとも批判されています。

 もちろん全てがインチキ、詐欺だと云うわけでもなく、企業にとっては良い宣伝になり、また購入者も本当に良い商品を好条件で購入することができるチャンスとなっている場合もあります。 本来は 「プレゼント企画」 の延長として、企業側が赤字覚悟で宣伝のみをするのが適した場だと思いますが、オフシーズンのホテル (固定費が高く稼働率が悪い原価の低い企業) やスケールメリットの大きい商品・サービスのように、こうした販売方法に向いた業種もあります。 このサービスを利用している企業の全てに問題がある訳ではありません。

 共同購入やフラッシュマーケティングの有無に関わらず、商品にかかる宣伝費用は誰かが負担する訳ですから、サービス内容や値段、自分が必要としているのかどうかなどをよく吟味して、利用するようにしたいものです。 またエンドユーザーの立場を考えた場合、筆者 個人としては、あまり他人を巻き込まないほうが良いですよ…とは思います。

「サクラ」 によるあざとい広告宣伝も蔓延

 ツイッターなどで 「今申し込めば5割引で買えます」 などと吹聴している人が、本当に買うつもりのある購入希望者なのかどうかも確認する方法がありません。 企業やお店、クーポンサイト関係者の 自作自演 による 「サクラ」 の可能性もあるのです。 この場合は、身元を隠して嘘の宣伝をする悪質な ステルス・マーケティング (ステマ) になってしまいます。

 フラッシュマーケティングは、膨大な申し込みを短期間に集め、しかもその支払は先払いのケースが殆んどです。 経営が苦しい飲食店などでは、一時的にキャッシュフローが大きく改善するため、急場しのぎの資金繰りに有効との話もあります。 しかし本家アメリカの 「Groupon」 でも、捌ききれない程の大量の注文を受けて商品の発送やサービス提供が滞る可能性が指摘されていますし、これは不況が続く日本でも、今後深刻な状況になってゆく可能性があるでしょう。

 いわばオークションにおける自転車操業的な危険性があるわけです。

2011年1月、「おせち料理」 のクーポンサイト販売でトラブル

謹製おせち購入者募集ページ
謹製おせち購入者募集ページ (2010年11月25日)
おせちは論外 : バードカフェ 横浜店
食べログ」 に掲載された 「おせちは論外 : バード
カフェ 横浜店」(2010年12月31日)
飲食店経営会社サイトの掲示板は炎上
飲食店経営会社サイトの掲示板は炎上
(2010年12月31日)
バードカフェ「謹製おせち」ご購入のお客様へのお詫びについて
グルーポンによる
「バードカフェ「謹製おせち」ご購入のお客様への
お詫びについて」(2011年1月1日)
おせち販売会社サイトのお詫び
おせち販売会社サイトのお詫び

 2010年12月31日、横浜の飲食店経営会社 「外食文化研究所」 が行っていた 「謹製おせち」(横浜の人気レストラン厳選食材を使ったお節33品・3段・7寸(4人分)配送料込) のクーポン販売で、大きなトラブルが発生しました。

 騒動は、この商品の購入者が飲食店のクチコミサイト、「食べログ」 に、購入の証拠となるおせち料理の写真と共に 「見本と実際に届いたおせち料理があまりに違う」「品数が少なく、スカスカだ」「ふざけるな」 といった怒りのコメントを 投稿 したことに始まりました。

 騒動の内容は、通常価格 21,000円のおせちを5割引の 10,500円で販売するとし、500人の申し込みを受けたものの、配達期限の12月31日までに届かない客や、届いても見本写真や商品詳細で説明されていた商品内容とあまりに違う商品が届き、苦情が殺到したというものでした。

 品数は、当初広告情報では 33品目であったのが、実際は 25〜26品目程度となっており、それぞれの量が少ない上に、重箱の仕切りも9つから4つに激減。

 さらに利用者らの声によれば、一部には十分に加熱してない食材があったり、数の子の塩抜きや皮むき、味付けがされていなかったり、配送がクール便ではなく通常便だったなど、おせちどころか、とても料理と呼べる品物ではなかった疑いなども生じていました。

