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締め切り

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給料日はなかなかこないのに、どうして 「締め切り」 はすぐに来るのか…

 「締め切り」 とは、同人誌 などを発行する際に、その元となる 原稿印刷屋 さんなどに 入稿 するためのタイムリミット、入稿日 のことです。 英語ではデッドライン (Deadline)、他に 「〆切り」 とも書きます。

 取り立てて 同人 やらコミック界で使われる専門言葉ではなく、そのままの意味のごく普通の日本語ですが、プロにせよセミプロにせよアマチュアにせよ、あるいは商業誌連載にせよ 「同人誌」 にせよ、マンガ にせよ文章にせよ、ものを書く人、創る人にとっては、常に悩まされ戦い続けなくてはならない、最強の敵のひとつでしょう。

 とはいえ一方では、「締め切りがあるからこそ原稿が完成する」「サボり癖がついていて、締め切りに追い詰められないと筆が進まない」 という人もいますので、創作活動を続ける限りは、常にお付き合いする尻叩き役のような存在かも知れません。

 なお 「締め切り」 までに原稿が完成しなかったり、その結果 新刊 が発行できなかったりすることは、落ちる、落とした などと表現します。

落ちたと思ったら落ちてなかった…? 商業出版の、編集と作家との攻防

うあああああ…こんなことになるなら、もっと早くに原稿やっとくんだった…
うあああああ…こんなことになるなら、もっと早くに原稿やっとくんだった…

 商業出版物の場合、書店などに本が並ぶ発売日にきちんと本を配るために、逆算した 「完全にこれ以上は無理」 という締め切りが存在します。

 またそれとは別に、編集それぞれが予備のための時間を持っていますが、締め切りが遅れがちな作家を抱えている場合、「本当の締め切りはいつなのか」 みたいな腹の探り合いを作家、編集でやり合ったりして、かなり緊張した時間が過ぎる場合があります。

 ただし前述した 「これ以上は無理」 なデッドラインを超えてしまうと、当然ながら 「無理なものは無理」 なので、その場合は原稿 (連載なり掲載なり) が 「落ちる」 こととなります。

 ちなみに商業出版の場合、発売日に配本するための出荷日までに本が用意できなかった場合、けっこう高額の違約金のようなものを、版元が取り次ぎや流通に支払わないといけないのが通例です (数百万円程度します)。 またそれが何度も続くようだと、そもそも取り扱いを拒否されて雑誌コードを抹消されるなどし、商業流通に乗せてもらえなくなったりもします。

 ゲーム のソフトなどでは、発売日の遅延などを風物詩のごとく良く見かけるものですが、出版の世界、とりわけ雑誌などの定期刊行物の ジャンル では、よほどのことがない限り発売日を越えることはありません。

同人の場合、印刷屋さんとの付き合い次第では…

 いわゆる 「同人誌」 の場合、自分で製本までする コピー誌 なら、同人イベント の寸前までが締め切りでしょう。 最悪コピーまでが済んでいれば、会場 に入ってからホッチキスで製本することも可能です。 というか、イベント が始まってからの 「スペース製本」「会場製本」 が デフォ のサークルさんも結構います

 しかし印刷屋さんなどに 印刷 や製本を依頼する オフセット本 などの場合は、その印刷屋さんから指定された締め切りが、そのままデッドラインとなります。 実際は1日〜2日程度の余裕はあるものですが、それを当てにして勝手に自分に都合の良い締め切り (脳内締め切り) を設定すると、印刷が間に合いませんと云われてしまったりもします。

 コミケ などの大規模イベントの前には印刷屋さんも大忙しですから、場合によってはイベントの日の1ヶ月も前に締め切りが設定される場合もあります。 ただしここらは印刷屋さんの規模や仕事のやり方、発行する 部数、あるいは 同人サークル との付き合いの深さなどでかなり変わってきますので、一概には云えません。

 また、モノクロ一色印刷の 本文 と、フルカラーで印刷される 表紙 とで、印刷工程の手間、印刷する紙の質の違いなどから締め切りが異なる場合も多く、ここらを上手く調整すると意外にギリギリまで 「粘れる」 場合もあります。 まあやり過ぎて 「極道入稿」 するのも考えものですが…。

印刷屋さんに足を向けて寝られない同人サークル関係者は多いはず…

 筆者のサークルがよく利用していた印刷屋さんでは、夏コミの1週間前 (最短5日間) で間に合ったケースもありますし、知人のサークルの中には、3日前の入稿で間に合ったなんてケースもありました。

 まともなサークルは締め切りをちゃんと守るので、大規模な印刷屋さんで 直接搬入 などの配送要員が別途確保されているケースでは、イベント直前はむしろ手が空く場合がある…なんて話もありますが…まぁ相手も商売とは云え、自分の締め切り破りのせいで、しなくて良い残業をさせる場合もあるんでしょうし、人に迷惑をかける本作りは避けたいものですね。 いや、人に偉そうに云える身分ではないんですが…。

 あまり時間に余裕がないと、例えば当日になって サークルスペース に本が届いていない…なんてので本が間に合わないのを知ったり、「乱丁・落丁」 など、本の仕上がりに不備が生じる危険性も高まります。 原稿はどうしても遅れがちになりますが、「締め切りを守るのも、「原稿」 のクオリティのうち」 と考えて、計画的に作るようにしたいですね。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 1999年5月10日)
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