これを押さえられたら精神的にもう逃げられない…? 「身元特定アイテム」
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| 個人情報の取り扱いは 神経質なくらい用心しよう (寐津菟かき子) |
「身元特定アイテム」 あるいは 「身バレアイテム」 とは、身バレ、すなわちどこの誰かといったプライベートな部分や本人そのものだとの同一性の判定が可能な アイテム のことです。 個人の 特定 や本人確認ができる物品ですね。
運転免許証や健康保険証、パスポート、マイナンバーカードといった公的な 身分証明書、社員証や 生徒手帳、生徒証、学生証、それらの IDカード、さらに履歴書などが典型的で クリティカル な身元特定アイテムと云えます。
実際はこのほか、会社や 学校 の 制服、襟元につく社員章や校章、名札 (ネームタッグ)といったバッチ類なども、所属先が特定できる点でそれに準じた扱いとなります。 前後の状況や文脈、複数のアイテムの組み合わせ次第では、企業ロゴや校章のついた持ち物なども同様でしょう。
ログイン した状態の SNS の アカウント 画面 とか、スマートフォンの個人情報確認画面もそれに近い扱いがされることもあります。 それぞれのいずれか1点のみでは個人特定まではできなくとも、複数のアイテムを突き合わせれば芋づる式にゆるぎない特定ができるでしょう。 公共料金の請求書や郵便物、卒業アルバムなども同じです。
ネット に写真なりを 投稿 する際、これらが映り込まないように注意するのはプライバシー保護の観点から重要ですし、今どきはよほどのことがなければこれらを不用意にネットに アップ するような人はいないでしょう。 しかしメッセンジャーアプリとか 鍵 がかかっている場では無頓着になったり、部屋の様子を写したら偶然写り込むなどの 事故 もあります。 オンライン での個人認証が必要なアプリなどは、公的書類が必要だったりもしますし、登録に使った免許証などの 画像 をうっかり 誤爆 することもあります。
時代とともに厳しくなったり、ゆるくなったり
一方、2010年あたりからの比較的若い世代では、学校バレや顔バレ、名前バレ程度なら気にしない文化もあります。 とくに 学校行事 や部活で積極的に活動している人は、それらの活動を投稿する中で隠し通すことなどはほぼ無理ですし、体育祭などでクラスでお揃いの Tシャツ を作って着る (クラスT)、クラス名や自分の名前の入ったノボリを作って掲出する、それを写真に撮って投稿するなども珍しくなくなっています。
これはネットが世界中とつながっていることに対する危機感がまだ未熟だといった部分もあれば、別に悪いことをしているわけでもないのに何でコソコソと顔や名前を隠さなきゃならないんだという親や教師らのネットに対する姿勢への反発もあります。 初期のニコニコ動画 (ニコ動) の 配信者 と TikTok (ティックトック) 利用者らの間では、見える世界がまるで違うようにも感じられます。 ひと昔前まではネットで 顔出し とか一部の コスプレイヤー らを除けばほとんどありえない感じでしたし。
このあたりは ネットリテラシー の部分もありますが、何らかの問題なり トラブル が生じた時に取り返しのつかないことになりかねない状況がありつつも、個人の情報をことさらに集めたり掘り下げてあれこれと悪用する人間の方が問題だろうという当たり前の部分もあります。 とはいえ、何か問題が起こると デジタルタトゥー としてネット上に情報が残ったりもしますから、気を付けるに越したことはありません。
身バレアイテムと恥ずかしい姿の組み合わせは破壊力満点
世の中には他人のプライバシーを特定すると、何らかの優越感や相手への征服感を覚えるタイプの人もいます。 また実際に個人情報を誰かに押えられると漠然とした不安を感じますし、まして裸体といった恥ずかしい姿と身元特定アイテムとが一緒になった写真や情報をネットで 拡散 されたくないという意識は誰でも持つものでしょう。 ファイル共有ソフト による個人情報の流出や、いわゆる リベンジポルノ などは 晒され た人物の人生を壊すこともあります。
一方でこうした点に加虐や被虐、すなわち SM 的な支配と隷属の ニュアンス を感じたり、シンプルに 「個人情報ばらまかれたくなかったら言うことを聞け」 的な脅し・弱み握られ系の背徳的な魅力を感じて エロ な マンガ などでは便利な小道具として身元特定アイテムがよく使われます。 とくに写真撮影が簡単になり、またネットでの拡散も容易になった携帯電話時代の 写メ、スマートフォン時代の SNS を使ったものでは、露出もの の一部としてとてもよく見かけるものとなっています。
なお身分証明書や 日常 の姿の写真と、裸体や性行為を行っている姿とを一つの画面中に並べて表示することは横並びとか並列みたいに呼びます。 動画 なら横並び動画みたいな感じですね。 すました顔と乱れた顔のギャップをビフォーアフター的に楽しむといった部分もありますが、こちらも個人情報や素の顔と恥ずかしい姿とを並べて晒す征服欲の発露や 公開処刑 のようなニュアンスも比較的強いものでしょう。 流出した写真や動画で晒し目的・嫌がらせとして行われたり、盗撮 で顔と股間の画像を並べることもあれば、この状況を模して リアリティ を高めたような創作物の演出もあります。