おせち料理が 「スッカスカ」 で内容物も見本と違う

 この様子を見たネット利用者らが各地に情報を拡散させる一方、2ちゃんねる のニュース速報板 (ν速) やニュース速報+板などに スレッド が立つと これはひどい と話題となり 書き込み が殺到。 既婚女性板 (鬼女) も巻き込み、そのまま 祭り (スカスカ汚せち騒動) に。

 翌日には別の購入者らの手により新しい写真や情報が次々とネットにアップされる一方、おせちを販売していた業者の経営者がつけていたブログやツイッターのコメント、写真を 共有 するサイトでの投稿写真などから、倉庫の様子や作業風景の写真などが知れ渡り、不衛生で杜撰なおせち製造の様子も発覚。

 さらに同経営者が年末に 「おせちで、一店舗分の売り上げになった(^ ^)次も仕掛けますd(^_^o)」 などと大儲けができた喜びをツイッターでつぶやいていたこと、過去の食の安全や信頼に関するニュースに苦言を呈していたことなどが伝わったり、同業他社や有名人 (いずれもフラッシュ・マーケティングに関わっていた) が擁護するコメントを発表するなど 燃料 も豊富で、祭りも一気に 加速

同社サイト掲示板が炎上、スネークまで…

 あわせて大晦日から元旦にかけ同社サイトの掲示板や関連するサイトの コメント欄 などに投稿が殺到し、炎上 すると共に、複数の まとめサイト が立ち上がったり、MAD動画 が作られたり、フラッシュによる不謹慎ゲーム、様々な アスキーアート (AA) なども作られる事態ともなりました。

 またネット有志による スネーク現場 付近に実際に訪れて調べる人) が現れ、問題となった店舗から廃棄されたゴミ (食材の発注書や納品書) などから、内容物などに対する新しい疑惑や事実 (虚偽の食材表示や産地偽装の疑い) が次々露見。

 工作員 と思しき書き込みが多かったこともあり、2ちゃんねるではニュース速報+板のみで4日間に9万件を超えるコメント (ニュース系・雑談系を合わせると、2ちゃんねるだけで 30万件以上の書き込み) が溢れることになりました。

6P vs 8P チーズ論争、さらに擬人化も

 ////////, ''"    ヽミ川川
 |//////, '"       ',川川
 川/////, '",,,,,,,,,,,,,,,,    r''"',川||
 川f 川f´           ,ィ::ラ',川  やだっ…6Pチーズ入ってる
 川ヘ  |    弋て::>     ̄  ',リ
  川 ヘ.__           ヽ /7!  (29歳 Aさんの場合)
  川川 ヘ     _,. '-‐''"´y'  //
   川川リヘ , '´   __,,,/  / /
   川川川|/   '"´   , '´ /||
   川川川|           /川
 
     ィヘ{::             :::::::|      知 6 そ
     |ヘ,i:   _        __ .::::f}     ら  P  の
     '、 :l    ̄''\,,.   ,,/⌒`::{l     な  入 お
     / f:〉   ーtッ-、〉  /ィtッ‐、/.::|.     い  り せ
    /ー|:l   `ー‐' /  |i''ー‐''´ :l三ニ‐  の か ち
 ィニ三   l     ,ィ´  ー、    /三ニ   か も
´=/ ∧ ー─'''´ 'ー、__彡'ヘ、_ノ彡三   ? な
彡¨=@  |:;:;゙、   /'ー──‐''´ .:ノ彡;;;;;;;
      |:;:;:::;\:::.. `ー─' .:::/ヽ;;;;;;;;;;;
6Pをアピールするアフィリエイト広告風AA

 おせち料理の重箱に、アルミホイルを剥がさず2枚の生ハムと一緒にぶっきらぼうに入れられていた三角形のプロセスチーズについては、独特の存在感があったこと、商品特定がし易いこともあり、当初から議論が百出。

 銀紙に貼られたパッケージからメーカーや商品ブランドまでは特定できたものの (ポーランドのラクティマ (Lactima社) 製品)、それが6Pチーズの1片なのか8Pチーズの1片なのかで大晦日から極めて激しい論争が勃発しました。 1月3日には、ガイドライン板に 「6Pチーズ」→「8Pだろゴルァ!」のガイドライン 1重目」 が立っています。

