職場で見ているのがバレたら人間性疑われそう… 「NSFW」
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| 職場でえちぃの見るのは ダメ!! 絶対!! な…なるべくダメ!! (寐津菟かき子) |
「NSFW」 とは、英語の 「Not Safe For Work」の略で、職場、あるいは学校やその他の公の場で閲覧するのに適さない危険な コンテンツ (画像 や 動画) のこと、人の目がある場所での 閲覧に注意 が必要な情報、安全ではない情報だとの意味を示す ネットスラング です。
どのようなコンテンツがそれにあたるかはケースバイケースですが、おおむね性的な内容、暴力やグロテスクなもの、差別的でショッキングな内容など、見るものに不快感や嫌悪感を与える可能性が高いものを指すことが多いでしょう。
とくに性的コンテンツを指すケースは多く、全裸・半裸のポルノやヌードはもちろん、局部などの 露出 がなくとも一定量以上の 肌色 が含まれるもの、下着 や 水着、子供や子供っぽい低年齢者の肢体が映り込むものなどが広範に含まれます。 いずれもどう考えても一般の職場に相応しいものとは思えません。
より過激で危険なもの (ハードコアポルノや殺人、死体など) は 「Not safe for life」(NSFL) と呼ばれます。 職場での他人の目ではなく、本人の人生や生涯に渡って安全ではないと考えられるもの、一時の不快感どころか精神に深刻な ダメージ を受けたり、一生 引きずるような トラウマ になりかねない内容だといった意味です。
似た言葉には センシティブ があり、同じような意味で使われる言葉に映画などの レイティング から X指定 や R指定、あるいは単に 成年向け や 18禁 と呼ぶこともあります。 また NSFL については、日本では 精神的ブラクラ (マイクラ) と呼ぶ方がポピュラーでしょう。
なお、不心得者が職場のパソコンなどを使ってこっそり NSFW を見る場合は、不意に同僚や上司などに 画面 を見られてしまわないよう、人の気配を感じたら急いで画面切り替えを行います。 その際の画面切り替えキーは 「ボスキー」(ボス = 上司) とか 「緊急避難キー」 などと呼びます。 第三者の目を欺くための、いかにも仕事をしています風の画面はダミー画面などと呼びます。
もっともひと昔前までならともかく、今はよほど緩い会社でなければ、職場で エロ い画像や動画を見るなどは、ほぼ不可能になっているといって良いでしょう。 単に仕事をサボっていると見なされるだけでなく、いわゆる職場でのセクハラの一種と捉えられることもあり、表示内容によっては人間性を疑われかねないリスクがあります。 また海外ではポルノの基準が日本と異なる国、児童ポルノ の定義が異なる国もあります。 現地の状況を知らないままにうっかりスマホの待ち受けなどにしていてそれが発覚すると、そのまま逮捕されることもあります。
画像生成AI がブームとなることで日本でも NSFW が一般用語化
NSFW の使われ方としては、何らかの ネット 上のサービスで年齢区分やコンテンツの ジャンル・カテゴリ 分けに用いたり、利用者らが自分の 投稿 に タグ をつける、表示する内容を制限するための 設定 に使ったりします。
元々英語圏では使われていた言葉ですし、日本でも職場での閲覧注意みたいな云い方がされてきており、概念 自体は極めてありふれたものです。 一方、日本で NSFW という略語そのものが一部のマニアや おたく、専門性の高い 掲示板 などを除き、一般向けの SNS などで広く使われるようになったのは比較的遅く、きっかけはいわゆる画像生成AI の登場からでしょう。 日本でも大きなインパクトを与えたアメリカの 「NovelAI」(NovelAIDiffusion) の公開 (2021年6月β版、2022年10月正式版公開) や、その後の類似サービスやシステムが広がる中、エッチな 絵 を生成したり除外するために指定するプロンプト (指示文・呪文) が次々に 開発・共有 され、その中に NSFW があったからです。
実際にプロンプトとして用いる場合は、結果に反映させるプロンプト (ポジティブ プロンプト) と除外するプロンプト (ネガティブ プロンプト) それぞれの入力欄に NSFW を記載することになります。 オンライン の 生成AI の場合は、規約上アダルトな画像の生成ができない場合もあり、その場合はどんなに頑張って NSFW を記載しても スルー されます (生成できません表示になることもあります)。
また NSFW 判定がされるような画像をうっかり クラウド (とりわけ海外のサービス) などに アップロード や 保存 をすると、たとえ外部公開するつもりがなくともシステム側で弾かれ、最悪 アカウントを BAN される可能性があります。 肌が見ている家族写真などはもちろん、とくに実写風 (フォトリアル) に生成された画像で AI の 雑 な判定で児童ポルノにも見えかねないものは非常に危険です。 うかつにプライベートな写真をアップしない、AI で生成の際はしっかりネガティブプロンプトに記載する (それでも出ることがあります) などし、危なさそうな画像はできるだけ オフライン で楽しむようにしましょう。 また当たり前の話ですが、本物の児童ポルノなどはオフラインだろうが何だろうが 単純所持 している時点で日本国内でもアウトです。