   __
  /  ∧
  /  /8P
 /_/・ω・〉
 `ー`ー‐ '
   し─J
8Pをアピール
するAA

 最初期には日本で6Pチーズが一般的なこともあり6P派が圧倒的優勢だったものの、その後は全期間を通じ8P派が優位のまま推移 (Lactima社サイトの自社製品紹介で、8Pチーズしか見当たらなかったのが決定打となった)。 しかし 「お正月らしく8Pでハッピーを表している」「違う、8Pの方が1片あたりで安上がりだからだ」 などと、2日朝頃からは8P派同士も内部分裂して、互いの人格攻撃を含む ネガキャン のぶつけ合いとなり、鋭く対立。

 その際、チーズの中心角を求める検証のための 画像 などがたくさん作られ (自派を有利に導くため Photoshop の加工による捏造も発生)、最終的には8Pの1片だったとの結論が出たようですが、被害者女性のテレビインタビューのコメントを発端に、6P派の巻き返しも散発的に生じています。

 またアクセスが殺到した Lactima社 のウェブサイトが、一時繋がりにくい状態となりました。 さらに同じラクティマのクリーミーチーズ (食品衛生法上の分類は、チーズの入ったチーズフード) を購入して写真をアップしたり、食べてみて 「美味しい」「これはなかなかの逸品だ」 などと感想を書き込む人も続出。 一部通販サイトから在庫が消える騒ぎともなりました。

「グルーポンおせち被害者の会」・・・【バードカフェ問題】
グルーポンおせち被害者の会」・・・【バードカフェ
問題】(有志による まとめサイト)
グルーポンで買ったおせちが酷い!まとめ wiki
グルーポンで買ったおせちが酷い!まとめ wiki
(有志による まとめ wiki)
おせち騒動をネタとした不謹慎ゲーム
おせち騒動をネタとした不謹慎ゲーム
ウォール・ストリート・ジャーナル 「After Mochi, Osechi: The First Food Brouhaha of the New Year」
ウォール・ストリート・ジャーナル
「After Mochi, Osechi: The First Food Brouhaha
of the New Year」(おせち騒動)

 2011年1月5日前後には、8Pチーズやメロン、パセリ、黒豆や数の子など、スカスカな中にも独特の個性から存在感を示していた食材が次々と 擬人化

 彼らが述べたコメントの形の SS (「ええ、そりゃあもう詰められた時は驚きましたよ」「まさか日本の縁起物に担ぎ出されるなんて」「隣にいるハムさんとか、お肉さんとかも皆顔色悪かったり」) なども登場しています。

 さらに2月6日、幕張メッセ で開催されたワンダーフェスティバル2011[冬](ワンフェス) では、1/12 スケールのスカスカおせちフィギュアも登場。 価格は2,000円でしたが20分で 完売

 そのあまりの再現度、高クオリティに、「本物よりずっと手が込んでいる」「情熱と匠の技を惜しげもなく注ぎこんで、手抜きを完全に再現している」 と評判となり、ネットでも大きな話題となっています。

新事実が次々露見、一般ニュース沙汰に

 この事件はネットを中心に年末年始にかけて盛り上がりましたが、2011年1月2日からは、テレビや新聞など大手メディアも次々に大規模な報道を開始、5日からは各局のワイドショーなどが特集を組むなど、詳細な報道を始めています。

 また同日、アメリカ版のウォールストリート・ジャーナル (The Wall Street Journal) でも日本発のニュースとして、「After Mochi, Osechi: The First Food Brouhaha of the New Year」(おせち、お正月最初のたべもので騒動) として、通販サイト見本と実際に届けられた商品の写真とを対比する形で特集を組んで報じています。

 これらの状況を受け、横浜市は4日〜6日にかけ保健所による 「外食文化研究所」 への立ち入り調査を実施。 また岡崎トミ子消費者行政担当相は5日の閣議後の記者会見において、「実際にそうであれば景品表示法違反になる」 と述べ、違反事実が明らかになれば国として厳正に対処する意向を示し事情聴取を行う方向で調整を行い、農水省や神奈川県もJAS法違反の疑いがあるとして調査を開始しています。

 ネット以外のメディアでも繰り返し報じられ、国や自治体が相次いで調査や対応を表明、実施したことにより、以降は2011年最初のたいへん大きなニュースの1つになってしまいました。 ニュース速報+板では、現行の4日間ルール (1つのニュースソースに対し、96時間のみスレッド立てが可能) において、歴代6位となる継続スレッド パート106 に達しています。

 このおせちを販売していた企業は、サイトやブログで謝罪し、さらに購入者全員への返金とお詫びの品の送付、及び経営者の辞任など、対応に追われることとなりましたが、その後もマスコミの取材に対し、「応援の声も多い」「ネットに掲載された写真は、一番ひどい状態で撮られたのかもしれないと認識」 などと、騒動に対し火に油を注ぐ発言を行っています。

共同購入クーポンサイトの問題点も浮き彫りに

 「おせち騒動」 で ネガティブ なクローズアップがされたフラッシュマーケティングですが、共同購入クーポンサイト利用による商品やサービスの遅配やトラブル、価格に対する 設定 で不正を疑わせる情報などは、大手サイトが出揃った7月頃から断続的に生じていました。 最大手である 「グルーポン」 も、これ以前からいくつかのトラブルを既に抱えていたのでした。

 もちろん今回の 「おせち事件」 の責任は、一義的には杜撰な商品作りを行い顧客の信頼を裏切ったおせち販売会社にありますが、そうした問題のある企業の情報を拡散し、被害者を多数生じる手助けをしたのは間違いなく共同購入クーポンサイト側です。 今後は商品やサービスを提供する企業の品質管理や製造能力、配送管理や財務状況などをきちんと調べ、ルールを設けて厳格に運用するなど、厳しい対応が求められるでしょう。

 日本に上陸し定着しつつある 「フラッシュ・マーケティング」 や 「共同購入型クーポンサイト」 ですが、今回浮き彫りになった問題点や疑問点を解決することができなければ、エンドユーザーからの信用を失い、さらなる発展が難しくなるのではないでしょうか。

そしてひっそりとサービス終了

 一時は大手メディアが運営する通販サイトなどにも次々と登場したフラッシュマーケティングサービスでしたが、その後は鳴かず飛ばずで存在感も希薄に。 2016年から2017年にかけて大手サービスも事業の縮小が始まり、グルーポンと共に大手2社の一角を占めていたリクルートの 「ポンパレ」 は2018年12月12日にすべてのクーポン系サービスを終了 (通常のショッピングモールのポンパレモールとして存続)、グルーポン自体も2020年9月28日を持ってクーポンの販売を終了し、日本市場から撤退することとなりました。

 ちなみに今だから書きますが、日本にこの手のサービスが上陸して話題となる半年ほど前に、「こういうサービスのシステム一式をノウハウ付きで販売します」 みたいな情報商材的な話が、ネットやIT関連の業務を行っている企業や個人に情報として出回っていたんですよね (ペニーオークションでも同じことがありましたが、知っている人も多いはず)。 グルーポンやポンパレといったサービス以外に、一時期に数百もの独立系クーポンサイトが雨後の筍のように立ち上がりましたが、そうした事業者はこうした怪しげな情報から手を出したのだと思います。 もっとも当初は、「こんなアホなサービス、誰が騙されるんですか」 と大方は冷ややかに見ていましたが (もちろん筆者も スルー しました)。

 一時期は大手企業や大手メディアまでがこぞって採用していた共同購入型クーポンサービスですが、規定した販売数に達しなくてもシステム上在庫調整が簡単にできるなど正直詐欺と云っても良い内容で、リテラシーが低い弱者を食い物にするような、ほんと、罪深いシステムだと思ってしまいます。 その意味でいえば、自爆した 「スカスカおせち」 とその騒動は、被害者を減らすための注意喚起として、非常に有益なものだったのかも知れません。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2010年7月10日)
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